「お、ねえ、さまぁ……!」
内股で泣きながら部屋に飛び込んできたを、就寝前だった白瑛は驚きながらも迎え入れた。柔らかな姉の体に抱き着いてひっくひっくとしゃくりあげるの背中を優しく撫でながら、何があったのか問う。
「どうしたのですか、? 兄上たちにいじめられたのですか?」
「ちが、ちがうんです、でも、わたし、病気かもしれなくて、どうしたら、」
「病気!? どこが悪いのですか!?」
「……っ、う、ふえっ、」
白瑛の問いかけに一層大泣きし始めたは、もじもじしながら寝巻きのズボンに手をかけると、顔を真っ赤にしてそれをずり下ろす。驚いて目を見開いた白瑛は、が泣きじゃくっていた理由を一瞬で理解した。
「わ、わたし、おとこのこだったんですか……!? それとも、これ、はびょうき、なのですか? なんで、わたし、おちんちん……」
「落ち着いて、、それは病気でも無いですし、は女の子ですよ」
下腹部まで覆う可愛らしいパンツの布地を押し上げる、モノとしては粗末な大きさだが明らかに陰茎であるそれに、白瑛は事態を悟ってを優しく宥めた。
「バースの分化が始まったんですね、。はアルファなんですよ。保健の授業で習ったでしょう?」
「あ……」
「私もアルファですよ、。母上もアルファです。と同じものがついていますが、私も母上も女性ですよ。安心して、」
を抱き締めてぽんぽんと頭を優しく叩けば、落ち着いたらしいが真っ赤な顔のままズボンをそっと直す。
「取り乱してすみませんでした、瑛姉様……ありがとうございます……」
「突然こうなったら誰だって驚きますよ、大丈夫、私はに頼ってもらえて嬉しいです」
「本当に、ありがとうございます……その……」
「?」
「お姉様は、下着……」
「ああ、アルファの女性用の下着はちゃんとありますよ。のそれは小さいですからそのままでも大丈夫かもしれませんが……これからある程度は大きくなるでしょうし、今度ちゃんとしたのを買いに行きましょうね。兄上たちにはついて来させませんから」
の不安全てを包み込んで優しく笑う姉に、は何度も礼を言う。今週末にでも下着を買いに行こう、と約束して、は泣いた後の虚脱感で若干ふらふらしながら部屋に戻った。
「…………」
翌朝目覚めたは、顔を真っ青にして布団の中で内股になった股間を抑えていた。明らかに、昨日と様子が違う。硬いし、上を向いてピンっと伸びている。朝勃ちなど知らないは当然処理する方法も知らず、途方に暮れていた。姉に聞きに行こうと立ち上がろうとするが、硬く張り詰めたそれが布と擦れる感覚に泣きそうになってへたり込む。今日は休日で、白龍が隣家のジュダルのところに泊まっているため、白龍が起こしに来ることはないがいつまでもこうしているわけにはいかない。しかもそういえば休日ということは白瑛は部活のためにもう家を出ている。一体どうしたら、と涙を滲ませたの部屋のドアが、がちゃりと開いた。
「おはよう、!」
「れ、蓮兄様……!?」
爽やかな笑顔で入ってきた白蓮は、ズカズカとベッドの前までやって来るとの制止も虚しく布団を剥いだ。
「やっ……!」
「あ、やっぱり朝勃ちしちゃったのか」
咄嗟に股間を隠したの手を剥ぎ取り、膨らんだ股間に遠慮なく手を押し当てて白蓮は事もなげに言う。敏感になっているそこに触れられ肩を跳ねさせたは、涙目になりながらも朝勃ちという言葉に首を傾げた。
「ちんこは性的興奮覚えるとこうなるんだけどな、それとは関係無く寝てる間に勝手に勃つことがあるんだ。それを朝勃ちって言うんだけど、は昨日分化始まったばっかだろ? 処理の仕方も知らないと思ってさ」
「な、なんで、その、」
「白蓮と俺の部屋は白瑛の部屋の両隣だからな、全部聞こえていた」
「雄兄様……!?」
長兄までやって来たことと、アルファへの分化で陰茎が生えたことを知られていたことに、あ、え、と慌てふためくのズボンを、ぐいっと白蓮がずり下ろす。
「や、蓮兄様、なにを、」
「このままだと困るだろ? 一人でもちゃんと処理できるように、お兄ちゃんたちが教えてやるからな」
「幸い今日は休日だからな、ゆっくり教えてあげられる」
「え……?」
戸惑うのきつく張ったパンツを白蓮がずり下ろすと、ぶるんっと震えて陰茎が飛び出した。慌てて隠そうとしたの手を抑えて、白雄がその耳に囁く。
「こうなってしまったら、陰茎に刺激を与えて精液を出さなければならないんだ。やり方をちゃんと見ておきなさい」
「え、あ、ひあっ!?」
「のおちんちん、ちっちゃくて可愛いなー。俺の手の中にすっぽり収まっちゃってるぞ」
陰茎をぎゅっと握られ、はびくっと肩を揺らして高い声を上げる。そのまま握られた陰茎をしゅっしゅと上下に擦られ、耐え切れずぎゅっと目を瞑ったを、白雄が叱責した。
「こら、。ちゃんと見ていなければダメだろう。一人で処理できなければ困るだろう?」
「うっ、あ、」
白雄の言葉に瞼を必死にこじ開けて、は白蓮に握りこまれた陰茎をちゃんと見ようと視線を向ける。痛くはないが力強く握られ上下に擦られる強い刺激に、何度も目を閉じそうになる。やがて先走りで濡れ始め滑りが良くなると、白蓮の手の動きは一層激しくなった。
「ひあっ、やっ、あ、ん、」
「ちんこ擦られてそんなに啼いちゃって、はやっぱり女の子だな。可愛いよ」
「あ、あッ!!」
の腰がぶるっと震えて、ぴゅっ、と量こそ少ないものの勢いよく白い液体が飛び出す。の精液で濡れた手を嬉しそうに眺めた白蓮は、おもむろにそれを舌で舐め取った。
「な、蓮兄様、そんな、汚いです、」
「の精液だろ? 汚くなんかないぞ」
ほら、お前も舐めてみろ、と小さな口に指を突っ込む白蓮。しょっぱい味と鼻をつく匂いに眉を顰めたは、ぬるりと陰茎を伝った生暖かい刺激に腰を跳ねさせた。驚いて声を上げようとするが、白蓮の指のせいでまともに声が出せない。跳ねた太腿を押さえ付けた手にそこを見下ろせば、白雄がの股間に頭を埋めて陰茎に舌を這わせていた。
「っ!?」
「自分でやる時はできないが、口で陰茎を刺激するやり方もある。こっちの方が気に入るようならいつでもしてあげるから、勃ってしまったらおいで」
「手でする方が手っ取り早いぞ? 俺もいつでも処理してやるから、朝勃ちしたら俺のところに来ればいい」
上目遣いに見上げてくる長兄に心臓がどくんと跳ねる。くちゅくちゅと口腔をかき回す次兄がそれに対抗するように耳を舐めながら囁いて、はぼろぼろと涙を流しながら状況に呑まれていた。
「……!!」
「どうしたんだよ、白龍」
「が泣かされているので超特急で帰ります」
「相変わらず気持ち悪いレーダーつけてんな、朝飯くらい食ってけよ」
「朝飯くらい作っていけよの間違いでしょう、生憎ですが一刻を争う気がするので今すぐ帰りますからね」
150914