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作品ID:275
こちらの作品は、「批評希望」で、ジャンルは「一般小説」です。
文字数約969文字 読了時間約1分 原稿用紙約2枚
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永遠夢中 ― トワユメチュウ ―
作品紹介
――君はどこまで逃げ切れるかな、アリス。
僕は目覚めた。永遠に覚めることのない夢の中で。
( 不思議の国のアリスをもとにしました。 )
[ 編集×1しました。 ]
僕は目覚めた。永遠に覚めることのない夢の中で。
( 不思議の国のアリスをもとにしました。 )
[ 編集×1しました。 ]
僕は目覚めた。
周りは、霞がかっていて虚ろな闇に包まれていた。
最初に見たのは、宙に浮かぶ扉たちと、三日月のようにきらめく、猫の目だった。
猫は、僕が目覚めたことに気付き、ゆらゆらと揺れながら近づいてきた。
「君はどこまで逃げ切れるかな、アリス」
え、と声を漏らした時には、猫の姿は闇の中に消えていた。
「ゲームスタートだよ」
その言葉だけ、残して。
そしてその言葉を合図に、僕はトランプの兵隊たちに追われていた。
転んでも、何かにぶつかっても、僕は全力で走った。
――命の危険を、感じていたから。
捕まった時が最期だと、僕は本能で感じていた。
それと同時に、かすかな違和感が、僕の中にあった。
再び転ぶ。足を見ると、擦り傷から血が滲み出ていた。
そして、僕はこの違和感がなんなのか、解った。
怪我をしても、打ち付けても、痛みを全く感じないのだ。
これは夢だ。僕は気付いた。
それでも、僕は全力で走った。
この夢で最期を迎えることはとても危険なことなのではないか、と僕は感じたからだ。
だから僕は、この夢が覚めることをただひたすらに祈りながら、もつれる足で必死に走った。
「タスケテ! 」
叫んでも、意味はない。味方などいないのだから。
僕を助けてくれる人など、この夢の中には存在しないのだから。
あ、と思った時には天と地が逆転していた。
立とうともがくが、足がもつれるばかりで、力が入ることはなかった。
ザッザッザッザッザッザッザッザッザッ……。
もがいている間にも、闇の中から、僕を狙う足音は近づいていた。
「タスケテ――!! 」
ありったけの力を込めて放ったその言葉は、ただ自分の居場所を相手に伝えるのみだった。
ザッザッザッザッザッザッ。……シン。
規則的に響いていた足音が止まる。
――ああ。もう手遅れか。
僕が力を抜くのと、トランプの兵隊が槍を振り上げるのとが、同時に起こる。
風を切る音が、僕の耳元で聞こえた。
――そして。
「君の負けだよ、アリス」
僕は目覚めた。
「君はどこまで逃げ切れるかな、アリス」
永遠に覚めることのない、夢の中。
周りは、霞がかっていて虚ろな闇に包まれていた。
最初に見たのは、宙に浮かぶ扉たちと、三日月のようにきらめく、猫の目だった。
猫は、僕が目覚めたことに気付き、ゆらゆらと揺れながら近づいてきた。
「君はどこまで逃げ切れるかな、アリス」
え、と声を漏らした時には、猫の姿は闇の中に消えていた。
「ゲームスタートだよ」
その言葉だけ、残して。
そしてその言葉を合図に、僕はトランプの兵隊たちに追われていた。
転んでも、何かにぶつかっても、僕は全力で走った。
――命の危険を、感じていたから。
捕まった時が最期だと、僕は本能で感じていた。
それと同時に、かすかな違和感が、僕の中にあった。
再び転ぶ。足を見ると、擦り傷から血が滲み出ていた。
そして、僕はこの違和感がなんなのか、解った。
怪我をしても、打ち付けても、痛みを全く感じないのだ。
これは夢だ。僕は気付いた。
それでも、僕は全力で走った。
この夢で最期を迎えることはとても危険なことなのではないか、と僕は感じたからだ。
だから僕は、この夢が覚めることをただひたすらに祈りながら、もつれる足で必死に走った。
「タスケテ! 」
叫んでも、意味はない。味方などいないのだから。
僕を助けてくれる人など、この夢の中には存在しないのだから。
あ、と思った時には天と地が逆転していた。
立とうともがくが、足がもつれるばかりで、力が入ることはなかった。
ザッザッザッザッザッザッザッザッザッ……。
もがいている間にも、闇の中から、僕を狙う足音は近づいていた。
「タスケテ――!! 」
ありったけの力を込めて放ったその言葉は、ただ自分の居場所を相手に伝えるのみだった。
ザッザッザッザッザッザッ。……シン。
規則的に響いていた足音が止まる。
――ああ。もう手遅れか。
僕が力を抜くのと、トランプの兵隊が槍を振り上げるのとが、同時に起こる。
風を切る音が、僕の耳元で聞こえた。
――そして。
「君の負けだよ、アリス」
僕は目覚めた。
「君はどこまで逃げ切れるかな、アリス」
永遠に覚めることのない、夢の中。
後書き
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