小説鍛錬室
小説投稿室へ運営方針(感想&評価について)
投稿室MENU | 小説一覧 |
住民票一覧 |
ログイン | 住民登録 |
作品ID:522
こちらの作品は、「感想希望」で、ジャンルは「一般小説」です。
文字数約1000文字 読了時間約1分 原稿用紙約2枚
読了ボタン
button design:白銀さん Thanks!※β版(試用版)の機能のため、表示や動作が変更になる場合があります。
あなたの読了ステータス
(読了ボタン正常)一般ユーザと認識
「Kの話」を読み始めました。
読了ステータス(人数)
読了(253)・読中(8)・読止(7)・一般PV数(1001)
読了した住民(一般ユーザは含まれません)
小説の属性:一般小説 / 未選択 / 感想希望 / 初級者 / 年齢制限なし /
Kの話
作品紹介
未設定
クラスメイトのKは、どこからどう見てもただのゲームオタクである。
暇さえあれば携帯でゲームをやっているか、友達とゲームについて語っているか。
そんな彼は、学校の成績的には最下層にいる。
どうしてそうなったのか。たしか中学の頃は自分より上にいたはずなのに、いつの間に転落したのか。
高校に入ってからは、Kの顔を見るたびにそう思うようになってしまった。
話を聞くところによると、来年は同じ学年にいられるかもわからないという。
そんな自分の心配は露知らず、今日もKは、自然と寄り集まった「勉強のできない集まり」の中で、授業中に騒いでいる。
ああ、うるさい。
一番後ろの席で騒ぐ彼らの声は、一番前に座って、担任である理科教諭の話をまじめに聞く自分の頭にすっと入ってきてしまっている。
その会話も、周りがKをはやしたて、Kがそんな周りにつっこみを入れている声が響いているのだ。
中学校のときは、よくKと隣の席になったりしたものだが、今みたいなことはなかった。
彼は、隣で静かに寝ていたのだ。
自分はそれを見てしょうがないやつだと思っていた。
しかし、成績はそこそこよかったし、人間関係はかなり周りをかき回し、自分はある意味楽しんでいた。
それなのに、今は周りに馬鹿にされたりしている。
自分は、いらいらしていた。
先生は、たまに注意しながら授業を進めていく。
自分の心臓には悪いが、もっとちゃんと怒ってほしい。
そんなことを思っていたら、自分の顔にそんなことが浮かんでいたのか、先生が突然、質問を放った。
「さて、なぜ葉っぱは緑色でしょうか。――はい、じゃあK」
どきりとした。
案の定、先生の目論見どおり後ろの連中は若干静かになった。
「えっと」
Kの戸惑いの声が響く。
このときほかのみんなは、「あんな馬鹿に答えられるのか?」と疑う空気を持っていた。
自分のいらいらも、かなり溜まってきていた。
次の瞬間。
「葉っぱは緑以外の光を反射しているから」
静寂が広がった。
「はい、そうだね?」
先生は、平然と授業に戻った。
静かで穏やかな午後の授業が戻ってきた。
自分のいらいらは、すっと晴れていた。
そうだ、Kは頭のいいやつなのだ。ただ単に、学校の勉強ができないだけで。
Kを小ばかにしていた連中に一本決められたように、自分の心はすっきりしていた。
暇さえあれば携帯でゲームをやっているか、友達とゲームについて語っているか。
そんな彼は、学校の成績的には最下層にいる。
どうしてそうなったのか。たしか中学の頃は自分より上にいたはずなのに、いつの間に転落したのか。
高校に入ってからは、Kの顔を見るたびにそう思うようになってしまった。
話を聞くところによると、来年は同じ学年にいられるかもわからないという。
そんな自分の心配は露知らず、今日もKは、自然と寄り集まった「勉強のできない集まり」の中で、授業中に騒いでいる。
ああ、うるさい。
一番後ろの席で騒ぐ彼らの声は、一番前に座って、担任である理科教諭の話をまじめに聞く自分の頭にすっと入ってきてしまっている。
その会話も、周りがKをはやしたて、Kがそんな周りにつっこみを入れている声が響いているのだ。
中学校のときは、よくKと隣の席になったりしたものだが、今みたいなことはなかった。
彼は、隣で静かに寝ていたのだ。
自分はそれを見てしょうがないやつだと思っていた。
しかし、成績はそこそこよかったし、人間関係はかなり周りをかき回し、自分はある意味楽しんでいた。
それなのに、今は周りに馬鹿にされたりしている。
自分は、いらいらしていた。
先生は、たまに注意しながら授業を進めていく。
自分の心臓には悪いが、もっとちゃんと怒ってほしい。
そんなことを思っていたら、自分の顔にそんなことが浮かんでいたのか、先生が突然、質問を放った。
「さて、なぜ葉っぱは緑色でしょうか。――はい、じゃあK」
どきりとした。
案の定、先生の目論見どおり後ろの連中は若干静かになった。
「えっと」
Kの戸惑いの声が響く。
このときほかのみんなは、「あんな馬鹿に答えられるのか?」と疑う空気を持っていた。
自分のいらいらも、かなり溜まってきていた。
次の瞬間。
「葉っぱは緑以外の光を反射しているから」
静寂が広がった。
「はい、そうだね?」
先生は、平然と授業に戻った。
静かで穏やかな午後の授業が戻ってきた。
自分のいらいらは、すっと晴れていた。
そうだ、Kは頭のいいやつなのだ。ただ単に、学校の勉強ができないだけで。
Kを小ばかにしていた連中に一本決められたように、自分の心はすっきりしていた。
後書き
未設定
|
読了ボタン
button design:白銀さん Thanks!読了:小説を読み終えた場合クリックしてください。
読中:小説を読んでいる途中の状態です。小説を開いた場合自動で設定されるため、誤って「読了」「読止」押してしまい、戻したい場合クリックしてください。
読止:小説を最後まで読むのを諦めた場合クリックしてください。
※β版(試用版)の機能のため、表示や動作が変更になる場合があります。
自己評価
感想&批評
作品ID:522投稿室MENU | 小説一覧 |
住民票一覧 |
ログイン | 住民登録 |