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作品ID:835
「魔法と科学の機械仕掛けの神(デウス・エクス・マキナ)」へ

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魔法と科学の機械仕掛けの神(デウス・エクス・マキナ)

小説の属性:一般小説 / 未選択 / 感想希望 / 初級者 / 年齢制限なし / 休載中

前書き・紹介


長い一日の終わり

前の話 目次 次の話

あの後路地をくまなく探したが時を駆ける者と名乗ったフードの人物は見つからなかった。結局捜索は断念して宿を探すことにした。

「にしても・・・・・・アイツは何が目的だったんだ・・・?」

 この問題を解決に導けるほどの情報も無い・・・よって保留。

「1・・・2・・・3・・・・・・うし、ちゃんとあるな」

 財布の中身には一切手を付けてないようだったが念のため確認しておく、確認が終わるころには大通りに戻っていた。俺はその後道行く人に安い宿は無いかと尋ねて回った。

「安い宿? それなら・・・・・・いや、やめておきな兄ちゃん・・・そこはおすすめ出来ない」「安い宿・・・・・・ああ、なら・・・いや、なんでもない」「安い宿は無いかだって? やめておきな、死にたくなければ普通の場所にしな」

 ・・・のだが、こんな具合に格安宿の存在はあるらしいが皆一様に利用するのは止めるように諭してきた。治安は悪くないようだが・・・背に腹は代えられないので普通に大通りにある宿で一番安い場所を選んで中に入ろうとした時にふと入り口の横の掲示板に目が行った。

「ん? なになに? 『ココ・クロージェ様の視察』だって?」

 クロージェ国・・・俺が今居るメルトやメルタの町・・・俺の所属するギルドのある俺の故郷の首都のサリエス・・・他にもいくつか町はあるが以下省略。

 クロージェ国は遺跡が多く、考古学者が多い。そして・・・。



      科学が生まれた国である。



 他にも国はあって、その国にも遺跡はもちろんある。しかし、科学をこの世に復活させたこの国にはある天才が居たというアドバンテージがあったのだ(余談ではあるがその天才は知り合いだ)

 そしてこの国を統治する現クロージェ国国王の名はライカ・クロージェで、ココ・クロージェはその一人娘・・・つまりお姫様である。

 物好きなことにこのお姫様は視察と称して国中を遊びまわる・・・いわゆるお転婆さんなのだ。そして翌日はこのメルトの町が視察先らしいのだ。

「まぁ・・・俺には関係ないか」

 一人ぼやいてから宿に入った。

「いらっしゃいませ」

 質素な作りの宿で、入り口のすぐ近くにはカウンターはあって、そこに店主らしき男性が居た。部屋が空いているか尋ねたらちょうど一部屋空いてるとのことだったのだが・・・・・・。

「・・・・・・・・・」

「すいませんね・・・今はこの部屋しか空いてないんですよ」

 唯一開いていたその部屋はこの宿で一番高額な部屋で・・・とても俺の財布では借りることは不可能だった。とぼとぼと意気消沈しながら町を徘徊していると再び宿を発見した。しかも・・・。

「安っ!」

 超格安だった・・・のだが・・・。

「・・・・・・どうするか?」

 さっき道行く人によると格安宿は危ないのでやめろと言われたが・・・他に空いてる宿もなさそうだし・・・ぶっちゃけ宿探すのもダルくなってきたしここで妥協してしまおうと思った。

 扉をくぐると・・・・・・。まず人気が無かった。隣を見ると鍵がおいてあってその隣に箱があって『料金はここにお願いします』という置き書き・・・いわば良心市状態だった。俺はきちんと納金してから鍵を取って鍵と同じ番号のネームプレートが下げられているドアの鍵穴に下の階で取った鍵を差し込んで開錠・・・扉を開けるとそこにはベッドが一つと小さな机と椅子が一つ・・・とても質素な寝るためだけのような場所だった。申し訳程度についている小さな窓からは月明かりが差し込んでいた。とりあえずポーチや剣なんかを枕元に投げて自分もベッドに倒れこむ。

「はぁ・・・疲れた・・・」

 今日はいろいろあったためか疲労が濃い・・・・・・。

「初仕事で超大量の魔物相手させられたり・・・落下したり・・・そして・・・」

 ふと左腕に目をやる。そこにはつけたっきり外れなくなった謎の腕輪・・・・・・。

『それはあなたの運命を左右する・・・大切にしなさい』

 不意にフードをかぶった・・・時を駆ける者と名乗った人物の言葉が思い出した。

「運命を左右する・・・・・・か」

 それはどういうことなのか・・・・・・そんなことを考える体力すら残っていなかった俺はそのまま眠りに落ちた。

後書き


作者:総 誉
投稿日:2011/08/05 03:33
更新日:2011/08/26 13:57
『魔法と科学の機械仕掛けの神(デウス・エクス・マキナ)』の著作権は、すべて作者 総 誉様に属します。

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