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作品ID:464

こちらの作品は、「批評希望」で、ジャンルは「一般小説」です。

文字数約5963文字 読了時間約3分 原稿用紙約8枚


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「たか☆たか★パニック?ひと塾の経験?」を読み始めました。

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こちらの作品には、性的な表現・内容が含まれています。18歳未満の方、また苦手な方はお戻り下さい。

小説の属性:一般小説 / 未選択 / 批評希望 / 初級者 / R-18 /

たか☆たか★パニック?ひと塾の経験?

作品紹介

はじめまして。
 1年前から小説を書き始め、書く、作る……という事に快感を覚え、どっぷりとハマってしまったゆかむらさきです^^
 趣味……といったら引かれちゃうかもですが、わたしのよくする恋愛妄想を元にして主に恋愛小説を書いております。(たぶん恋愛しか書けません……)
 たか☆たか★パニック?ひと塾の経験?
 タイトルからお察しの通り、塾を舞台にしたちょっとエッチ(?)な恋愛ストーリーです。
 たか☆たか★は……主人公の女の子に絡む、二人の男の子の名前から“たか”を取りました。 星マークの色は読んでいくうちに分かると思います。
 視点変更・(マニアックな)“裏ストーリー”・平安時代なキャラ紹介……など、読者の方を飽きさせない様に(自分も書くの、飽きない様に)本編の中に様々な工夫を織り交ぜてあります。
 この作品を読んで頂いた読者様に楽しんで頂けると嬉しいです。
引かれる……じゃなくて、惹かれて頂けるように頑張りますね^^
 よろしくお願いします^^


