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指名PC:(お任せ可能)北羅衣亜さん

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(屋上から見える景色は障害物がないのがいい。解放感に満ちている。何でもない日にただ空を見上げる何でもない行為は、好きだ。そこにひょこりと存在を咲かせる少女は、さながらタソガレドキにも気まぐれに顔をのぞかせる金星の如く。部活のない日に屋上に一人やってくる。そうして野ざらしのコンクリートに身を横たえれば視界に入る給水塔、そして彼女。上向いたときに見いだせるというその存在性もまた、星に似ている。)やあ。ここはいいね、空がきれいだ。君はどの時間の空が好き?朝焼け、青空、星空、夕暮れ…、(歌うように問いかける。あの日に交わした言葉、天体観測は楽しかったが時間切れも近かった。ここは星が流れる姿さえも目の当たりにできる場所だろうか。指折り数える中、少年はいまだ青空と夕暮れ以外の景色をよく知らない。)雲一つない青空ばかりをよく見ていたけれど、この時間帯もなかなかいいね。(気まぐれな歓談だ。涼やかな顔立ちは女性的な要素すら含むそれを柔和にほころばせて、いつも空の中に見出す彼女に、空を好きだと伝えよう。)
逸水陽一:2020/2/28 (Fri) 19:20 No.20:
(足をぶらぶら、身体はゆらゆら。放課後の屋上は今日も閑古鳥が鳴いている。扉が開く音にゆるゆると視線をそちらへと向ければ嗚呼、いつかに夜の予定を決めてくれた人が居た。ニコニコ笑って、その顔が、瞳が、此方を見れば明るい笑みとともにゆるゆると振るつもり。夜の帳のような色の、きれいな人だと勝手に思っていた。)ん~? 全部好き! だけど、んとねぇ……今くらいの、紫色が好きかなぁ。宇宙の先まで飛んでいけそうだもん。(相変わらず落ち着きもなく足をぶらつかせながら、子供っぽい笑顔で応える。「君はどんなお空が好き?」だなんて問いかけて、首をかしげる。)へへ、そうでしょ! 逢魔が時っていうんだーって、誰かにいつかに教えてもらった! おばけが出る時間なんだって。でもキレイだよね~。(体ごと彼の方を向き、両手をばっ、と広げる。背景は黄昏、逢魔が時の色彩で。暗がりの中にあいも変わらず星はキラキラ輝いていた。そうして暫しニコニコと笑っていたけれど、はた、と何かを思い出したように、ストンと屋上へと降りては歩を進め、封筒を取り出し彼へ押し付けよう。)そういえばこの前星見、長く出来なかったから! あの日のお空のおすそ分け。よかったらもってって!(中身は数枚の星空が描かれたポストカードだ。空を好く、貴方へ。ほんのちょっぴりのプレゼントだった。)
北羅衣亜:2020/2/29 (Sat) 05:56 No.22: