義勇に差し出された包みを受け取って、は首を傾げた。どことなく気まずそうな義勇だが、どうしたのだろう。受け取ったはいいがどうしたらよいものか考えあぐねて包みを見下ろすに、義勇は目を逸らしたまま口を開く。
「……新しい寝間着だ」
「あ、ありがとうございます……!!」
 つい最近寝所を共にするようになったから、どことなく気恥しいけれど。同衾するようになって、病人服そのもののの寝間着が目についてしまったのだろうか。気を遣わせてしまったと思いつつも、義勇の気持ちが嬉しかった。

「…………」
 うとうとと眠そうなに襦袢と浴衣を着せてやりながら、義勇はそっと目を逸らす。前までの病人服のような寝間着は、洋服だからシャツとズボンに分かれていて。行為を終えて反応の鈍いにズボンを穿かせることに妙な背徳感を覚えるようになってしまったから浴衣を贈ったのだと、到底言えるはずもない。
「っ、」
 ころんと寝返りを打ったの浴衣の裾が大きく肌蹴て、白い脚が露わになる。まだ太腿は少し汗ばんでいて、義勇がつけたいくつもの鬱血痕がいやにくっきりと映えて。保護者としての意識と恋仲としての意識に挟まれ、義勇は懊悩するのだった。
 
190514
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