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作品ID:1365
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ドライセン王国シリーズ:滔々と流れる大河のように(冒険者編)

小説の属性:一般小説 / 未選択 / 感想希望 / 初級者 / 年齢制限なし / 完結

前書き・紹介


第四章「シュバルツェンベルク」:第3話「迷宮」

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第4章.第3話「迷宮」



 空の月(十月)第二週、風の曜(八日)、ミルコとの特訓も一ヶ月を過ぎた頃、ミルコは俺の訓練を次のステップに移行すると伝えてきた。



「基本の型に関しちゃあ、もうほとんど教えることはねぇ。だがよ、型を覚えたからって即戦えるわけでもねぇんだ」



 俺が不思議そうにしていると、



「戦いってやつは経験が物を言う。今日からは俺との模擬戦と迷宮での実戦を交互にやってもらう」



と新しい訓練方法を宣言され、いきなり迷宮でのノルマを言い渡された。



「今日は迷宮に入って、十階層まで行って来い。いいか、十階層に進むまで出てくるんじゃねぇぞ」



 俺は迷宮に入ったこともなく、もちろん今日から入るなどとは思っていないため、何も準備をしていない。俺は「そう言うことは昨日のうちに言ってくれ」と文句を言った。



「馬鹿野郎! それじゃおもしろくねぇじゃないか。剣は持ってきているんだろうが、剣一本ありゃ充分だ。さっさと行って来い」



 この一ヶ月の経験から、こういう風に言いだしたら何を言っても無駄だと判っている。俺は仕方なく剣一本を背負い、迷宮の入口に向かっていった。



 迷宮の入口では、ギルド職員が俺の装備を見て、困ったような顔をしている。



「その装備で迷宮に入るんですか。もう少し装備を整えた方がいいと思いますよ」



 職員は至極真っ当なアドバイスをくれるが、親指で後ろを差しながら、



「俺もそう思っているんだが、後ろの爺がこのまま行けとうるさいんでね。仕方が無いのさ」



 ようやくミルコに気付いた職員は、彼の姿に驚き、



「げっ!ミルコさん……判りました。この扉を抜ければ迷宮に入れます。五階層の主を倒せば転送用の魔法陣があるので入口の横の部屋に戻れます。では気をつけて」



 あっさりと迷宮に入ることを認め、早口で簡単に説明した後は、それ以上何も言わなかった。

 俺としては弁当も水筒も持っていないので、もう少しがんばって欲しかったのだが、ミルコ相手では一職員では荷が重かったんだろうと諦める。



 俺は背中の剣を抜き、入口の扉を開けて迷宮に入っていった。



 入口を抜ける時に少し抵抗があった。

 魔物が出られないような障壁の一種かもしれない。生きて帰ってきたら誰かに聞いてみよう。



 迷宮の中に入ると、高さ、幅ともに十五フィート=四・五mの石造りの通路が現れる。

 松明などの照明は無いが、天井がぼんやり光っており、照度的には問題ない。但し、自分の前後十mくらいしか光らないので、遠くから来る魔物に気付くことは難しそうだ。



 薄暗さや静けさ、冷たい床の感じが、どことなく夜の学校の廊下を思い出させる。

 自分の足音しか聞こえない通路を進んでいくと、前から足音らしい音が聞こえてきた。



 俺は鑑定を使って確認してみる。



  コボルト:

