ドアの隙間から男女の劣情と熟れた熱が見えた。
とエルヴィンは舌を突き出しながら吐息混じりに愛をささやき合い、身体を密着させていた。絡まり合う腕と足を見ればは軍人とは思えないほど細くきめ細かい肌で男を誘って汗ばんでいた。だんだんとベッドへ押し進めるエルヴィン越しにドアを見たと目が合った瞬間、は女の本能剥き出しで艶やかに俺に向かって微笑んでベッドに倒れ込んだ。俺に気付いたは更に扇情的にエルヴィンを求め声をあげた。俺は舌打ちしてその場から逃げるように背を向け、自室に駆け込んでとは比べものにならないくらいのくすんだ白い壁に拳を沈めた。まるでを殴っているみたいだ。俺は壁を殴るのやめて皺ひとつないシーツを纏うベッドに座った。あの後はどんな風に感じて嬌声をあげ、身体をしならせ男に傷をつけ求めるのだろうか。
「あーあ、リヴァイいっちゃった」
「わざとらしく誘ってくると思ったらこれか」
「傷ついた顔してた、かわいい」
「お前の愛も相当歪んでいるな」
「それって褒めてる?」
花を摘む(リヴァイ)
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