作品ID:200
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Devil+Angel=Reo
小説の属性:一般小説 / 未選択 / 感想希望 / 初級者 / 年齢制限なし / 完結
前書き・紹介
第5話。
前の話 | 目次 | 次の話 |
さて。私が今現在置かれている状況を説明してみよう。改めてだけど。
あの住宅街を抜け、今は丁度午前9時。今日は学校が休みなので、ということと昨日の約束とで、今日また三人で集まった。
ここで気づいたのだが、私は鋼夜さんへの連絡方法を忘れていた。しかし璃維が鋼夜さんの携帯電話番号を知っていたため、鋼夜さんには直ぐにつながり、待ち合わせ場所を決めた。
それがあの住宅街だった。
「鋼夜さん、確か……今日は体育祭が近いからって学校が休みでも中、高の生徒会役員全員強制的に学校の高等部生徒会室に集まるはずだと思うんだけど……?」
「集会でしょ? 別に出なくてもいい。関係ないしね。どうせ書記なんて集会の記録付けみたいな存在。あまり関わらなくても問題はない」
「だと、いいんだけどね……」
「いいんだけどね、じゃなくて。いいの」
鋼夜さんは高等部生徒会書記。今日は体育祭に関係する生徒会集会があったはずなんだけど、鋼夜さんがいいっていうならいいのかな……?
「とにかく。こんなところに突っ立ってないで、どっかで話す?」
「うん。璃維は?」
今まで口を閉ざしていた幼馴染に問い掛ける。
「……構わない」
やっぱり不機嫌そう。
そして住宅街から、街中心部へと、そこから昨日立ち寄った店へと。
昨日は制服だったが、今日は勿論私服。
私はチェックのオレンジ色のシャツに白く緑色で『EARTH!』とロゴが書かれている服を合わせ、カラージーンズを履き、スニーカーを履いている。
璃維が全体的に黒で纏めたコーデ。璃維の黒髪と結構混合しちゃっている。
鋼夜さんはというと、アウター。ショート・パンツを履いているため、足がかなり見えている。ニーハイ・ブーツを履いている。 ただ、ものすごく気になる点が、右手首に金色のブレスレットをいくつもつけて、相変らず天秤を模したネックレスをつけている。
そんな三人で集まった今日。因みに快晴。
「じゃあ、話を始めましょうか」
鋼夜さんが黒色の肩から下げるタイプのバッグからボイスレコーダーを取り出し、ボタンを押す。そしてテーブルへ。
「話っても、春袈から何かあるんだろ?」
「璃維、やっぱり気づいてたのか……」
「当然。春袈がこういった話し合いの場に顔を出す事自体異例なことだからな。余程のことがない限り、お前はこういった場に顔を出さない。だがお前は今日、此処に来た。ということは、お前から何かあるということ」
「……じゃあ、私から。桐生さん、今日はウォークマン持ってきてる?」
鋼夜さんからウォークマンの存在を言われ、少し緊張する。
ウォークマンの存在は祖母と璃維以外に誰にも言っていない。学校でもバッグに入れているため誰にも見せてない。
それでも持ってきてる? って言われたら私は、首を縦に振るしかない。
「なら出して。大丈夫。少し見るだけだから」
璃維を見る。璃維は声を出さずに「大丈夫」と口を動かす。
……今は璃維を信じるしかない。この場では私より璃維の方が鋼夜さんを知っている。その璃維を信じるしかない。
黒いウエストポーチから青いウォークマンを取り出す。
そしてテーブルの上に。
「じゃ、少しいい?」
頷く。鋼夜さんはそれを見た後、ウォークマンに手を伸ばし、ウォークマンを色んな方向から見ている。
「あ」
鋼夜さんが小さく声を漏らす。どうしたの? という意味を持って首をかしげると、
「いや、何か電源入っちゃったっぽい……」
ウォークマンを受け取ると、確かに入っている曲名とアーティスト名が表示されていた。電源が入り、本体に入っている曲が自動的に再生されている。
このウォークマンの電源を停めるには、プレイボタンを押せばいい。電源が入っていない状態でボタンを押せば入るが、入った状態では切ることになる。
「どうぞ。このプレイボタン以外、電源は入らないから」
「ありがと」
もう一度、鋼夜さんにウォークマンを渡す。
「ふーん……青か。力、入ってないんだ……」
鋼夜さんの言葉に首をかしげている私。でも璃維は頬杖をつき、鋼夜さんの手にあるウォークマンを見つめている。
そして鋼夜さんが一言。
「ねえ、桐生さん。貴女、天使と悪魔の関係、説明できる? しかもかなり詳しく」
鋼夜さんのその言葉に一瞬だけ、私の脳内でその関係が映像として流れ込んだ。
あの住宅街を抜け、今は丁度午前9時。今日は学校が休みなので、ということと昨日の約束とで、今日また三人で集まった。
ここで気づいたのだが、私は鋼夜さんへの連絡方法を忘れていた。しかし璃維が鋼夜さんの携帯電話番号を知っていたため、鋼夜さんには直ぐにつながり、待ち合わせ場所を決めた。
それがあの住宅街だった。
「鋼夜さん、確か……今日は体育祭が近いからって学校が休みでも中、高の生徒会役員全員強制的に学校の高等部生徒会室に集まるはずだと思うんだけど……?」
「集会でしょ? 別に出なくてもいい。関係ないしね。どうせ書記なんて集会の記録付けみたいな存在。あまり関わらなくても問題はない」
「だと、いいんだけどね……」
「いいんだけどね、じゃなくて。いいの」
鋼夜さんは高等部生徒会書記。今日は体育祭に関係する生徒会集会があったはずなんだけど、鋼夜さんがいいっていうならいいのかな……?