   小型の直立した犬型の魔物。危機を感じると同族を呼び出すことがある。

    HP100,AR2,SR0,DR0,防御力5,獲得経験値5

    片手棍棒(スキルレベル0,AR20,SR10),アーマーなし



 コボルトだ。



 向こうはまだ気付いていないようだが、弱すぎて魔法を使う気もしない。

 こちらから近づいていくと、尖った柴犬のような顔をした小型の人型の魔物が棍棒を持って歩いてくる。

 ようやく向こうも気付いたようで、棍棒を振り上げ、小型犬のような甲高い叫び声を上げて走ってきた。



 俺はその緩慢な動きに対し、軽く横にステップして避け、コボルトの首を狙って剣を振る。

 振り降ろした剣はほとんど何の抵抗もなく、コボルトの首に吸い込まれ、直後に首が落ちていく。

 俺はあまりのあっけなさに「へぇ? 弱い? 弱すぎる!」と口に出していた。



 野生のコボルトにあったことは無いが、こんなに弱くては野犬にも勝てない。集団戦が得意とか、罠が得意とかあるのだろうか。



 首を切り落とされたコボルトは血を噴出すわけでもなく、白い光になって消えていく。

 後には直径一cmくらいの黒曜石のような石が落ちていた。



(これが魔石か。これでいくらなんだろう。銅貨一枚くらいにはなるのかな?)



 コボルトの首を落とした剣を見ても血は付いていない。血糊で切れ味が落ちる心配が無いのがうれしい。

 ディルクの剣は切れ味が鋭く、血糊が付いても前の剣より切れ味の落ちが少ない。だが、盗賊相手に戦った時、三人目くらいから切れ味が落ちてきたと感じられた。

 迷宮では一日に何匹の魔物と戦うことになるのか判らないが、先に進むほど剣の切れ味が落ちるようではなかなか進めない。

 血が付かないということは、この懸念が無くなることなので、剣をメインに攻略しようとしている俺にとっては朗報だった。



 コボルトを倒した後は二階に下りる階段を探すことを優先する。

 十階に到達するまで出てくるなとの師匠のありがたい言葉を守るためだ。



 石造りの通路を歩いて行くと、所々扉がある。

 その扉を開けると大抵コボルトがいる。倒すことは容易だが、正直面倒なだけなのだが、一つ一つ確認しなければならない。



 マッピングをせずに一階をうろつくこと一時間。ようやく二階に下りる階段を見つけた。



 この間に八匹のコボルトを仕留めた。



 二階に下りても同じような石造りの通路が続いている。

 二階はコボルトが二匹出てくるため、気を抜くと攻撃を受けてしまうが、所詮コボルトの攻撃であり、ほとんど防具で防げるため実害はない。



 二階は運が良かったのか、三十分程度で突破できた。

 三階、四階と進み、一階層降りる毎に一匹ずつコボルトが増えていく。

 しかし、弱すぎるコボルトを相手にするため、進む速度に全く影響は出なかった。

 五十匹以上コボルトを倒し、迷宮に入ってから三時間半くらいでようやく五階に到着した。



 不思議なことに、ここまで他の冒険者に一人も遭遇していない。五階までは簡単に攻略できるから、直接、下の階に行くからなのだろう。



 ようやく主のいる5階に着いた。このフロアのどこかに主(ぬし)、ゲームでいう“ボス”がいる。



 五匹のコボルトの群れを蹴散らしながら、五階の探索を進めていく。

 三十分ほどで雰囲気が違う扉を発見。どうやらボスの間のようだ。



 扉を押し開け、中に入る。中には、剣を持ち、防具を身に着けたコボルトがいた。



 コボルトウォーリアだ。



  コボルトウォーリア:

   コボルトの稀少種。武器を使うことができ、同族を指揮することがある。

    HP300,AR8,SR2,DR2,防御力5,獲得経験値25

    片手剣(スキルレベル10,AR30,SR10),アーマー(スキル5、20)



 ゴブリンよりは強そうだが、オークよりはかなり弱い。



 すぐにコボルトウォーリアは突っ込んできたが、ほとんど戦闘にはならない。

 さすがに一太刀で倒すことはできなかったが、わずか二回の攻撃であっさりと光となって消えていった。



 ゆっくりと部屋を見渡すと、奥には入ってきた扉と同じような扉がある。そして、その前には小さな宝箱が置いてあった。

 俺はそのおもちゃのような宝箱を見て、少し興奮した。



(宝箱だ! 本格的にRPG気分だな)



 鑑定を使って確認するが、罠は掛かっていなかった。俺は期待込めて、その宝箱のふたを開けた。



 中には銀貨が一枚だけ入っていた。



(こんだけかよ!)



