蜜雨

※当たり前にケモ耳と尻尾が生えている世界観の現パロ
※♡乱用、淫語、頭悪い文章注意






 ソファに座る尾形の股の間に座るは、先刻からスマホに夢中だ。当然ほっとかれている尾形は面白くない。おまけにの首筋からは甘い匂いが発せられており、大層うまそうである。フェロモンむんむんな首筋に後ろからかぶりつくと、「ぅひゃう♡」痛みと悦びが入り混じった声があがる。は今日も絶賛発情期中だ。






兎ちゃんと山猫くん






 柔い肉に尖った歯を立てつつ、ざりざりとしたベロで首筋を舐めるだけで、のぴんと伸びた耳がぴくぴくと快感に揺れる。兎の血が流れているは他の生き物よりも感じやすく、痛みですら快感に変えてしまうのだ。

「はうぅ……♡ 百之助くん、やめてぇ♡」

 そう口ではいいながらもつぶらな黒目がちの瞳は、これから尾形に厭らしく触れられる期待を多大にわかりやすく忍ばせて潤んでいる。チョロい。あまりにもチョロすぎて、いつかが自分のあずかり知らぬところでどこぞの馬の骨に喰われてしまうのではないかと心配になるくらいだ。
 尾形は既にノリノリなの首筋を齧りながら、部屋着のTシャツに手を突っ込んでブラの上から豊満なおっぱいを揉みしだく。それだけではもどかしそうにお尻を動かした。白くてふわふわなシッポが軽く勃起し始めた尾形の陽物に当たると、更に興奮したようにが吐息を漏らす。

「は、ふぁ……百之助くぅん♡ もっと、っもっとぉ……♡」
「もっと? もっと、なんだ?」
「や、あ……っ、いじ、わるぅ♡」

 もちろんの欲求をわかった上でしらばっくれている尾形はの首筋に強く吸いつき、いくつも赤い花を散らしていく。そんなむず痒い刺激を与え続けられれば、すぐに布の上からでは物足りなくなってしまった。何の隔たりもなく、尾形と触れ合いたいといった薄汚い欲望が頭を擡げる。

「ひゃくの、っ、ぁあ♡ ひゃぅンン♡♡」

 もう一度尾形に懇願しようと口を開いたのだが、突然待ち望んだ刺激がやってきて、堪らず途中から嬌声へと変わった。尾形の厚みのある指先がのぷっくりと勃ち上がった乳首を直接カリカリと引っ掻いてくれたのだ。の身体は歓喜に震え、軽く達してしまった。

「満足したか?」

 尾形の胸板に凭れてはふはふと浅く呼吸を繰り返し、へちょりと耳を垂らす。そんなの熱くなった耳を食みながら、尾形は官能的な重低音を響かせた。

「やらぁ……♡ のとろとろおまんこに百之助くんのぶっといちんぽ挿入れてぇ♡」

 すりすりと男根の形を確かめるように、ぱんと張りのある桃尻を押しつけられた尾形は、そのままの細い腰を持ち上げた。ソファの前のテーブルに手をつかせ、すでにぐしょぐしょに濡れたショーツごとショートパンツを下ろす。ぬとぉ♡と愛液が糸を引く様に尾形は愉快そうに口元を歪めた。

「ははッ、淫乱」
「百之助くんの所為だもっンあ゛ぁ゛あああ♡♡」

 またも急に鋭い快感に襲われたは、もはやまともな反論を紡ぐことすら許されなかった。がちがちに天を仰いでいた肉棒で一気に貫かれたのだ。その上逃げられないようの背中にはぴったりと尾形の胸板が密着し、がぶがぶと首筋を甘噛みされている。剰え骨盤を掴む武骨な手が時折思い出したように乳首を摘まんでくるものだから、の花園の奥へと続く径がきゅうきゅうに狭められ蜜が溢れ返っていた。

