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作品ID:336
「龍は虎を見下せない」へ

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龍は虎を見下せない

小説の属性:一般小説 / 未選択 / 感想希望 / 初級者 / 年齢制限なし / 完結

前書き・紹介


龍神 真の失った過去

前の話 目次 次の話

龍神 真は日曜日、電車にのっていた。

隣には老人がいた。

「なあジイサン、本当の俺の親っているの   か?」

「ああ、もう死んだがね」

真の質問に老人は答え、喋った。

「じゃがお前さんもよく生き残ったの、あの地 震で生きた者は記憶を失ったお前さん、ただ 1人なんじゃ」

真はまた窓の外を見ていた。

そこに広がる世界は土砂があふれているある村だった。



__村のなかに2人ははいり、くずれた家のなかの椅子に座った。

「ここがお前さんが8歳のときに住んだ家だ」

老人はそういってパイプ煙草に火をつけ、紫煙をくゆらせた。

「なあジイサン・・・・・・」

真は少し悲しそうな顔で老人に聞いた。

「・・・・・・俺の昔の親父とお袋の写真、も ってねぇか?」

真の言葉に老人は驚き、懐から写真をとりだした。

「これがお前さんの両親じゃ」

真はその写真をみてみた。

「・・・・・・若い」

そこにいるのはやさしく笑う女と、子供の頭をなでてる男の姿があった。

「2人の苗字は『神田』(かんだ)、母親の名 は神田 涼子(りょうこ)、父親の名は神田

 正文(まさふみ)、お前の両親じゃ」

老人は淡々と喋り、真は目を見開いた。

「お前さんの両親は、『龍神』の者たちに、死 にかけの状態で、医者だったお前さんの義理 の親にあずけたのじゃ」

そこまで老人が喋ると、真は膝をおとした。

「・・・・・・ジイサン」

真は老人に言い放った。

「俺はこれからも『龍神』を、そして『神田』

 の思いを受け継いで生きるぜ!」

真はそういって電車のほうに駆けていった。

「・・・・・・これが本当のことというのか?

 玄武よ?」

老人は後ろにいた万石 玄武に聞いた。

「ああ・・・・・・これがアイツの本当の過去

 だ・・・・・・」

玄武はそういってその場から消えた__

後書き


作者:四神 麒麟
投稿日:2010/09/24 18:45
更新日:2010/09/24 18:45
『龍は虎を見下せない』の著作権は、すべて作者 四神 麒麟様に属します。

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