 数秒間、唖然として宝箱の中を見つめるが、所詮コボルトだから仕方が無いかとも思う。だが、何となく諦めきれず、宝箱を逆さにして振ってみるが、やはり何も出てこなかった。

 俺はその行動をなかったことにし、奥の扉を開けて入口のギルド職員が言っていた転送室に入って行く。



 転送室は五m四方くらいの小さな部屋で、迷宮の入口で聞いた説明の通り、石造りの床に魔法陣が描かれている。

 そして、その横には扉があり、下の階に降りる階段室になっていた。

 俺は階段室に入り、ここで一旦休憩をとることにした。階段室は幅三mくらいの石造りの階段が真っ直ぐに十mくらい続いており、降りた先には入ってきた扉と同じような扉がある。

 俺は階段に腰を掛け、魔法で水を作り出し、喉を潤す。



「せめて水筒くらい持ってこさせろっていうんだよ。くそ爺!」



 ミルコのやり方に小さく悪態を突いた後、五分ほど休憩し、下に降りていく。



 扉を開けると五階まで同じような石造りの通路が続いている。そしてここにも人の気配はなかった。



 聞いた話では、六階からはゴブリンが出てくるはずだ。

 ゴブリンならどの程度の力か判っているので、五匹出てこようが問題はない。



 六階を進むこと数分、一匹のゴブリンが前方から現れた。

 森にいるゴブリンと同じく奇声を上げて突っ込んでくる。



「ギェェ!」



 俺は「相変わらず芸の無い奴だ」と思いながら、棍棒が届く前にリーチ差を生かし、喉を切り裂く。

 一撃で白い光になり、あっけなく消えていった。



 ミルコの指導の成果か、剣のブレが少なくなり、思ったところを切り裂くことができるため、真っ直ぐ突っ込んでくるだけのゴブリンはいいカモだ。



 六階も三十分ほどで順調に通り抜け、七階に到着した。

 七階では二匹連れになるが、動きが単調なゴブリンの攻撃は当る気がしない。

 回避と攻撃が一体となった動きでゴブリンを切り裂いていく。

 ミルコの教えてくれた型がかなり役に立っている感じがする。自分の動きに無駄が無いので、相手の攻撃が良く見える。俺は「この点だけは感謝してもいいな」と思いながら、迷宮内を進んでいく。



 七階から九階までを二時間で突破。だが、迷宮に入ってから既に六時間が経過していた。

 俺はかなり疲れを感じていた。戦闘での疲労というより、歩きによる疲労の方が大きい感じだ。



(そういえば、ゴスラーにいる頃は良く歩いていたよな)



 シュバルツェンベルクに来るまでは馬に乗ることが多く、シュバルツェンベルクに着いてからは剣を振ることばかりでほとんど歩いていないことに気付く。

 途中で休憩を入れながら、ようやく十階に到着した。このフロアの主を倒せば地上に戻れる。

 俺はゴブリンを脅威とは思っていなかったので、街の中を歩くようなそんな感覚になっていた。そして歩きによる疲労のため、早く宿に帰りたいと思い始めていた。



(ゴブリン如きで時間を掛けたくないな。さっさと終わらせよう)



