作品ID:198
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Devil+Angel=Reo
小説の属性:一般小説 / 未選択 / 感想希望 / 初級者 / 年齢制限なし / 完結
前書き・紹介
第3話。
前の話 | 目次 | 次の話 |
給食食べたあとの体育は本当にやめてほしい。
「むー……璃維がこっち見てるよ」
グラウンドの芝生で体育座りしている幼馴染、紅來璃維が男子の輪の中には入らず、一人離れたところで私たち女子が走っている様子を眺めている。というか私を見ている。
給食を食べたあとの5時間目、体育。
今日の体育はグラウンド二周と腕立てふせ6回。これが今日の体育。
璃維は私が見ていることに気づくと手を振る。それをみていた女子が私のもとに来た。
「ちょっ、ちょっと! 刹那、今2-Cの」
「璃維でしょ?」
「うん! 知り合い?」
「知り合いっていうか幼馴染?」
「へー」
「どうかした?」
「ううん。ただ、あんまりね、紅來璃維に関していい噂を聞かないんだよね」
「うーん。それは、ね」
〈璃維自身の性格のせいもあるからね〉
璃維は性格が歪んでいるというか、おかしな方向に歪んでいるのだ。
「そこー! 女子、固まって喋りながら走るなー!」
「うげっ、先生だ、んじゃまた後で刹那!」
「はいはい」
2-Aの友達とバラバラになり、先生の目にとまってその後はもう喋る事もなかった。
走り終わって、次走りに行く璃維に話し掛ける。
「いい? 璃維。絶対悪魔の力は使っちゃダメ。いい?」
「分かってる」
「それとさっき、何で私見てたの?」
「……刹那、転ばないかなー? と」
「転ぶか、アホ! ほら、さっさと行ってらっしゃい!」
璃維を走りに行かせ、先ほど話した2-Aの子たちと輪になる。
その中には同じクラス〈2-B〉の友達も居た。
「刹那って本当、紅來璃維と仲いいよね」
「仲いいって程でもないと思うよ。ただ……」
「ただ?」
「うん、ちょっとね」
「ま、いいけど。あ、そういえばさ。もうちょっとで運動会じゃん。皆は何の種目に出るの?」
「あたしたちはまだ決まってないよね。2-Bは結構、バラバラになっちゃって。変に固まっちゃうし、皆譲ろうとしないし。ね、刹那」
「うん」
それから璃維が私のもとに来るまで、ずっと話していた。
「刹那、さっき話してた子達誰?」
「えーと、2-AとBの子達。友達だよ。2-Cは今日、来てないから。女子は」
「むー」
「どうかした?」
「ううん」
「あ、チャイム!」
「集合、先生声かけてる」
「行かなきゃね。璃維、じゃ後で迎えに行くから、2-Cで待ってるんだよ」
「分かった」
璃維に体育が終わったら帰宅する支度をして、2-Cに残ってるよう指示し、号令かけている先生の元に集まる。
「いやー筋肉痛ー!」
「あはは、大丈夫?」
「刹那、本当に大丈夫って思ってますかー?」
「思ってますよー?」
友人と話しながら支度を済ませ、2-Aをはさんだ隣に行く。此処が2-C。
扉を開けて、璃維の席に行くと璃維は無言で立ち上がって、机に置いた鞄を肩にかける。
「璃維。帰るよ」
「分かった」
いつもどおりの会話。
帰宅途中で制服の右胸ポケットに入れている青色のウォークマンが震える。
それを感覚として捉えたとき、璃維も刹那の前に立つ。
落雷が刹那たちの前ではじけたのと璃維が力を使い、薄いシールドを発生させたのは、ほぼ同時だった。
「むー……璃維がこっち見てるよ」
グラウンドの芝生で体育座りしている幼馴染、紅來璃維が男子の輪の中には入らず、一人離れたところで私たち女子が走っている様子を眺めている。というか私を見ている。
給食を食べたあとの5時間目、体育。
今日の体育はグラウンド二周と腕立てふせ6回。これが今日の体育。
璃維は私が見ていることに気づくと手を振る。それをみていた女子が私のもとに来た。
「ちょっ、ちょっと! 刹那、今2-Cの」
「璃維でしょ?」
「うん! 知り合い?」
「知り合いっていうか幼馴染?」
「へー」
「どうかした?」
「ううん。ただ、あんまりね、紅來璃維に関していい噂を聞かないんだよね」
「うーん。それは、ね」
〈璃維自身の性格のせいもあるからね〉
璃維は性格が歪んでいるというか、おかしな方向に歪んでいるのだ。
「そこー! 女子、固まって喋りながら走るなー!」
「うげっ、先生だ、んじゃまた後で刹那!」
「はいはい」
2-Aの友達とバラバラになり、先生の目にとまってその後はもう喋る事もなかった。
走り終わって、次走りに行く璃維に話し掛ける。
「いい? 璃維。絶対悪魔の力は使っちゃダメ。いい?」
「分かってる」
「それとさっき、何で私見てたの?」
「……刹那、転ばないかなー? と」
「転ぶか、アホ! ほら、さっさと行ってらっしゃい!」
璃維を走りに行かせ、先ほど話した2-Aの子たちと輪になる。
その中には同じクラス〈2-B〉の友達も居た。
「刹那って本当、紅來璃維と仲いいよね」
「仲いいって程でもないと思うよ。ただ……」
「ただ?」
「うん、ちょっとね」
「ま、いいけど。あ、そういえばさ。もうちょっとで運動会じゃん。皆は何の種目に出るの?」
「あたしたちはまだ決まってないよね。2-Bは結構、バラバラになっちゃって。変に固まっちゃうし、皆譲ろうとしないし。ね、刹那」
「うん」
それから璃維が私のもとに来るまで、ずっと話していた。
「刹那、さっき話してた子達誰?」
「えーと、2-AとBの子達。友達だよ。2-Cは今日、来てないから。女子は」
「むー」
「どうかした?」
「ううん」
「あ、チャイム!」
「集合、先生声かけてる」
「行かなきゃね。璃維、じゃ後で迎えに行くから、2-Cで待ってるんだよ」
「分かった」
璃維に体育が終わったら帰宅する支度をして、2-Cに残ってるよう指示し、号令かけている先生の元に集まる。
「いやー筋肉痛ー!」
「あはは、大丈夫?」
「刹那、本当に大丈夫って思ってますかー?」
「思ってますよー?」
友人と話しながら支度を済ませ、2-Aをはさんだ隣に行く。此処が2-C。
扉を開けて、璃維の席に行くと璃維は無言で立ち上がって、机に置いた鞄を肩にかける。
「璃維。帰るよ」
「分かった」
いつもどおりの会話。
帰宅途中で制服の右胸ポケットに入れている青色のウォークマンが震える。
それを感覚として捉えたとき、璃維も刹那の前に立つ。
落雷が刹那たちの前ではじけたのと璃維が力を使い、薄いシールドを発生させたのは、ほぼ同時だった。
後書き
作者:斎藤七南 |
投稿日:2010/05/06 18:25 更新日:2010/05/06 18:25 『Devil+Angel=Reo』の著作権は、すべて作者 斎藤七南様に属します。 |
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