蜜雨

ナックルシティに鎮座している厳格なスタジアムの頂上に見知らぬポケモンがいると連絡が入った。
この街を守るのもジムリーダーとしての務めだが、それよりもキバナは見知らぬポケモンと聞いて心躍らせていた。街の平和よりもまだ見ぬポケモンに気を取られるとは、まだまだジムリーダーとしての自覚が足りないのかもしれない。

「オレさまも見たことのないポケモンがまだまだガラルにいるんだな……これだからトレーナーはやめらんねえ」

フライゴンに飛び乗り、ナックルスタジアムの頂上へと一直線に向かう。
遠目でもわかる大きく細長いフォルムは確かに見たことがなかった。一体どんなポケモンなのだろうか。
溢れ出る好奇心に抑えが効かず、ニヤリと立派な犬歯を見せて笑みを浮かべた。






ゼロ






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