 それが油断となったのか、通路を歩いている時、急に足元がふらつき、転倒してしまった。

 なぜだろうと思って足元を見てみると深さ五cm、直径三十cmくらいの窪みがあった。

 よく見れば、気付いたはずだが、疲れと焦りでつまらない罠に嵌ってしまった。



 幸い、軽い捻挫だけだったので治癒で回復させ、ここで休憩を取ることにした。

 俺は焦る気持ちを抑え、「戦闘中じゃなくて良かった」とポジティブに考えることにした。

 いくらゴブリンとの戦闘でも転べば袋叩きに合う。

 これからは慎重に行くべきと改めて気持ちを引き締めた。



 そう考えながらも、通路の真ん中で休憩している。本来ならいつゴブリンの集団が現れてもおかしくない。

 だが、近づいてくる足音を聞いてから準備しても問題ないと開き直り、それが幸いしたのか、ゴブリンたちは現れず、ここで休憩を十分間取ることができた。



 休憩中はゴブリンも遠慮してくれたが、その後は五分おきくらいの間隔で襲い掛かってくる。



 さすがに五匹を相手にすると壁を背にしても横から攻撃されるため、何回か棍棒の打撃を受けてしまう。

 だが、訓練中のミルコの木剣の打撃の方がはるかに効いていたので、ダメージと言う点では全く問題にはならない。

 ただ、鬱陶しいこと甚だしい。



 俺は訓練を兼ね、ミルコの型のうち、複数同時攻撃用の型を使ってみることにした。



 一連の流れを言葉にすると、正面の敵に斜めに袈裟懸けで斬り付け、その流れのまま左側の敵に下段から斬り上げて攻撃。その勢いのまま、更に左の敵の首を斬り付けるといった感じになる。そこで一旦流れが途切れるが、すぐに左回転して一番右の敵の胴を抜き、最後にその右側の敵の鳩尾に突きを入れる。

 これをミルコのような達人が行うと二、三秒くらいの流れるような連続攻撃になるため、横から見ていると一瞬ですべての敵を切り倒したように見えるそうだ。



 俺がやると三匹目を攻撃したところでどうしても流れが泊ってしまう。斬り抜く時に肉の抵抗で動きが遅くなることが原因のようだが、これは工夫というより熟練度を上げるしかないだろう。



 更に二十分ほどゴブリンたちを蹂躙しながら進むと、五階にあったような扉の前に到着する。

 呼吸を整え、ゆっくりと扉を開けると、片手剣を持ち、粗末な皮鎧を着たゴブリンウォーリアが立っていた。



  ゴブリンウォーリア:

   ゴブリンの稀少種。武器を使うことができ、同族を指揮することがある。

    HP600,AR25,SR5,DR5,防御力30,獲得経験値100

    片手剣(スキルレベル12,AR35,SR15),アーマー(スキル8、20)



 魔法を使えば楽勝だが、初見の敵であるため、剣だけで勝負してみる。

 ゴブリンウォーリアとは言え、叫び声を上げながら突っ込んでくるのは普通のゴブリンと同じだった。



「ギェェ!」



 さすがに剣のスキルを持っているだけあり、ゴブリンウォーリアは“ヒュッ”というそこそこいい音をさせて、剣を振り抜いてくる。

 俺はゴブリンウォーリアの攻撃を避けながら、カウンター気味に胴を薙ぐ。



 胴を切り裂くとゴブリンウォーリアは「グェ! ゴボッ」と呻くような声を上げるが、まだ倒れない。

 自らの皮膚に加え、革鎧を着ているため、ディルクの剣でも一撃では致命傷にはならなかったようだ。

 一度距離をとって鑑定で確認すると、HPを三割くらいしか減らせていない。

 まだ、俺の膂力が足りないためか、この程度の敵でも三回以上攻撃する必要があるようだ。

 俺は再び敵と剣を交えるが、敵の繰り出す攻撃を悉く回避し、その都度、カウンター攻撃を入れていく。

 そのスタイルはミルコのスタイルそのものだ。やはり俺はミルコの弟子なのだと考えながら、ゴブリンウォーリアを攻撃していった。

 そして、攻撃は一撃も食らわず、ゴブリンウォーリアに完勝した。



 部屋の奥には五階と同じような宝箱が置いてある。あまり期待せずに開けると中身は銀貨三枚だけ。

 俺は「はぁぁ……」とため息を吐き、体中の力が抜けていくような脱力感に襲われる。



(戦闘より、この脱力感の方がダメージは大きいような気がするのは気のせいだろうか?)



