作品ID:219
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■白銀
Devil+Angel=Reo
小説の属性:一般小説 / 未選択 / 感想希望 / 初級者 / 年齢制限なし / 完結
前書き・紹介
第16話
前の話 | 目次 | 次の話 |
私が紅來璃維とであったのはフェリアンヴェスピュリア大公国のお隣の国・ミュリヴァースでの研修時だった。
NEVミュリヴァース支部で研修を行っていた際、そこで彼と出会った。
出会いなんてそんなイベントっぽいのも起こってないけど、妙に気になった。
彼の両眼には光っていうものが、色が、世界が映ってないことに。
「フェンシュー。シェリアードとレルーフェ、それから記録係としてミフィルを連れてきてくれる?」
フェリアンヴェスピュリア大公国、NEV本拠地にて一人の10代前半の少女の指示が飛ぶ。
少女は大公国に住まう人間だが、生まれは大公国ではない。
東の島国とも言われる日本で生まれ、その後に大公国へ移住してきた。
そしてその技術力をNEVで生かしてほしいとNEV機関員からスカウトを受け、現在はNEV技術部員。同じく、シェリアードという同い年の少女も技術部員だが、彼女の場合は技術部員兼戦闘員でもある。
対して、フェンシュという少年とレルーフェ、ミフィルといった少女たちは戦闘員としての肩書きしか持っておらず、NEVでは稀少な戦闘員として重宝されている。
「真希。連れてきた。シェリアードはシャルフォレックのメンテナンスでこれないってさ」
「有難う、フェンシュ。で? 何で、レルーフェとミフィルも居ないの?」
「……レルーフェは、梅菓子を買いに出かけてて、ミフィルは、えーとなんだっけ? そうそう、ファッションブランド・フォクトノヴァに行ってるよ。ミフィル、フォクトノヴァの試作品を使ってたらしくって。その意見を聞かせてほしいって」
「……滅茶苦茶、私事じゃんか」
「あとで三人に言うのはダメなの?」
「それじゃ、間に合わないの。大体、三人とも何時帰ってくるか分からないでしょ?」
「シェリアードはもうちょっとって言ってるけど」
「あのね。あの子の『もうちょっと』は信用できません! 前にもあったのに。どうせね。愛しい愛しい愛用ライフルのシャルフォレックちゃんのね、システムがどうだのなんだのって結局半日以上待たされたの! もうちょっとで終わるからって、半日もかかってるだろうが! っての!」
フェンシュが軽く、引いている。ま、それはそれでいいけど。
「で? アンタの弟はどうなのよ?」
「あぁ、ライナのこと? 相変らず、桐生刹那にべったりらしいよ?」
「……他人事すぎない?」
「いや、興味ないから」
「そうですか」
本当に。紅來もそうだった。
「せみや、まき?」
「そう。姉さん知らないの? NEV技術部員で結構、活躍してるのに」
〈知ってるも何も、NEVっていう存在自体を最近知ったばかりなんですけど……〉
心中で呟く刹那。勿論、口には出さない。
「瀬宮真希。日本人だね。10歳でこっちに移住してきて、街で、たまたま自分の開発したウィルス用のセキュリティーと排除を目的としたシステムを、とあるパソコンに通したんだ。そのパソコンの持ち主がNEV機関員だったわけで。そのまま技術力を買われてNEVに入って、現在に至る」
「NEVってことは璃維とも知り合いだったってこと?」
「さぁ? でも、メールアドレス知ってるぐらいだから知り合いなんじゃない?」
「じゃあ、その、えーと瀬宮っていう人もレオ争奪戦に出てくるの?」
「それはできないよ」
「何で?」
ライナの否定に刹那が質問を重ねる。
「だって技術部員だもん。武術部員は戦闘部員と違うから。戦闘部員はそのまま、争奪戦にでて、闘う事もできるけど、技術部員はそうもいかないでしょ?」
〈戦闘部員って戦闘員のことかな? 鋭意会長が部長を務めてるっていう〉
「だから、技術部員は争奪戦に参加したくても裏方の仕事が多くなるんだ。前線なんて出たら的にされてしまう」
「じゃあ出てこないの?」
「表にはね」
表には、ということは裏には出てくる可能性があるっていうことか。
「でも大丈夫。技術部員は争奪戦の裏方でも結構暇らしいんだ」
「?」
「えーと。技術部員は争奪戦がスムーズにトラブルを起こさないようにする役目も担ってるんだ。その役目を果たすのには、技術部員は戦闘力がないから、セキュリティー・システムがいる。そのシステム構築に必要な期間が争奪戦とその前の日数。でも実際は、争奪戦が始まったらシステム構築も終わっちゃうから。暇らしい。早紀が言ってたよ」
「あーでもどうだろ。シェリアードあたりは出てくるかな? 今、確認してみる」
「あ、私も鋭意会長にメンバー申告しないと」
そこで思い出し、ライナが部屋に戻るのを確認して、私も携帯を取り出しメール機能。
〈瀬宮、真希さんか〉
