「……うん? 電話? バイト先……私今日指定休取ってたよね……もしもしー?」
『もしもーし、先輩? 国見です』
「えっ国見ちゃん? なんでお前社用携帯から電話かけてきてんの?」
『いや、ちょっと移動入荷品について聞きたいことあったんで。時責の岩泉さんに借りました』
「何故岩泉さんに聞かない」
『移動入荷品の商品加工できるの遅番だとさんだけなんですよ。で、――のシールなんですけど、』
「ああそれはさ――、」
「――て感じかな。どうよ、できそうかい?」
『はい、助かりました。ありがとうございます』
「いやこっちこそ何かやらかしたかと思ったわ」
『驚かせてすんません。もしかして、寝てました?』
「いいやー? ちょっと明日の予習してただけだよ」
『そうですか。じゃあ、あんまり夜更かししないでさっさと寝てくださいね』
「国見ちゃんも帰ったらすぐ寝るんだよ。じゃあ、おつかれさまです」
『お疲れ様です……さんの声聞けてよかったです』
「は? あ、切れてる…………何なんだようわあああああああ」
シフト重ならない日あんまりないことに気付いて声聞きたくなった。
150519