「武藤さん。今日の部活はいいから、後で職員室に来てください」
 ――――先生に呼び出しされるの……今学期始まってこれで何度目、だろ……
 ここは、あたしの通う中学、原黒(はらぐろ)中学校。
 先日、三者面談があったばっかりのはずなのに。
 どうせ、いつもの様に“ああしろ、こうしろ”言われるのだろう。 多分……先生にとって扱い辛い、迷惑な生徒だから。
 今日何度目か分からないため息をつきながら教室のドアを開け、あたしは廊下に出た。
 迷惑な生徒……とはいっても、別にケンカっぱやいってワケではない。 ……っていうか、ケンカができる相手も度胸すらもない。 
 校則は一応守っている。 彼氏がいるとか、オシャレに敏感で興味を持っているとかいうクラスの子達はスカート丈を若干短くしている。 正直膝丈の子の方が少ない、と言ってもいいくらいだ。 ちなみにあたしは両方とも当てはまらないのでキッチリ真面目(?)に膝丈。 学校の日は毎朝お母さんに布団を取り上げられる起こされ方ですっきりと目覚め、登校時間に間に合うように強引に家から追い出されるからよっぽど遅刻なんてものはしない。 そして、面倒くさいと思いながらもサボるという度胸もないし、仲のいいお友達もいない事で授業も毎時間最後まできちんと受けている。 ただ、教科書は学校にいる時にだけ“飾り”として机の上に置いているだけで、家ではめったに開いた事はない。 先生が『テストにでるぞ』と言った要点箇所を蛍光ペンでラインを引いた跡など無く、新品同様でとても綺麗だけど。 そう、学校には勉強をしにではなく、お昼の給食を食べに通っている、という感じ。
 部活(所属している陸上部)にもきちんと参加している。 参加……とはいってもいつもストップウォッチ片手に、ゴール地点でボーッとつっ立っているだけだけど。
 職員室へ続く廊下がひんやりと肌寒く感じる――――
 「しつれいします……」
 そっと職員室のドアを開けると、まるであたしが来るのを待ち構えていた様に腕を組んでいる先生がドーンと立ちはだかっていた。
     ☆     ★     ☆
 案の定、先生の言いたい事は全教科、平均点の半分にも及ばないあたしの成績の事。 そして人とコミュニケーションの取るのが苦手な性格の事だった。
 「頑張ればできる」
 口ではそう言っているけれど、『どうして君はそんなに要領が悪いんだ』と、組んでいた両腕を腰に当てて、あたしを上から見下ろす彼の冷たく血走った瞳から、心の声がビシビシと伝わってくる。
 目を合わすのが怖くて……我慢ができなくなって逸らしたら、
「真面目に聞きなさい!!」と叱られた。
 もう早くおうちに帰りたい……
『保護者の方にも話をしておいた』――なんて言っていたけれど、一体何を吹き込んだのだろうか。
 まさか『塾に通わした方がいい』とか言って薦めたりなんかしていないだろうか。
 はっきり言って“ありがた迷惑”だ。 不幸にも一年生の時から続いてあたしのクラスの担任の……しかも陸上部顧問というヒドイ巡り合わせなこの先生、森田金八先生は熱血どころか、一方的に自分の理想を押しつけてくる人なんだ。
『頑張ればできる』――――。
 できないよ…… どうやったら頑張れるの? 他人事だからって自分を基準にした様な言い方で簡単に言わないでよ……
 そんな事言われたって、どうしようもないんだもん。 こんなあたしの性格じゃ――――
     ☆     ★     ☆
 カラスが寂しく鳴く夕暮れ時。 とある住宅街の道端で、オーバーな身ぶり手ぶりで何やらペチャクチャと話に花を咲かせている、歳は四十代後半のおばさん二人。
 そこに学校帰りだろうか。 セーラー服を着た天然パーマのショートヘアの小柄の女の子が、下を向きながら歩いて通り掛かる。
「あらっ、なみちゃん、こんにちは」
 彼女に気付いたおばさんの一人が声を掛けてきた。
「……こんにちは」
 女の子は顔を少し上げて、恥ずかしそうに返した。
 ――――彼女の名は武藤なみこ。 中学二年生。
        学力はガッカリするほど、落ちこぼれ。
        恋愛経験、まるっきし なし。
        親友、ナシ。
 そんなグダングダンな彼女に、実はこれからスッゴいコトが次々と起こるのデス。
     ☆     ★     ☆
 通り過ぎたあたしの後ろ姿を見ながら、彼女たちは再び甲高く、ヘタすると五軒くらい先の家までにも響き渡る程の大きな声で話し出した。
 どうせ隣同士の家に住む主婦の会話なんだし、スーパーの特売の話とか、お昼にテレビで見たワイドショーの話がネタだと思うんだけど――――
「いいわよねぇ、女の子は。可愛くって羨ましいわ」
「あらまあ、松浦さんったら何言ってんのよ。おたくの鷹史くんハンサムだし、頭もいいじゃない。ほーんとにもう、あの子ときたら勉強はしないし、かといって家の手伝いも全然しなくって――――」
