蜜雨

モロ語注意。
グルメ細胞となんでも引き寄せてしまうフェロモン体質を持ち、グルメ界と人間界を自由に行き来できるヒロインが、幼馴染の四天王に溺愛されて頭悪そうにえっちする逆ハーシリーズを考えていたのでいくつか伏線っぽいのがあります。



大地に宝石が埋め込まれているようであった。この世の真実のように嘘偽りの無い透明さを出していた。
この湖は外界の影響を一切遮断するように木々が鬱蒼と茂って強固な檻をつくっていたが、空に向かうにつれて葉の重なりは徐々に薄れていき、木漏れ日と静かな風の侵入を許していた。

とぷん。

一つの生命の気配が湖の深い底から顔を出した。肢体を投げ出し、長い髪を自由に遊ばせて水面に浮かぶ。 まだ身体の凹凸ははっきりとしておらず、まるで少女のようであったが、何者をも引き寄せてしまう雌の香りがしていた。 ミルク色の肌は吸いつきたくなるし、アースグリーンの瞳は純度の高い輝きを放っていて、どこか遠くを見ているようだった。

「…よし、そろそろ人間界に顔出そ」

それだけを呟いて、思い立ったように彼女は湖から上がって、枝にかけてあるジャージを引っ掴み、濡れた素裸のまま着始めた。 きらきらと光沢のある髪を雑巾のように余りにも適当に絞って水気を取り、ジャージのズボンに入れてあった可愛いドロップがあしらってあるヘアピンでだらりと重く垂れていた前髪をちゃっちゃと止め、 丈夫で厚手の彼女の身体にしては大きめな革袋を背負い、天にそびえる木々をいくつか踏みしめてその檻から出た。


――グルメ界、ある湖での出来事であった。






トリくんの食事の仕方は至って単純だ。 好きなものを好きなだけ好きなときに。 食事だけではない。何事も本能に従って行う。 それがトリくんだった。

グルメ界からまっすぐトリくんの家に向かえば、トリくんが飼っているというバトルウルフのテリーと鉢合わせした。
最初は警戒していたようだけど、すぐにのグルメ界のにおいにつられたのか、それともの持つグルメ細胞に惹かれたのか、すぐに警戒を解いて近づいてにおいを嗅いできた。 その後は何かに目覚めたかのように飛びつかれて、ずっと顔や手足をなめられ続けて動けないでいたら、狩りに出かけていたらしいトリくんに助けられた。
トリくんは会うなりテリーと同じくのにおいを嗅いできて「テリーくせェ」とだけ呟いて、しかめっ面してにちゅうしながら徐々に玄関に移動してドア開けっぱなしで早速押し倒された。 視界からテリーが消え、の画面いっぱいにトリくんが映る。外からも十分におってたけど、室内はもっと甘いにおい。

「こ、こらぁ!あいさつもなしに無言でえっちはじめるなっ!!…っ…ひゃ、だめ、‥ッ」
「いますぐにでもが喰いてェ」

首筋と胸と胸の間(残念ながら谷間は無い)の汗をなめ、耳の裏や脇においを嗅ぐ。人が嫌がりそうなところをトリくんは好んで攻めようとする。 いつもそうだけど、嫌がりそうなところをあえて抉りこむトリくんは変態ってパパが言ってた。本人はそれがグルメだとか何だとか言って否定してたけど。

「トリくんのばかっ」
「なんでそうなるんだよ」
「きもちいからばかなの!!」
「相変わらずお前のその理屈がわかんねーよ」

わからなくていい。一生。ばか。
もうが観念したのに気づいたのか、トリくんは艶のある笑みを深めて、好き勝手やりだした。
舌のザラザラを互いに押し付け合ったら、一方的に吸われて舌が吊るかと思った。 トリくんはの額にちゅうして、サーくんからもらったピンをひとつひとつ丁寧に外しだした。 コーくんからもらったジャージのチャックをゆっくり引き下げて、胸元を広げてズボンも中途半端にずり下げられる。

…お前、ノーブラなのは目を瞑るとして、―――ノーパンはやめろって言ったろ」
「だって、ごそごそして落ち着かないんだもん」
「俺はお前がノーパンな方が落ち着かねーよ…こりゃココとサニーに報告だな」
「っや!それだけは!!」
「俺たちがわざわざ下着選んで買ってきてやったときに約束したよな?今ここでそれ言ってみろ」
「え、と………なんだっ「なんだっけとかほざいたら両穴に極太のバイブを突っ込んで半日視姦してから俺が満足するまで犯す」毎日下着を履くべし、破った暁には5Pの刑とするっっ!!!」
「よかったなー、今ゼブラはムショにいっから4Pで済むぞ」

