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作品ID:193

こちらの作品は、「お気軽感想希望」で、ジャンルは「一般小説」です。

文字数約2134文字 読了時間約2分 原稿用紙約3枚


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こちらの作品には、暴力的・グロテスクな表現・内容が含まれています。15歳以下の方、また苦手な方はお戻り下さい。

小説の属性:一般小説 / 未選択 / お気軽感想希望 / 初級者 / R-15 /

コールドスリープ

作品紹介

はじめての投稿です。



コールドスリープを題材に書こうと思い立ったものの、書き進めるうちにこのような内容になりました。



執筆に慣れておりませんが、少しでも楽しんでいただけたら、うれしい限りです。


 私は、ゆっくりと瞼を開いた。

 その瞬間、目に入ってきたのは薄暗い空間。辺りには静寂が広がっている。

 幾分、肌寒いような気もするが、震えるほどではない。

 私は何か平らな物の上に、仰向けの状態になっている。

 やがて、暗さに目が慣れ、空間の先に天井らしきものが見えてきた。

 天井は平らなだけで、照明は点いていないが、おそらく、ここは、何らかの部屋なのだろう。

 天窓らしきところから、木漏れ日のように微かな光が差し込んでいるようだ。

 ――ここがどこなのか、なぜここにいるのか。

 頭の中にモヤがかかっているようで、意識がはっきりせず、記憶も呼び出せない。

 今まで眠っていたのだろうか。





 上体を起こそうとするが、上手く力が入らず、体を起こすことはできなかった。

 しかし、体を何かで縛られているわけではない。

 体の存在は自覚できるものの、体の自由が利かないのだ。

 助けを呼びたいが、腹に力が入らないので、大きな声を出せそうにない。

 それでも、私は助けを呼ぶことにした。



「誰かいないかぁ……誰か……」

 私は、できる限りの大きな声で叫んだ。

 自分では、そのつもりだったが、私の喉から発せられたのは、声にならない声。

 当然のことながら、私の呼びかけに応える者は、いなかった。

 もう一度、声を発しようとするも、状況は変わらない。

 しかし、意識は先程に比べて明瞭になってきた。何か思い出せるだろうか。

 とりあえず、助けを呼ぶことを諦め、私は思考する。



 私自身のことを思い出してみようと試みるが、名前、年齢、身分など、何も思い出せない。

 これではラチがあかないので、自分のことを思い出すのを止めて、今の状況を考えてみよう。



 仮定だが、私は事故か何かで意識を失っていたとする。

 頭を負傷して、その後遺症が残っており、それが原因で自分のことを思い出せない。

 そして、体の自由が利かないのも、その負傷が原因なのだ。

 そうだとすれば、現状の説明がつく。

 ここは病院なのだろう。

 たぶん、入院している私は今まで眠っていたのだ。

 一晩……一日……そんな長さではない、もっと長い間眠っていたように思える。

 そのため、目が覚めたとき、意識がはっきりとしなかったのか。



 そう考えたら、散々眠った後だというのに、また眠くなってしまった。

 考えるのを止めて、もう眠ることにしよう。







 頭の上のほうが何やら騒がしくなった。

 私は再び瞼を開けようとするも、辺りが眩しく、瞼を半分くらいしか開けられない。

 そんななか、徐々に浮かび上がってきたのは、二人の男の姿。

 左と右に一人ずつ、二人は私を挟むように見下ろしている。

 左の男は白髪交じりで四十歳台の半ばくらい。右にいるもう一人の男は三十歳くらいだろうか。

 やはり、私の思った通り、ここは病院だったのだ。



 だが、男たちは青い色の服を着ている。

 医者といえば、白衣。

 私は、そう思っていたのだが、何やら手術でも始めそうな雰囲気だ。

(ん、なんだ?)

 白髪交じりの男が突然、私に手を合わせ、目を閉じた。

 右に視線を移すと、右の若い男も同じように手を合わせている。

(この二人は、手術の前に無事を祈っているんだ。そうに違いない)

 やがて、二人は手を合わすのを止め、目を開けた。

(でも、彼らは、私が目覚めたことに気がついていないのか?)

 私が目覚めたことを知らせようと、動いて二人に気づかせようとするが、依然、体が動かず。

 そして、声を出すこともできない。



 すると、白髪交じりの男が口を開く。

「これより、『ケンシ』を始め……」



『ケンシ』――その言葉を聞いた時、私の思考が止まった。

(『ケンシ』というと、まさか、あの……)

 白髪交じりの男がメスを手にして、そのメスを私に向ける。

 私の脳裏には、絶望の海が広がった。







 ***



『私』と名乗る男――実のところ、彼は既に生者ではない。

 とある事故で死亡したのだが、彼は、死の間際に自らの死を強く拒絶。

 彼はその際、死んだ事実のみならず、死を思い出さないために、彼自身のことも忘却したのだろう。

 そして、一旦は肉体から霊体が離れたものの、再び、彼の霊体が自らの肉体に憑依したのである。

 とはいえ、一度死んだ彼が甦ることはなく、現在の彼は霊が肉体に縛り付けられ、地縛霊に似た存在となった。

 体の自由が利かなかったのは、そのためだ。

 ちなみに、彼が感じていたと思っているものは、すべて彼の霊体による感覚。

 決して、肉体を通じての感覚ではない。



 これから、彼は検視を受ける。

 彼は、自身の体にメスが入る現場に立ち会うわけだが、絶望ばかりではない。

 彼にとって幸いなことが二つある。



 自分の体を切られる様子を直に見ないで済むこと。

 もう一つが、死したために皮膚感覚――つまり、痛み――がないことだ。

後書き

未設定


作者 すすず
投稿日:2010/03/07 15:22:57
更新日:2010/03/10 02:48:45
『コールドスリープ』の著作権は、すべて作者 すすず様に属します。
HP『未設定

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