 俺は下がったテンションのまま、奥の扉を開け、転送部屋に行く。

 そして、入口へ戻ることを念じると、ふっと体が浮くような無重力感を感じ、迷宮の入口に立っていた。

 所要時間約七時間。空を見上げると、既に日は西にかなり傾向いていた。



 迷宮の入口から出ていくが当然ミルコが待っていることなどなく、一人でギルド支部に向かう。

 倒した魔物の数を数えてもらうと、コボルト八十五匹、ゴブリン九十匹、コボルトウォーリア、ゴブリンウォーリア各一匹だった。



 魔石を換金すると、コボルトが銅貨一枚、ゴブリンが銅貨三枚、コボルトウォーリアが銅貨十枚、ゴブリンウォーリアが銅貨二十枚の銀貨三枚、銅貨八十五枚だった。

 これに宝箱の銀貨四枚を加え、銀貨七枚と銅貨八十五枚しかない。

 日本円に換算すると七千八百五十円。

 ゴスラーで初クエストを受けた時でも銀貨十四枚だったから、大体その半分しかない。

 命懸けの仕事の割には自給千百円程度しかなく、これがパーティなら一人当たりこの六分の一しかない。

 通りで十階以下に他の冒険者がいないはずだと、俺は納得しながら宿に帰って行った。







 大河がミルコの特訓を受けている頃、グンドルフは、プルゼニ王国内を荒らし回っていた。



 僅か一ヶ月半ほどで手下も二十人以上に増え、商人たちが受けた損害額の総額は千Gを超えている。

 プルゼニ王国の街道では大規模な隊商を組まないと安全に荷物が運べないほどの状況になり、遂にプルゼニ王国騎士団がグンドルフの盗賊団を壊滅させるために出動することになる。



 グンドルフの盗賊団は狡猾に立ち回り、騎士団の追跡を巧みにかわすが、追及が厳しくなったことに嫌気が差したグンドルフはプルゼニ王国から出国することを決断する。



「プルゼニもこんだけ警備が厳しくなったら、楽には稼げねぇな。南に下って、グロッセート、ヴェルスから、ドライセンの西部に入って、ノイレンシュタットに行く」



 手下の一人が、治安のいいドライセン王国に行くことに納得できず、グンドルフに理由を尋ねる。



「お頭、なんでドライセンなんかに行くんで。グロッセートあたりの方が楽に稼げるんじゃないんですかい」



「借りを返さねぇといけねぇやつが恐らくドライセンにいる」



 グンドルフは少し考え、



「もしかしたら、スヘルデくらいに逃げているかも知れねぇが、ノイレンシュタットを通ったことは間違いねぇ。ここ(プルゼニ)で俺に従った奴らは、ドライセンでは面が割れてねぇから、ノイレンシュタットでそいつの逃げた先を探す」



「でも、お頭。いまくらいの稼ぎをしてりゃ、結構楽しくやっていけやすぜ。無理に追いかけなくても...ヒッ! グハッ!」



 グンドルフは大河の追跡に消極的な手下を斬り殺し、血走った目を手下たちに向ける。



「俺はタイガとかいう糞野郎を叩き殺す! 着いてきたくない奴はここでぶっ殺す。途中で逃げようとした奴もぶっ殺す。判ったか!」



 グンドルフは、日を追うごとにタイガへの怨念が大きくなり、残忍さも増している。

 手下たちはこの狂人に従ったことを後悔し始めているが、従うしか生きる道はなかった。



後書き


作者:狩坂 東風
投稿日:2012/12/24 15:17
更新日:2012/12/24 15:17
『ドライセン王国シリーズ:滔々と流れる大河のように(冒険者編)』の著作権は、すべて作者 狩坂 東風様に属します。

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作品ID:1365
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