「……俺とあの汚物が友達? 、それはあまりにナンセンスだ。冗談にもならない」
「なんせんす?」
「そうだ。君にしては笑えないことを言う。もうアレに関わってはいけないよ」
「うん、わかった!」
「いい子だ。少しの間、この耳栓をしっかり着けていてくれ」
「ところでサンダルフォン、あの変態は……」
「本人は堕天司と言っているが……あまりアレを理解しようとしない方がいい。信用に程遠い嘘つきで、それなりの力を持っているがそれをロクなことに使った試しがない。存在そのものが厄介な、とにかくに近付けてはいけない者だ。それだけ理解していてくれ」
「お、おう……パーさんとジークフリートさん、大丈夫かな」
「あの二人の実力は高い。それにベリアルは、ああいう戦いで本気を出すようなやつではない。すぐに退くだろうが……」
「そうそう、退いたら退いたで神出鬼没なんだよな」
「きゃあ!?」
「っ、ベリアル貴様!!」
「様!」
「野郎、様を離せよ!」
「おっと動くなよ。うっかり手が滑って、王女様の肌を暴いちゃうかもしれないだろ? 何なら、皮膚の下の臓物までご開帳してもいいぞ」
「くっ……」
「ら、らんす、だるふぉん、ヴェイン……」
「……なんてな! 公開プレイもいいけど、王女様との初夜はしっとり楽しみたいからな。ほら、ナイト様のところに帰りな?」
「!」
「だるふぉん……!」
「じゃあまた来るけど、そのときはこんな無粋な耳栓なんてつけないでくれよな」
「あいつ、いつの間に……!?」
「もう二度と来るな」
「ははっ、いいねえ! 鉄壁ガードの女の子、燃えるじゃないか。じゃあまた、水玉のお姫様」
「待っ……いや、さっさと失せろ!」
「水玉……?」
「……らんす、」
「どうなさいました、様」
「ぱ、ぱんつないの……」
「…………」
「…………」
「…………」
「ベリアル貴様殺してやる!!!」
「サンダルフォン、待て! 気持ちはわかるが!」
「気持ちはわかるけどな、もう追えないだろ!? 待てって! 羽を出さないでくれ!」
180301