いいこいいこされたけど、何がいいのかさっぱりわからないんですが!いや、ゼブくんがいないのは大分救いだけど!あの声に捕まったら最後だし。 仮にも四天王と呼ばれ、並はずれた体力と息子を持っている絶倫のトリくんたちの相手なんて、1人でもいっぱいいっぱいなのに、それが3人とか。
でも約束破ったも悪いけど、下着の履く履かないなんて本人の自由だと思う。…なんてセリフはトリくんの顔を見たら絶対に言えない。

「や、ぁ‥っは…おねが、コーくんとサーくんには黙っててぇ…っ!」
「さぁてな、それは今後のちゃんの態度次第だな」

の丸みを帯びた肩先に犬歯を立てる。反射的に声が出るとトリくんは満足げに目を細め、自分の作った傷に舌を擦りつける。 既に勃起してる乳首を刺激しつつも乳輪に舌を滑らせて円を描き、下って脇腹を舌で線を確かめるようになぞり、終着点に辿りつく。 いやらしいシミのついたジャージのズボンを全部取り去って、足首を上に持ち上げるとトリくんに太ももやお尻があらわになる。 お尻から太ももの流れで丁寧になめてちゅうして、何か所も痕をつける。 それからトリくんは目でに自分の手で足を開くよう命令をして、ぐっと股の唇を開いてクリトリスに鼻を押しつけて舌を割れ目に差し込まれる。

の雌のにおい、たまんねェ」
「ん、はぁう!…ッふ、‥ひ、あっぁあン!!」

機敏に動く厚みのある舌の弾力が感触が内壁から伝わって、自分の喘ぎがより甘く大きくなる。 快感に縛られた身体は激しく悶えて、腰は踊り狂い、足を広げるのに使っていた手は力をなくしてトリくんの髪を申し訳程度につかむだけだった。 そのうち指まで一緒に入ってきてのを慣らすように広げてきた。そうでもしないとトリくんのなんてのナカに入らない。 の練乳とトリくんの唾液でのがふにゃふにゃになるまでやられれば、さすがのも耐えきれない。

「トリ、っくぅん‥や、舌じゃ…トリくんのじゃなきゃ、や!」

ぎゅっとトリくんの頭をつかむ手に力を込めれば、頭を上げてよだれと練乳だらけの口元を舌で拭って、の腕をその太い首に回した。 熱を持った血液が拍動をつくり、脈は早くて汗なんかよりもたくさんかいていて、盛り上がった筋肉の凹凸を楽しむように汗がトリくんからに伝ってくる。 の身体に引っかかってた上のジャージを脱がせて、トリくんも着ていた服を全部脱ぐ。

「‥名前、呼べ」
「っは、は、ットリくん、すき…ッ!すき、トリくん、トリくん‥トリく、…!」
「もっと、…もっとだ」
「ト、リくん、だいすき、トリくんトリくん、トリく、ッ、ん、ふぁ…」

呼べって言ったのはトリくんなのに途中でちゅうされて遮られた。と同時にトリくんのがの下の口を裂くように入ってきた。この圧倒的な質量はいまだに慣れない。 トリくんのに走る血管でできた何本もの道は数えられそうなくらいはっきりとしていて、かたかった。 重苦しくて息ができないくらいにトリくんのがお腹いっぱいに満ち満ちていて、目も開けられない。 はっはっ、と獣じみた浅い呼吸を繰り返して、トリくんのを絞めつけようとするがもうそこは収縮もできずに、ただトリくんのを受け入れるだけで限界だった。

「ね…っ、トリく、‥きも、っちー?」
「ッ‥ああ」
「ホント?…っはあ、ウソついちゃ‥ん、ダメ、だからね?」

トリくんの頬にぺたりと手のひらをくっつけて親指で頬の傷をなぞる。
なんかでトリくんは満足なんだろうか。貧相な身体だし、体格差もかなりあるし。
言葉にはしないけど、いつも思うこと。そんなばかみたいな気持ちを振り払うように、トリくんの大きな手がの手を掴んで、そのまま滑り落ちるようにして床に押し付けてきた。 の手をすっぽりと覆ってしまうトリくんの手は熱くて骨と肉の重みがきちんとあって、それがを安心させる。 それが伝わったのかトリくんは快感に耐えるような辛い顔をしての手を握りしめるから、それに応えるように握り返したら、にっと笑って本格的に動く準備をし始めた。

