作品ID:232
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Devil+Angel=Reo
小説の属性:一般小説 / 未選択 / 感想希望 / 初級者 / 年齢制限なし / 完結
前書き・紹介
第二部・第1話。
前の話 | 目次 | 次の話 |
――あるところに、唯一の神と一人の大天使が居ました。
2人は所謂、天界と呼ばれる空にある世界に居ました。
2人は地上を見やり、表情を笑みや苦痛など様々なモノに変えていきました。
天界は温暖な気候でとても住みやすく、住まう天使たちも性格は穏やかでした。
しかし、神と大天使が急に亡くなったことにより、穏やかな天界は姿を消しました。
神と大天使が亡くなられたことで天界と地上、そして地上の下に位置する下界のバランスが崩れたのです。
そして全面戦争にまで。
神や大天使の代わりに戦争を止めたのは、一匹の金色の獅子。
神々しく、尊大な印象を与えた獅子は、金色の鬣を靡かせ、宣告しました。
『神の命により参上致した。戦争は終了。それでもまだ続けるというのなら、我が主である神に背く、と判断す』
獅子の宣言が戦場に響き、天使も、悪魔も人間も全員が元ある場所に戻りました。
それがフェリアンヴェスピュリア大公国に伝わる、もう一つのお話。
そしてコレが後のレオ争奪戦になるのです。
「ねぇねぇ。ラファエロって何?」
16歳の桐生刹那が問う。問うた相手は幼馴染の紅來璃維。
「ラファエロは盛期ルネッサンスに存在した建築家、画家だよ、姉さん」
刹那の問いに答えたのは璃維ではなく、刹那を姉さんと呼ぶライナ・メロディスだ。
「正式にはラファエロ・サンティって言うらしいよ?」
ライナの言葉に付け加えたのは、刹那の妹・媛。
「で? どうしたの? そのラファエロが」
刹那の問いに首をかしげる、鋼夜春袈。
「あ、いやその。この招待状? が来て。レオ争奪戦ご案内って」
「ご案内? 招待状?」
「うん。それでチーム名にラファエロって」
「ああ、それで?」
「うん」
刹那と春袈。この2人、レオ争奪戦など天使や悪魔の関係で仲良くなった。
今ではお互い、敬語なしで呼び合っている。刹那も春袈と呼んでいるし。
「差出人の、ウリエルが分からないし」
「ウリエル!?」
春袈と璃維とライナの声がかぶさる。
「ウリエルって何?」
刹那の問いが発せられる。
「ウリエルは、神秘主義的文学で重要な天使を指す。……ウリエルが主催者ってことか」
「らしいね。ウリエルか……厄介じゃないか?」
「でも、しょうがないでしょ? 僕たちはもう、レオ争奪戦に参加しちゃってるんだから」
璃維と春袈、ライナの会話が続けられる。
「ということは、ガブリエルやサマエル、ミカエルも居るのか……?」
「それってキツいよね。精神的に? でももっと厄介なのが」
「アズラーイールやイスラーフィールが居る事だよね」
「まぁ、その2人はアッラーフが居れば問題はないと思うんだが……」
「油断はできないよね」
聞きなれない単語が出てきていて、頭がグルグルと回っている。ついでに視界も回っている。
「あぁ、姉さん、でも心配は要らないと思うから。大丈夫。ガブリエルは協力してくれると思うよ」
「問題がサマエルなんだけどな」
「あと、アズラーイールじゃない?」
「だな」
「でもアズラーイールは最近、ウリエルに協力気味って聞いたけど?」
「へぇ。あのアズラーイールがねぇ」
また繰り広げられる三人の会話。
後ろでこっそりと媛がパソコンを使って単語の意味を調べていたのを横目に見ながら、私は溜息をついた。
〈……なんでこの三人はこんなに単語を知ってるんだろう? 聞きなれないものばかりだよ〉
心中で呟く私の目線は障子が開けられて姿を現している青空に固定されていた。
