小説を「読む」「書く」「学ぶ」なら

創作は力なり(ロンバルディア大公国)


小説投稿室

小説鍛錬室へ

小説情報へ
作品ID:2221
「サラリーマン、スケオくんのちょっと色っぽいミステリー」へ

あなたの読了ステータス

(読了ボタン正常)一般ユーザと認識
「サラリーマン、スケオくんのちょっと色っぽいミステリー」を読み始めました。

読了ステータス(人数)

読了(69)・読中(2)・読止(0)・一般PV数(168)

読了した住民(一般ユーザは含まれません)

遠藤 敬之 


サラリーマン、スケオくんのちょっと色っぽいミステリー

小説の属性:一般小説 / ミステリー / お気軽感想希望 / 初投稿・初心者 / R-18 / 完結

前書き・紹介

未設定


(第1話)僕、冴えないサラリーマンのスケオ。10年ぶりに憧れのミネ子ちゃんから電話をもらう。

目次 次の話

日曜の秋晴れの空。
マーブルチョコをばら撒いたような風船が次々とあがっていく。


「きゃー。アハハ。たのしいわ。スケオくん」
「ヘヘヘ。まだまだ!これからが楽しいんだって。ソレ!」
「きゃーヤダ。あんまり回さないでぇ。アハハハ」


無邪気に笑い真ん中のハンドルを必死につかんでいる。
僕の目の前に座っている美しい彼女は、僕の高校時代のガールフレンド、藤ミネ子だ。
彼女と遊園地でデートをしている。
ミネ子と僕は10年ぶりに再会した。
彼女と再会したのは1本の電話での始まりだった。


高校時代、僕たちは進路が決まって別々となった。
ミネ子ちゃんは美大へいき、僕はコンピュータの専門学校へいくことに。
卒業してからすぐに就職して、今ではシステムエンジニアとなった。
毎朝すし詰めになって電車に乗り、仕事を淡々とこなし、コンビニ弁当をボソボソと食べて、また仕事。
そして退社し、また満員電車に揺られてクタクタになり、冷たくひっそりとした安アパートに帰る毎日の繰り返しだ。
階段をあがる。金属音が余計に虚しい。
ガチャリ。キー。
家のなかに入った。真っ暗だ。心も暗くなる。
「はぁー。今日もご苦労サン」
ここに越してから独り言が増えた。もちろん返事はない。
天井の紐をつかみ、カチカチっと電気をつけた。
クタびれたシワをつくった背広を脱ぎ捨てる。
襟の間に指をいれ、しゅるりとネクタイをとった。
鞄を捨て、台所へいって冷蔵庫から缶ビールを取り出した。
手で触るだけでも痛い。よく冷えている。
プルトップを開け、グビっと飲む。
テレビをつけコタツに足を入れようとした瞬間、鞄の中からバイブ音が鳴った。


「ん?」


コタツの上にビールを置きスマホを取り出してみる。
お知らせランプが点滅してた。


― 新着メッセージが来ております ―


と画面に表示されてた。はて?
会社関係とか親だったらLINEか電話をしてくる。


「今どきE-mailを送るやつなんて誰だろう?」


首をかしげた。
メールを開封してみる。本文を見て僕はびっくりした。


『 スケオくんお久しぶり(^_^)
  今度の日曜日に○○町の
ワンダー遊園地へ一緒にいきませんか♪
お返事待ってます♥

             ミネ子 』


どこか懐かしい。
JKのようなキャピキャピ娘で顔文字と、このハート。
送り主は…ミネ子……。
みねこちゃん!?


ガバっ!
スマホに飛びついた。
電話をかけようとする。
アドレス帳には消さずに入れてある。
でも、これ、古い電話番号では。
メルアド新しく変わってたからなあ。
それでも僕は確かめたい。
通話ボタンを押し、耳に当ててかけてみた。


プルルル…


「おおっ。ツナガッタ!」
少年のように胸をトキめかせていた。
『もしもし。ミネ子です』
キャンディーのような甘い声が聞こえた。
アア!やっぱりキミだったのかあ。ドキドキしてきた。
「ミ、ミネ子ちゃん!?久しぶり!元気してた!?」
興奮がおさえられない。
『スケオくん!うふふ。お久しぶり。元気よ』
上品な笑い声が聞こえてくる。

「いやぁ。驚いたナア。まさかこうして会えるなんて!」
「ウフフ。ほんとね。10年ぶりになるかしら?」
「ウエヘヘ。メール。みた。もちろんOKだよ。嬉しいナア」
照れ笑いをし胡坐を組み直した。
『ホントに!スケオくんアリガトウ!
 同僚から入場券2人分もらったの。
 でも、行く相手がいなくて困ってたの。
 でも嬉しいわ。ありがとう』
電話の向こうからはにかむ声が伝わってきた。
僕も話すたびに嬉しさを抑えきれない。
このときめきは高校生以来だ。
こうして僕たちが10年ぶりにミネ子ちゃんと再会することとなった。




(つづく)

後書き

未設定


作者:白河甚平
投稿日:2019/12/23 15:59
更新日:2019/12/31 16:36
『サラリーマン、スケオくんのちょっと色っぽいミステリー』の著作権は、すべて作者 白河甚平様に属します。

目次 次の話

作品ID:2221
「サラリーマン、スケオくんのちょっと色っぽいミステリー」へ

読了ボタン


↑読み終えた場合はクリック!
button design:白銀さん Thanks!
※β版(試用版)の機能のため、表示や動作が変更になる場合があります。
ADMIN
MENU
ホームへ
公国案内
掲示板へ
リンクへ

【小説関連メニュー】
小説講座
小説コラム
小説鍛錬室
小説投稿室
(連載可)
住民票一覧

【その他メニュー】
運営方針・規約等
旅立ちの間
お問い合わせ
(※上の掲示板にてご連絡願います。)


リンク共有お願いします!

かんたん相互リンク
ID
PASS
入力情報保存

新規登録


IE7.0 firefox3.5 safari4.0 google chorme3.0 上記ブラウザで動作確認済み 無料レンタル掲示板ブログ無料作成携帯アクセス解析無料CMS