 まさかあたしの話をしているとは……。 しかも余計な事ベラベラ言っちゃって……
(聞こえちゃってるよ、“お母さん”……)
 五軒どころじゃない。 おそらく七、八軒先まであたしのぐうたらネタ話が届いているのかも……
 あたしは歩くペースを競歩大会の選手の様なペースに上げ、逃げ出した。
(もういや…… もう少し声のボリューム落としてよ……)
 家の玄関の前に着いたというのに、まだ彼女達の会話が聞こえている。 もしかしたら、あたしの家の家庭内事情は、町内中に知れ渡っているのかもしれない。
「はぁ……。一応申し込んでみたはいいけど、“あそこ”に行けば少しは変われるかしら、あの子……。
                   ――――あんな子だけど今日からよろしく、って鷹史くんに伝えといてくださいね、松浦さん」
『あそこに行けば……』
『今日からよろしく……』
               ――――って?
(お母さんたち、なに話してたんだろう……)
「ま、いっか」
 玄関のドアを閉めて、あたしはいつもの様に家に入って直行で台所に入った。 コレは帰宅後のあたしのお決まり行動ルート。 そこで、食卓の上に置いてあるかごの中のポテトチップスと冷蔵庫の中でひんやり冷えているペットボトルのオレンジジュースを手に取った。
 昨夜、宿題に飽きて、息抜きのつもりで“ちょっとだけ”読んだつもりが気が付いたら半分以上読んでしまっていたマンガの続きをせっかくだから(続きが気になるし)読んでしまおうと思い、そのまま二階に上がろうと玄関を横切った。
 ちょうどその時に玄関のドアを開けてお母さんが帰ってきて、開口一番あたしにとんでもない事を言ってきた。
「あら、なみこ、今日からお隣の松浦さんとこの鷹史くんが通ってる塾に、あんたも行く事になったから」
「え!」
 淡々とした顔でお母さんが言った言葉にビックリしたあたしは、ゴローンとジュースを落とした。
(しかも今日からっ、て……)
 だって、突然すぎるでしょ……
「ホラ! もうとっくに申し込んであるんだから行かなきゃダメよ。ボサッとしてないではやく用意しなさい。6:30に迎えのバスが来るわよ!」
(だっ! そんなこと急に言われたって――――!!)
 お母さんは、自分の言いたい事だけ一方的に言うだけ言って、
「分かったわね!」
 強い口調に加え、力を込めた手の平であたしの背中をベシッ!っと叩き押して台所へ向かった。
(痛ったぁ……っ)
 あたしはもうガマンできなくなって、
「ひどい! お母さん! あたしに何も聞かないで勝手に決めちゃうなんて!!」
 ハアハア言いながら怒り散らかした。
 すると台所からUターンして戻ってきたお母さんは、あたしの右手からポテトチップスの袋を取り上げ、もっとこわい顔……そう、まさにあたしの読んでいる漫画雑誌“シュシュ”で大人気連載中のギャグ漫画に登場する、事あるごとに稲光を背負って怒る主人公の女の子のお母さんの様な顔をして、
「そんなの聞いたって、どうせあんたの事だから“いやだ”って言うに決まってるでしょ!! 学校から帰ってきては、いっつも部屋でゴロゴロしてばっかりいて…… あんたの将来を心配してお母さんはねえ――――!!」
 お母さんもハアハア言って怒っている。
 母と娘のこの情けないバトル……。 軍配はどちらにあがるのか――――
 あたしは両手をギュッと握り締め、歯ぎしりをしながら彼女を睨みつけた(つもりだった)けれど、言われた言葉が“釘”のようになって何本も体に突き刺さり、頭の上から白旗が飛び上がったこんな負け惜しみ丸出しの顔でなんかで対抗したって敵うわけがない。
「わかったよ。……いくよ、いきます」
 声の大きさ、体の大きさ……それ以前にこうなった原因は自分の要領の悪さ……。 お母さんの迫力に負け潰されたあたしは、仕方なく松浦くんの通ってる塾に行く事にした。 ……そうするしかなかった。
 『行く』と答えた途端、お母さんはコロッと態度を変え、
「あら、そ。良かったワぁ。鷹史くん頭はいいし優しくていい子だから安心だわァ。仲良くね」
                                                       と言い……消え去った。
  それにしても“優しくて……いい子”、って……
 あたしはお母さんの言った言葉に全く納得いかず、ブツブツ一人ごとで文句を言いながら自分の部屋がある二階へ上がった。
 『毎日通う、ってわけじゃないんだから、そんなに構えなくても大丈夫よう! ちょっとばかし遠いけれど、いい評判の塾らしいわよ』
 塾、って聞いたら構えるに決まってるでしょ…… 塾っていう響きから“猛勉強”を連想するんだから…… 何を言ってるんだ、このお母さんは……
