「なんでもするので頸を斬らせてください」
「わあ、俺はちゃんのそういうところ可愛くて好きだなあ。自分の無力を恥じずにそんな頼みごとをしてくるだなんて」
「とりあえず斬らせてください。お礼はその後にするので」
「頸を斬られたら死んでしまうからなあ。ちゃん、そもそもなんでもする気がないだろう?」
「……バレてしまったので、正々堂々斬ります。首をください」
「ちゃんの俺の首にしか興味ないところ、ぞくぞくする」
「お前の頸じゃありません。鬼の頸だから斬りたいんです」
「うん、俺も好きだよ」
「日本語が通じません……」
「ちゃんも大概だけれど、俺はそんなちゃんが好きだからね」
190420