「ん、…動く、っぞ!」
「‥ッ、ふ、‥んぁああ!!」

反り上がるトリくんのが子宮に直接ぐりぐりって刺激を与えられる。を包み込んでしまうような大きいトリくんの身体で強制的に足が広げられて、トリくんのがより奥に突き進もうとする。 いつの間にか歯をギリギリ噛みしめていたのか、トリくんがの口に指を2本突っ込んできて、それだけで口の中がいっぱいになった。

「噛み締めんのやめろって散々言ったってのに…」
「ふぁ、あ、むぅ‥ん!」

何か言葉を発しようとしても吐息が漏れるだけだった。目の前がかすんでくる。
とトリくんの間にはふたりの呼吸しか無くて、それをずっと交換している息苦しさと、それによって引き起こされる不思議な快感にずっと溺れていた。

「い、…っかい、イクぞ…ッ!」
「っあっあ、ン、ふぅっ‥はぁあ、んんぁああぁぁあ!!」

がくがくと揺さぶられて仕上げに奥に打ちつけられて、まるで弾丸のような射精を受け止める。
イったはずのトリくんは、まだ足りないのか、自分との練乳を潤滑油にして若干萎え気味のをもっかいのクリトリスに擦りつけていた。 するとすぐにさっきと同じようなかたさと質量になった。それが欲しくて欲しくてたまらない。けれどもトリくんのそれはのいやらしい入口をうろうろするだけだった。

「んっ、はぅん!やっやぁ‥も、はッ」
「えっろ…びくびくして、上の口も下の口もべしょべしょにして、そんなにきもちいーか?」
「あ、はぁ!‥ん、はやっく挿れてっ、トリくんの‥おっき、のでっぐちゃぐちゃにしてぇ!!」
「なんだ、やっとえっちながお目覚めか?」

動きを止めないトリくんに翻弄されながら震える身体で起き上って、トリくんの唇を舌でなめなめして唇を開けてもらい、べろちゅーにもってく。 体格が違いすぎてとても届かないが、必死にトリくんのをつかもうと手が迷走していると、の意図に気づいたのかトリくんは意地悪にの手を捕まえた。

「挿れたくてたまらないのはわーったから。ほら、かわいくおねだりは?」
「や!手ぇはなしてよお!が勝手に挿れるからトリくんはじっとしてて!!」
「だめだ。おねだりしろ」

トリくんは片手での頭上に両手を纏め上げてまっすぐな瞳を向ける。 すぐに横に目を逸らしたけど、顎をつかまれてすぐにまた元の位置に戻った。

「おら、《トリくんのお○んちんをのやらしいお○んこに挿れてください》て言ってみろよ」

従わずにはいられない、トリくんの屈強な眼差しがを刺し殺す。

「っ……トリくんの…お――っひ、っは!やあ、あははは!!」
「ちょ、おま‥いきなり何笑って…ってテリー!!」

足の指の間を執拗になめてくる薄くて温かい舌はバトルウルフであるテリーのものだった。 とトリくんが取り乱してもテリーは構わず一心不乱になめ続けている。
もうさっきまでのいやらしい雰囲気は無くなり、トリくんのも可愛くなっていた。それでもまだ怪物級だけど。
だいたいテリーをほっといて玄関先でえっちし始めたたちもどうかと思う。

「ったくよォ、お前のそのなんでも惹き寄せちまう体質なんとかしろよ」
「テリー、‥あふ、ん…おいし?」

足の間だけではなく足の裏もなめてきて、くすぐったいようななんだかそういうプレイをしているような変な感覚に陥る。 トリくんはそれをただただ眺めていただけだったが、すぐに我に返ったようで、テリーからを取り上げるように膝裏に手を差し込んでお姫様だっこをしてそのままちゅーしてきた。 ちゅっちゅと可愛らしいものから、だんだんと深いものへ変わっていって、テリーを足で退けてドアの外へと放ってからドアを閉めた。

「ん、む‥っちょ、テリーがかわいそッふぅん…!」
「俺以外のこと考えるなよ」
「トリっんく、‥ふ、はぁ…あむ」

口から耳たぶに移動して、トリくんの唇で軟骨を挟み込まれて、舌を出し入れされて、ぞくぞくする。 一瞬でトリくんのペースに戻されて、ドアの外から聞こえた「ウォウ」と非難するようなテリーの声を阻むかのように、濡れた音だけがを支配していた。 うわ言のようにトリくんトリくんとひたすらに救いを求めるように名前を呼ぶ。

、俺のかわいい―――おかえり…」

トリくんもまた、ちゅうと愛撫の合間合間にの名前を何度も何度も呼んでいた。






リヴィングでキスし溶け






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