 いくら週に二回だけだからって、せっかく学校帰ってきてからもまた勉強しに行かなくちゃイケナイだなんて……
(――――やってらんないよぉ、もおっ!)
 さっきお母さんに反論できなかった悔しさを込め、あたしはベッドの上に向かって脱いだ制服を投げ捨て、薄ピンク色のタンクトップとパンティ姿になった。
 そういえば“裸になると開放的な気分になれる”ってテレビかなんかで聞いた事がある。
 うん…… 言われてみれば確かに気持ちがいい。
 このイライラした気持ちを少しだけでも落ち着かせようと、ついでに「うー……ん」と伸びをした。
「ぎゃ!」
 最悪……。 窓越しに松浦くんと目が合ってしまった。
 実は、隣の家の松浦くんの部屋のベランダにある大きな窓とあたしの部屋のベランダにある大きな窓が向かい合わせになっていて、着替える時にきちんとカーテンをしないと、お互い丸見え状態……という厄介な家の作りになっている。
 ――――解放しすぎた!!
 あたしは慌てて隠そうとした。 上か下か、どっちを隠したらいいのか分からなくって戸惑っていたら、向こうから“あっかんべー”をされ、シャッ、とカーテンを閉められた。
 よりにもよって、あんな嫌なひとと一緒に嫌な塾に……
 イライラは結局さらに募る一方。 あたしはさっきお母さんに言われた「仲良くネ」の言葉を思い出した。 さらに「優しくていい子だから」の言葉まで思い出してしまった。
 どこが……。 松浦くんは外ヅラがいいだけで、本当の性格はめっちゃいじわるなんだよ――――
     ☆     ★     ☆
 いつもなら夕ご飯の時間になるまでベッドの上でゴロゴロとくつろいでいられた身分だったのに、
「初日がカンジンよ!」
 と、あたしの部屋にノックもしないでズカズカと入ってきたお母さんに、読んでいた途中の漫画を強引に本棚の中に片付けられ、ベッドから引きずり下ろされた。
 まだ心の準備が整っていない、ってダダをこねても、やっぱり通用しなかった。
「へりくつばっかり言ってんじゃないの!」
 バスが来る10分も前なのに、こんな寒空の下の玄関の外に追い出され、ドアを閉められた。
「……へりくつだって。だっせ」
 あげくの果てに、あたしの家の前の道路でサッカーボールを蹴って遊んでいる近所の小学生の男の子に、思いっきりバカにされた。
(恥ずかしい…… もうやだ……)
 余計に塾に行く気が失せたあたしは、歯ぎしりをしながら足元に転がっていた小石を力を込めて踏んづけた。
 6:30になり、バス(……って言っていいのかワゴン?)が来た。 バスが来たと同時に、松浦くんも相変わらず無愛想な顔で家から出てきた。 一応、これから(しばらく?)お世話になる身なのだし、何か一言、挨拶(?)みたいな事を言っておいたほうがいいのかな……と思って、「今日から、よろしくね」と言おうとしたら、後ろから彼に背中を押され、「さっさと乗れ」と急かされた。
 モタモタしてるとまた松浦くんに何か言われそう……。 パッと乗り込んでバスの中を軽く見渡してみた。 どうやら10人くらい乗れる程の小さなバス。 あたしと松浦くん以外の生徒はまだ乗っていない。 多分これから塾に向かうまでに何人か乗せていくのかもしれない。 そういえばさっきお母さんが『塾までは遠い』とか何とか言っていた。 一体何分くらいかかるのかわからないけれど、遠い塾までバスの中で松浦くんだけと過ごすのは気まずい。 とにかく一人だけでもいいから乗せていって欲しい、と願いながら、運転手さんに頭を下げた。
「お……おねがいします……」
 運転手さんはあたしの顔を見て優しい笑顔でニッコリと微笑んでくれた。
 とりあえず、今日第一にわたしに優しく接してくれた、この運転手さんの真後ろの席に座った。
 ひんやりとした、まるであたしの今の心境と同じような座席の硬いシートがお尻と一緒に背中を包み込む。
(松浦くん…… 頭いいのに、どうして塾になんかに通ってるんだろう……)
 あたしの後からバスに乗り込んできた松浦くんをチラッと見た。
「!」
(えッ!! なんで――――!?)
 何故か彼は他にもいっぱい席が空いているのに、わざわざあたしの隣にドカッと座ってきた。
 さっきモロに下着姿を見られているから気まずい。 隣のシートにのけ反り返って長い足を組んでいる松浦くん……。 何も言葉を発してこないところが余計に気まずい。
(あ、あっちに座ればいいのに……)
 あたしはその時、ハッと気付いた。
(いやがらせか――――!)
 次第にムカついてきた。

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作者 ゆかむらさき
投稿日:2012/08/06 13:13:01
更新日:2012/08/06 15:40:52
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