2人は所謂、天界と呼ばれる空にある世界に居ました。
2人は地上を見やり、表情を笑みや苦痛など様々なモノに変えていきました。
天界は温暖な気候でとても住みやすく、住まう天使たちも性格は穏やかでした。
しかし、神と大天使が急に亡くなったことにより、穏やかな天界は姿を消しました。
神と大天使が亡くなられたことで天界と地上、そして地上の下に位置する下界のバランスが崩れたのです。
そして全面戦争にまで。
神や大天使の代わりに戦争を止めたのは、一匹の金色の獅子。
神々しく、尊大な印象を与えた獅子は、金色の鬣を靡かせ、宣告しました。
『神の命により参上致した。戦争は終了。それでもまだ続けるというのなら、我が主である神に背く、と判断す』
獅子の宣言が戦場に響き、天使も、悪魔も人間も全員が元ある場所に戻りました。
それがフェリアンヴェスピュリア大公国に伝わる、もう一つのお話。
そしてコレが後のレオ争奪戦になるのです。
「ねぇねぇ。ラファエロって何?」
16歳の桐生刹那が問う。問うた相手は幼馴染の紅來璃維。
「ラファエロは盛期ルネッサンスに存在した建築家、画家だよ、姉さん」
刹那の問いに答えたのは璃維ではなく、刹那を姉さんと呼ぶライナ・メロディスだ。
「正式にはラファエロ・サンティって言うらしいよ?」
ライナの言葉に付け加えたのは、刹那の妹・媛。
「で? どうしたの? そのラファエロが」
刹那の問いに首をかしげる、鋼夜春袈。
「あ、いやその。この招待状? が来て。レオ争奪戦ご案内って」
「ご案内? 招待状?」
「うん。それでチーム名にラファエロって」
「ああ、それで?」
「うん」
刹那と春袈。この2人、レオ争奪戦など天使や悪魔の関係で仲良くなった。
今ではお互い、敬語なしで呼び合っている。刹那も春袈と呼んでいるし。
「差出人の、ウリエルが分からないし」
「ウリエル!?」
春袈と璃維とライナの声がかぶさる。
「ウリエルって何?」
刹那の問いが発せられる。
「ウリエルは、神秘主義的文学で重要な天使を指す。……ウリエルが主催者ってことか」
「らしいね。ウリエルか……厄介じゃないか?」
「でも、しょうがないでしょ? 僕たちはもう、レオ争奪戦に参加しちゃってるんだから」
璃維と春袈、ライナの会話が続けられる。
「ということは、ガブリエルやサマエル、ミカエルも居るのか……?」
「それってキツいよね。精神的に? でももっと厄介なのが」
「アズラーイールやイスラーフィールが居る事だよね」
「まぁ、その2人はアッラーフが居れば問題はないと思うんだが……」
「油断はできないよね」
聞きなれない単語が出てきていて、頭がグルグルと回っている。ついでに視界も回っている。
「あぁ、姉さん、でも心配は要らないと思うから。大丈夫。ガブリエルは協力してくれると思うよ」
「問題がサマエルなんだけどな」
「あと、アズラーイールじゃない?」
「だな」
「でもアズラーイールは最近、ウリエルに協力気味って聞いたけど?」
「へぇ。あのアズラーイールがねぇ」
また繰り広げられる三人の会話。
後ろでこっそりと媛がパソコンを使って単語の意味を調べていたのを横目に見ながら、私は溜息をついた。
〈……なんでこの三人はこんなに単語を知ってるんだろう? 聞きなれないものばかりだよ〉
心中で呟く私の目線は障子が開けられて姿を現している青空に固定されていた。
後書き
作者:斎藤七南 |
投稿日:2010/07/13 13:31 更新日:2010/07/13 13:31 『Devil+Angel=Reo』の著作権は、すべて作者 斎藤七南様に属します。 |
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