「とにかく。こんなところに突っ立ってないで、どっかで話す?」
「うん。璃維は?」
今まで口を閉ざしていた幼馴染に問い掛ける。
「……構わない」
やっぱり不機嫌そう。
そして住宅街から、街中心部へと、そこから昨日立ち寄った店へと。
昨日は制服だったが、今日は勿論私服。
私はチェックのオレンジ色のシャツに白く緑色で『EARTH!』とロゴが書かれている服を合わせ、カラージーンズを履き、スニーカーを履いている。
璃維が全体的に黒で纏めたコーデ。璃維の黒髪と結構混合しちゃっている。
鋼夜さんはというと、アウター。ショート・パンツを履いているため、足がかなり見えている。ニーハイ・ブーツを履いている。 ただ、ものすごく気になる点が、右手首に金色のブレスレットをいくつもつけて、相変らず天秤を模したネックレスをつけている。
そんな三人で集まった今日。因みに快晴。
「じゃあ、話を始めましょうか」
鋼夜さんが黒色の肩から下げるタイプのバッグからボイスレコーダーを取り出し、ボタンを押す。そしてテーブルへ。
「話っても、春袈から何かあるんだろ?」
「璃維、やっぱり気づいてたのか……」
「当然。春袈がこういった話し合いの場に顔を出す事自体異例なことだからな。余程のことがない限り、お前はこういった場に顔を出さない。だがお前は今日、此処に来た。ということは、お前から何かあるということ」
「……じゃあ、私から。桐生さん、今日はウォークマン持ってきてる?」
鋼夜さんからウォークマンの存在を言われ、少し緊張する。
ウォークマンの存在は祖母と璃維以外に誰にも言っていない。学校でもバッグに入れているため誰にも見せてない。
それでも持ってきてる? って言われたら私は、首を縦に振るしかない。
「なら出して。大丈夫。少し見るだけだから」
璃維を見る。璃維は声を出さずに「大丈夫」と口を動かす。
……今は璃維を信じるしかない。この場では私より璃維の方が鋼夜さんを知っている。その璃維を信じるしかない。
黒いウエストポーチから青いウォークマンを取り出す。
そしてテーブルの上に。
「じゃ、少しいい?」
頷く。鋼夜さんはそれを見た後、ウォークマンに手を伸ばし、ウォークマンを色んな方向から見ている。
「あ」
鋼夜さんが小さく声を漏らす。どうしたの? という意味を持って首をかしげると、
「いや、何か電源入っちゃったっぽい……」
ウォークマンを受け取ると、確かに入っている曲名とアーティスト名が表示されていた。電源が入り、本体に入っている曲が自動的に再生されている。
このウォークマンの電源を停めるには、プレイボタンを押せばいい。電源が入っていない状態でボタンを押せば入るが、入った状態では切ることになる。
「どうぞ。このプレイボタン以外、電源は入らないから」
「ありがと」
もう一度、鋼夜さんにウォークマンを渡す。
「ふーん……青か。力、入ってないんだ……」
鋼夜さんの言葉に首をかしげている私。でも璃維は頬杖をつき、鋼夜さんの手にあるウォークマンを見つめている。
そして鋼夜さんが一言。
「ねえ、桐生さん。貴女、天使と悪魔の関係、説明できる? しかもかなり詳しく」
鋼夜さんのその言葉に一瞬だけ、私の脳内でその関係が映像として流れ込んだ。
後書き
作者:斎藤七南 |
投稿日:2010/05/17 15:03 更新日:2010/05/18 13:18 『Devil+Angel=Reo』の著作権は、すべて作者 斎藤七南様に属します。 |
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