
指名PC:北羅 衣亜さん
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(朝から気分が優れなかった。怖い夢を見たからだ。此処に居てはいけないような、此処にしか居場所がないようなそんな夢。周りの物は全て作り物で、自分だけがリアルに生きている、そんな化かされたような夢。どうやってここまできたかは覚えていないが、太陽が沈む頃、女は屋上にいた。影が伸びるその場所で蹲っては、浅い呼吸を繰り返す。コンクリートの地面だけを見つめ、誰にも会いたくないような、誰かに縋りたいような心地のまま、ふと感じた人の気配に顔を上げずに掠れた声を上げて)……いま見んとって。ひどい顔しとるけん。でも、でも、……時間あるなら傍におって。(良い人でも悪い人でも、知らない人でも既知の友人でもなんでも良かった。ただそこを城と構えている女の子がいることは風の噂で聞いてはいたけれど。相手がアクションを起こすまでは分からないまま。泣き出しそうにしゃくりあげれば両の手で顔を押さえたまま呟く。)夢をね、見たんよ。みんな顔が無くって、能面みたいなのしよる、……怖いなぁ。夢やって分かってるのに、怖くてしょうがない。……子供やな。(一所懸命呼吸を整えんと深呼吸を意識してみる。今日の夕暮れは優しくなかった。)
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(朝から気分が優れなかった。怖い夢を見たからだ。此処に居てはいけないような、此処にしか居場所がないようなそんな夢。周りの物は全て作り物で、自分だけがリアルに生きている、そんな化かされたような夢。どうやってここまできたかは覚えていないが、太陽が沈む頃、女は屋上にいた。影が伸びるその場所で蹲っては、浅い呼吸を繰り返す。コンクリートの地面だけを見つめ、誰にも会いたくないような、誰かに縋りたいような心地のまま、ふと感じた人の気配に顔を上げずに掠れた声を上げて)……いま見んとって。ひどい顔しとるけん。でも、でも、……時間あるなら傍におって。(良い人でも悪い人でも、知らない人でも既知の友人でもなんでも良かった。ただそこを城と構えている女の子がいることは風の噂で聞いてはいたけれど。相手がアクションを起こすまでは分からないまま。泣き出しそうにしゃくりあげれば両の手で顔を押さえたまま呟く。)夢をね、見たんよ。みんな顔が無くって、能面みたいなのしよる、……怖いなぁ。夢やって分かってるのに、怖くてしょうがない。……子供やな。(一所懸命呼吸を整えんと深呼吸を意識してみる。今日の夕暮れは優しくなかった。)
:松川小夏:2020/3/4 (Wed) 12:34 No.39:

(少女は気付けば、そこに居た。朝も昼も関係なく、ただ給水塔に登って足を所在なさげにぶらぶらふらつかせているばかりであった。誰も此方を見ないから、今日の“私”は幻だ。――なんて、ぼんやりしていれば来客が1人。かなしそうな、おびえるような空気をなんとなく感じ取れば放っておけなくて、身体を少し前のめりにして彼女を見ていれば聞こえる、掠れ声。)…………うん、いーよ。ちょっとまってね。(すとん、と屋上へと降り立てば視線は逸らしたまま、パタパタと足音を立てて彼女の傍に静かに立つ。なんとなく、黄昏に染まる空を見ていた。)……夢は現、現は夢、この世界は全部何かが見ている夢かもしれない。――でも大丈夫、貴女には確かに歩む足があって、前に歩く為の心がある。それにほら、大丈夫! 同じ空は二度と、来ないから!(不意に浮かべる笑みが平素の子供じみたそれではなく、何処か大人びたものであったのを彼女が見たかどうかは定かではないが、大丈夫と告げ拒絶されなければその頭を優しく撫でる頃には何時も通りに子供じみた声と笑みが其処に。優しくない夕暮れは、けれども今この一瞬だけ、だから大丈夫と告げる声は、明るく。)
:北羅衣亜:2020/3/8 (Sun) 04:52 No.45: