※ぺドフィリアの子と松川

「うん、うん、わかった。ちゃんと――くんの学習発表会見に行くからね。うん、じゃあね?」
「……学習発表会って、何事?」
「私の彼氏の晴れ舞台」
「はあっ!? お前の彼氏幾つだよ」
「11ですけど」
「未成年略取にもほどがあるでしょ」
「残念私も未成年ですぅ」
「てか、お前なんでそんな子供と付き合ってるの? 向こうはただの綺麗なお姉さんへの憧れかもしれないのに真剣に取り合ったりして、後悔するかもよ」
「私の天使を侮辱するなら松川でも許さないよ」
「いやだって、いくらなんでも高3が小5か小6に手を出すとか、犯罪ではないにしてもまともじゃないだろ」
「だってまともじゃないもの。声変わりして、髭が生えるようになって背もぐんぐん伸びて肩幅がっちりしたらもうその時点で吐き気がするほど無理になっちゃうんだもの」
「…………」
「今の彼氏ともいつかお別れ来ちゃうんだろうなあ……ああ、少年期って儚い」
「……ねえ、
「ん?」
「もしかして、俺も吐き気がするほど無理?」
「なに当たり前のこと訊いてるの」
 
150616
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