何処か、聞き覚えのある名のようにも感じた。
NEVミュリヴァース支部で研修を行っていた際、そこで彼と出会った。
出会いなんてそんなイベントっぽいのも起こってないけど、妙に気になった。
彼の両眼には光っていうものが、色が、世界が映ってないことに。
「フェンシュー。シェリアードとレルーフェ、それから記録係としてミフィルを連れてきてくれる?」
フェリアンヴェスピュリア大公国、NEV本拠地にて一人の10代前半の少女の指示が飛ぶ。
少女は大公国に住まう人間だが、生まれは大公国ではない。
東の島国とも言われる日本で生まれ、その後に大公国へ移住してきた。
そしてその技術力をNEVで生かしてほしいとNEV機関員からスカウトを受け、現在はNEV技術部員。同じく、シェリアードという同い年の少女も技術部員だが、彼女の場合は技術部員兼戦闘員でもある。
対して、フェンシュという少年とレルーフェ、ミフィルといった少女たちは戦闘員としての肩書きしか持っておらず、NEVでは稀少な戦闘員として重宝されている。
「真希。連れてきた。シェリアードはシャルフォレックのメンテナンスでこれないってさ」
「有難う、フェンシュ。で? 何で、レルーフェとミフィルも居ないの?」
「……レルーフェは、梅菓子を買いに出かけてて、ミフィルは、えーとなんだっけ? そうそう、ファッションブランド・フォクトノヴァに行ってるよ。ミフィル、フォクトノヴァの試作品を使ってたらしくって。その意見を聞かせてほしいって」
「……滅茶苦茶、私事じゃんか」
「あとで三人に言うのはダメなの?」
「それじゃ、間に合わないの。大体、三人とも何時帰ってくるか分からないでしょ?」
「シェリアードはもうちょっとって言ってるけど」
「あのね。あの子の『もうちょっと』は信用できません! 前にもあったのに。どうせね。愛しい愛しい愛用ライフルのシャルフォレックちゃんのね、システムがどうだのなんだのって結局半日以上待たされたの! もうちょっとで終わるからって、半日もかかってるだろうが! っての!」
フェンシュが軽く、引いている。ま、それはそれでいいけど。
「で? アンタの弟はどうなのよ?」
「あぁ、ライナのこと? 相変らず、桐生刹那にべったりらしいよ?」
「……他人事すぎない?」
「いや、興味ないから」
「そうですか」
本当に。紅來もそうだった。
「せみや、まき?」
「そう。姉さん知らないの? NEV技術部員で結構、活躍してるのに」
〈知ってるも何も、NEVっていう存在自体を最近知ったばかりなんですけど……〉
心中で呟く刹那。勿論、口には出さない。
「瀬宮真希。日本人だね。10歳でこっちに移住してきて、街で、たまたま自分の開発したウィルス用のセキュリティーと排除を目的としたシステムを、とあるパソコンに通したんだ。そのパソコンの持ち主がNEV機関員だったわけで。そのまま技術力を買われてNEVに入って、現在に至る」
「NEVってことは璃維とも知り合いだったってこと?」
「さぁ? でも、メールアドレス知ってるぐらいだから知り合いなんじゃない?」
「じゃあ、その、えーと瀬宮っていう人もレオ争奪戦に出てくるの?」
「それはできないよ」
「何で?」
ライナの否定に刹那が質問を重ねる。
「だって技術部員だもん。武術部員は戦闘部員と違うから。戦闘部員はそのまま、争奪戦にでて、闘う事もできるけど、技術部員はそうもいかないでしょ?」
〈戦闘部員って戦闘員のことかな? 鋭意会長が部長を務めてるっていう〉
「だから、技術部員は争奪戦に参加したくても裏方の仕事が多くなるんだ。前線なんて出たら的にされてしまう」
「じゃあ出てこないの?」
「表にはね」
表には、ということは裏には出てくる可能性があるっていうことか。
「でも大丈夫。技術部員は争奪戦の裏方でも結構暇らしいんだ」
「?」
「えーと。技術部員は争奪戦がスムーズにトラブルを起こさないようにする役目も担ってるんだ。その役目を果たすのには、技術部員は戦闘力がないから、セキュリティー・システムがいる。そのシステム構築に必要な期間が争奪戦とその前の日数。でも実際は、争奪戦が始まったらシステム構築も終わっちゃうから。暇らしい。早紀が言ってたよ」
「あーでもどうだろ。シェリアードあたりは出てくるかな? 今、確認してみる」
「あ、私も鋭意会長にメンバー申告しないと」
そこで思い出し、ライナが部屋に戻るのを確認して、私も携帯を取り出しメール機能。
〈瀬宮、真希さんか〉
何処か、聞き覚えのある名のようにも感じた。
後書き
作者:斎藤七南 |
投稿日:2010/06/27 10:22 更新日:2010/06/29 17:05 『Devil+Angel=Reo』の著作権は、すべて作者 斎藤七南様に属します。 |
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