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作品ID:719
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もう未練はありませんか?

小説の属性:一般小説 / 未選択 / 感想希望 / 初級者 / 年齢制限なし / 完結

前書き・紹介


八人目

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「・・・・・・」

 小部屋のようなところに一人の少女が居た。髪の色は深い紺色で、目には紫の布に白と黒の模様がな描かれた布をつけていて、その布で耳も一緒に覆われていた。

 その少女が居る部屋は少女から見て右の壁だけに絵具をぶちまけただけのような無秩序で、どこか温かみのある絵が直接壁に描かれている。

 それ以外は真っ白だった。おいてある家具さえも真っ白。

「「ここは、あなたに救いを与えるための場所です」」

 少女は後ろにいた少女の言葉に同じタイミングで一字一句間違えず言葉をかぶせた。

「・・・」

 何が起こったか理解出来ない。っというように目を見開き絶句している少女は服も髪色も肌さえも新雪のように真っ白な少女だった。

 目隠しをした少女は真っ白い少女のほうを向き。

「始めまして安奈さん」

 にっこりとほほ笑みながら名前を言い当てた。

「それと、ディクショナリーさんも」

 ディクショナリーとは、真っ白い少女の安奈の足もとにいる猫である。

 はっ! っと、安奈は正気に戻った。

「「なんで自己紹介してないのになぜ名前がわかったんですか(だ)!?」」

 驚きを隠そうとせずに質問する一人と一匹、しかし少女はまるでそう質問されるのがわかっていたように答える。

「私は人の心が見えてしまうの・・・無条件でね。だから必然的に考えていることもわかっちゃうのよ」

 天井を見上げて一人で独白するように宣言する少女。

「人の心が見える?」

「ええ、そうよ。無条件でね」

 ゆっくりと安奈に進み寄る少女、安奈は何かを言いたげに口を開こうとした時

「私の名前は響音奏(きょうおん かなで)というわ。よろしく」

 安奈の前まで来ていた少女、奏は右手を前に差し出した。

「・・・どうも」

 安奈は憮然とした表情で奏と握手を交わした。

「ディーさんも」

 っと、言いながらディーあ居る場所の上のほうに手を差し出す奏、しかしディーは猫なので・・・。

「・・・僕は猫だからそんな高いところに手は届かないよ」

 そう返すしかなかった。

後書き


作者:総 誉
投稿日:2011/05/21 13:09
更新日:2011/05/21 13:09
『もう未練はありませんか?』の著作権は、すべて作者 総 誉様に属します。

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