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作品ID:125
こちらの作品は、「激辛批評希望」で、ジャンルは「一般小説」です。
文字数約1141文字 読了時間約1分 原稿用紙約2枚
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小説の属性:一般小説 / 未選択 / 激辛批評希望 / 初級者 / 年齢制限なし /
蝶々 二、
作品紹介
(二、となってますがどの作品から読んでも問題ありません)
真実は蝶々の如し
捕まえようともするりとこの手を抜けてゆく
ほら、その掌の中
甘美な嘘と言う名の蜜を吸い
汚れた白色をしたそれを
あなたは真実と呼べるのでしょうか?
ブログからの転載(若干手直ししてます)です。
芥川龍之介の「藪の中」をイメージして描きました。
と、いうとオチの予想が付いてしまいまそうですが、そういうオチなのです^^;
お遊び程度で描きましたが本気の批評をいただければ嬉しいです。
真実は蝶々の如し
捕まえようともするりとこの手を抜けてゆく
ほら、その掌の中
甘美な嘘と言う名の蜜を吸い
汚れた白色をしたそれを
あなたは真実と呼べるのでしょうか?
ブログからの転載(若干手直ししてます)です。
芥川龍之介の「藪の中」をイメージして描きました。
と、いうとオチの予想が付いてしまいまそうですが、そういうオチなのです^^;
お遊び程度で描きましたが本気の批評をいただければ嬉しいです。
そうだよ。あんたが今立っているその場所に女性が倒れていたんだ。
時間は朝の六時半をちょっと回ったところだったかな、たしか。
……犬の散歩さ。柴犬のメスでな、三才になる。
見付けた時は寒くてな、地面が霜で白くなっていた。
前の日の夕方から夜中にかけて、雨が降ったろう。ほれ、あの時だ。近くで漁船が転覆したなんてことがあったろう。まあ、ああ雨風が強くては仕方がない。無理しすぎだったんだろうさ。
……話が逸れたな、すまん。でな、その雨でできた水溜まりなんかも凍ってな、こんな年寄りじゃ一度転んだだけでもえらいことになるからな、怖いよ、年をとるのは。おかげでいつも以上に足元には気を付けなければならなかったよ。
だというのにあいつはどんどん俺を引っ張っていく。三才といってもまだまだ子どもなのか、躾が出来てないのか……。
でな、いつもの散歩道からちょっと外れたところに引っ張られてな。自分が転ばないようにするのが精一杯だったから、気が付いたらどんどん人が立ち寄らんようなところにいた。
雑木林の中を暫く小走りで進んだあと少し拓けた場所に出た。それが、ここだ。
あの時はゴミが大量に捨てられていて酷い臭いだった。今は片付けられているが冷蔵庫なんかも捨てられていたぞ、常識がないのかね、やれやれ。
足を止めたかと思うとあいつは急に吠えだした。普段あまり吠えるような犬じゃないんだがその時は狂ったように吠えていた。何事かと思ったらゴミの山みたいなところに人の形をしたものがあった。近づいてみると女の人が仰向けに横たわっていた。
たしか白いティーシャツを着ていてな、左胸のあたりが裂けてティーシャツにどす黒い色の染みが広がっていた。
裂けた服から鮮やかなピンクの肉が見えていた。雨で血は洗い流されていたよ。
長い黒髪が濡れたせいか凍っていてな、それでもまだ生きているみたいに見えた。もちろんその時にはもう息絶えていたんだがな。
携帯電話なんか持っていないからな、通報するために走って帰ったよ。人間てのは凄いね。行きはゆっくり歩いても転びそうになっていたのに帰りは気が動転して走っても躓きもしないんだから。
で、あんたもそっからは知っているだろうがあんたら警察がすぐにうちに来て一緒にこの雑木林に向かったんだ。
――……凶器の刃物? さあなあ、何しろここはゴミばかりだったからな。そもそもそんなものが死体の近くに落ちていたらすぐに気が付きそうなものだがな。気が付かなかったということは落ちていなかったんだと思うよ。
礼には及ばないよ。礼を言う暇があったら早く犯人を捕まえてくれ。こう物騒じゃ散歩もままならないよ。
【続く】
時間は朝の六時半をちょっと回ったところだったかな、たしか。
……犬の散歩さ。柴犬のメスでな、三才になる。
見付けた時は寒くてな、地面が霜で白くなっていた。
前の日の夕方から夜中にかけて、雨が降ったろう。ほれ、あの時だ。近くで漁船が転覆したなんてことがあったろう。まあ、ああ雨風が強くては仕方がない。無理しすぎだったんだろうさ。
……話が逸れたな、すまん。でな、その雨でできた水溜まりなんかも凍ってな、こんな年寄りじゃ一度転んだだけでもえらいことになるからな、怖いよ、年をとるのは。おかげでいつも以上に足元には気を付けなければならなかったよ。
だというのにあいつはどんどん俺を引っ張っていく。三才といってもまだまだ子どもなのか、躾が出来てないのか……。
でな、いつもの散歩道からちょっと外れたところに引っ張られてな。自分が転ばないようにするのが精一杯だったから、気が付いたらどんどん人が立ち寄らんようなところにいた。
雑木林の中を暫く小走りで進んだあと少し拓けた場所に出た。それが、ここだ。
あの時はゴミが大量に捨てられていて酷い臭いだった。今は片付けられているが冷蔵庫なんかも捨てられていたぞ、常識がないのかね、やれやれ。
足を止めたかと思うとあいつは急に吠えだした。普段あまり吠えるような犬じゃないんだがその時は狂ったように吠えていた。何事かと思ったらゴミの山みたいなところに人の形をしたものがあった。近づいてみると女の人が仰向けに横たわっていた。
たしか白いティーシャツを着ていてな、左胸のあたりが裂けてティーシャツにどす黒い色の染みが広がっていた。
裂けた服から鮮やかなピンクの肉が見えていた。雨で血は洗い流されていたよ。
長い黒髪が濡れたせいか凍っていてな、それでもまだ生きているみたいに見えた。もちろんその時にはもう息絶えていたんだがな。
携帯電話なんか持っていないからな、通報するために走って帰ったよ。人間てのは凄いね。行きはゆっくり歩いても転びそうになっていたのに帰りは気が動転して走っても躓きもしないんだから。
で、あんたもそっからは知っているだろうがあんたら警察がすぐにうちに来て一緒にこの雑木林に向かったんだ。
――……凶器の刃物? さあなあ、何しろここはゴミばかりだったからな。そもそもそんなものが死体の近くに落ちていたらすぐに気が付きそうなものだがな。気が付かなかったということは落ちていなかったんだと思うよ。
礼には及ばないよ。礼を言う暇があったら早く犯人を捕まえてくれ。こう物騒じゃ散歩もままならないよ。
【続く】
後書き
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