「はぁ、はっ、あっあ゛ひっ♡ ぃイ゛♡ くっ、イ゛ぐぅ♡」

 びりびりと電流のように駆け巡る強烈な快感に、はぴゅっぴゅぴゅっぴゅ潮を噴きながら絶頂を迎えてしまった。尾形はそれすら潤滑油にして、ぢゅぽ♡びゅぶ♡と空気を含んだ品の無い水音をかき鳴らしながら腰を振り続ける。肌と肌がぶつかり合う度に物欲しそう揺れる臀部を叩けば、「きゃあぁあうぅんんッ♡♡♡」背中をのけ反らせて一際大きく啼いた。渾身の締め付けが尾形を襲うが、なんとか堪える。

「ひ、もち♡ あんっ、あ♡ ひもちぃよぉ……♡」
「本当に気持ち良さそうだねぇ、

 しこしこと片手で息子を扱きながら部屋のドアを開けたのは、宇佐美時重――の兄であった。その頭には妹の同様、いやよりも幾分か長くて立派な兎特有の白い耳が生えている。
 つい先日時重の家へ泊まりに行った時、がこの家のカギを忘れてしまったのでわざわざ届けに来てくれたのだ。がスマホを弄っていたのも、時重とメッセージのやり取りをしていたからだった。今から時重がやって来るとわかっていたからこそ、何も知らずにおっ始めようとしてきた尾形を最初はいやいやと拒んでいたのだ。しかし尾形の巧みな攻めに秒で陥落したは、そのうち来訪する兄のことなど忘れ、イヤらしいことに従順な奴隷と化していた。

「! と、きしげく……みちゃ、だめぇっ」
「どうして? は僕に見られたかったから、この時間に呼んだんだろ?」

 身内に交尾を見られたは激しい羞恥心に犯され、顔を真っ赤にして涙を零す。時重からはずっぽしとが尾形の陰茎を呑み込んでいるのが丸見えだ。恍惚とした表情を浮かべ、しこしこする手の動きが速まる。

「ホントは猫ちゃんのちんぽって棘がついてるから交尾は激痛らしいんだけど、百之助にはなくて良かったね~。あ、それともは痛いのも好きだから残念だった? 昔からはお尻叩かれたらシッポ振って悦んでたもんね~?」

 憎らしいほど深く弧を描いた目元で尾形を見つめながら、またいつもの自慢話を始めた。時重は嫌がらせの如く、たびたび自分の方がよりを理解しているのだと主張してくるのだ。の下劣な語彙力や敏感過ぎる身体、それこそ性癖だって自分が一から構築したと思っている。実にくだらない。

「ひゃ、く……んあッ♡ まっ、あ゛あ゛♡」

 尾形は蹴散らすように腰の律動を再開させ、の制止の言葉を遮るように生白い項へ強めに噛みついた。

「とっとと帰れ変態」

 北海道土産の木彫りの熊のストラップがついたのカギを、時重がちゃりんとテーブルに投げ置いたのを見届けた尾形はすっかり威嚇するようにシッポの毛を逆立てていた。血の繋がった妹であるでしこしこする時重に尾形は心底嫌悪感を抱く。

「あはッ……ひひぃん!」
「あうぅう……♡」

 時重は尾形の言葉など聞く耳持たず、カクーンと膝をつきながらもついにはパオパオとの顔面に向かって射精した。どろどろと粘着質な精子に悍ましく染められたにもかかわらず、実の兄に汚された背徳感に興奮してしまったのか、の花唇が尾形の肉茎をきゅうぅんと圧着ししぼり上げる。

「っ、ぅ、く!」
「ふゃぁああぁん♡」

 今度こそ尾形は我慢できず、のぬかるんだ秘部の行き止まりへ植えつけるようにどくどくと白濁を吐き出した。
 最悪だ――尾形は酷く絶望した。半分以上はの凄まじい密着力の所為であったが、この常軌を逸した状況を作りだした時重に吐精させられた気分なのだ。

 腕利きの山猫スナイパーは確かに一兎だけを追い詰めていた。ところがどっこい、いつの間にか捕食者側が二兎に追い詰められていたのだ。しかしながらこの地獄の縮図で微笑んだのは、一羽の兎だけであった。






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