蜜雨

「ね、キョン」
「・・・あんだよ」
「私がもしオナラで人が撃ち殺せる宇宙人だったらどうする」
「どうするって・・・そりゃお前見え透いた嘘だよな」
「まあ・・・で、どうするの?キョン」
「うーん・・・オナラごと愛すってのは「クサい」よな」
「なんでいきなりそんなこと訊くんだ?」
「んー・・・世の中はさ、存在して欲しいもの、存在してはいけないもの、存在しなければならないもの、この三つにわかれるんじゃないかな、って思ってね」
「またやけにややこしい哲学的な言葉だな」
「思うのも自由、言論するのも自由、そう定めたのは人間でしょ」
「まぁ、そうなんだがな」
「でもさ、それにあてはまる人間ってのは実はすごく少ないんだと思う。もしかしたらこの地球には誰も存在すべきじゃないのかもしれない。だから普通の一般ピーポーなんてのはもっといなくていいんだ、きっと」
「それはもちろんお前も俺も入ってるんじゃないか?」
「うん。でもやっぱり世の中を形成するには必要なんだよ、私が思うには」
「お前、矛盾してるぞ、それ」
「うん、知ってる。ただ、地球を形成するのには人間って不必要な存在だと思う」
「思うの自由ってか?」
「ねえ、キョンはどー思う?」

「俺は、に存在していて欲しいよ」



俺の彼女の哲学的思考(キョン)






BACK / TOP