作品ID:302
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Devil+Angel=Reo
小説の属性:一般小説 / 未選択 / 感想希望 / 初級者 / 年齢制限なし / 完結
前書き・紹介
第二部・第20話。
前の話 | 目次 | 次の話 |
「予想より、強敵でもなかったね。
メンバー入れ替わってなかった?」
「でも、リーダーはそのままだったよね」
「司令塔は残しておきたいってことじゃないの?」
「どうだろ。NEVの中でも有名なメルベルトの考える事は分からないから」
「僕もNEV機関員だけど、メルベルトに関しての噂は聞かないよ?」
「あー。メルベルトは、そんな有名でもないから」
「そういうことか」
春袈とライナの会話が再び、スタンド席で始まる。
メルベルト戦を大した苦労もなく、終えた刹那たちは席に戻っていた。
「……」
首にぶら下げたままの青いウォークマンを見て、溜息をつく。
ウォークマンの色が、青くなくなってきている。
その事に気づいたのは、メルベルト戦だった。
「どうかしたか? 刹那」
璃維が心配げに声をかける。
青色から桃色に変わりつつあるウォークマンを見せると、璃維は軽く目を見開いて溜息をついた。
「そっか……早くしろって言ってるのかな、鈴也は」
青く澄んだ空を見上げ、璃維は苦笑する。
「いいか、刹那。ウォークマンの色が変わりつつあるのは、ウォークマンに蓄積されている天使の力によって、だ。
つまり、刹那の天使としての力がウォークマンを変えつつある。
信じられなくてもいい。だけど、それは確かに刹那がアッラーフとして目覚めつつあるということも示している」
璃維は自分の席に座り、おとなしく観戦する。
「璃維、最大蓄積のときの色は?」
恐る恐る聞く。
なぜ? 自分でも分からない。
ただ、知っておくだけでもいいと思った。
「……赤。どっちかっていうと絵の具の赤に近いかな。
っていっても俺も写真でしか見たことがないから、実際に見たことはない」
「実際に見たことがない?」
「そのウォークマンの蓄積する力。それは天使限定の力であり、俺みたいな悪魔の力ではダメなんだ。ゆえに、相当な天使の力が要る」
「でも私、ウォークマンに力を入れたことなんてないよ?」
「無自覚に蓄積しただけだ」
「どうして?」
「……どうしてって……」
さすがにそれは璃維にも答えづらい質問だった。
いくら、刹那よりもウォークマンに詳しい璃維だとしても、結局は全てを知らない。
それに、璃維は悪魔であって天使ではない。
決して、ウォークマンに力を入れる側の人間ではないのだ。
「いや、ユニコーンに聞けば、いやでもどうだろうな。アイツ、気まぐれすぎるから」
小声で呟いた声は刹那には届かなかったようだ。
「悪魔と天使が合わされば、獅子が誕生す」
「あっれー。まだそんな噂、信じてるんだ。たてちゃんは」
「たてちゃん言うな。私は朝龍楯羽だ」
「あはは。いいじゃんいいじゃん。で? そんな噂話信じてどうすんのよ」
「なぁ、確かこの噂話を現実にするための式、あったよな?」
「うん。Devil+Angel=Reoでしょ?」
「それもそうなんだが、ほら。別の奴。ウォークマンに関係する」
「あぁ……」
ツートンカラーの髪をポニーテールに結い上げた少女とフェリアンヴェスピュリア大公国立学校高等部生徒会長が会話を繰り広げる。
そこで、会長はあたり一面に広がった、この薄暗い室内を照らし出すモニターを見て、桐生刹那をその両目に映す。
「White+Black=Glay、でしょ」
メンバー入れ替わってなかった?」
「でも、リーダーはそのままだったよね」
「司令塔は残しておきたいってことじゃないの?」
「どうだろ。NEVの中でも有名なメルベルトの考える事は分からないから」
「僕もNEV機関員だけど、メルベルトに関しての噂は聞かないよ?」
「あー。メルベルトは、そんな有名でもないから」
「そういうことか」
春袈とライナの会話が再び、スタンド席で始まる。
メルベルト戦を大した苦労もなく、終えた刹那たちは席に戻っていた。
「……」
首にぶら下げたままの青いウォークマンを見て、溜息をつく。
ウォークマンの色が、青くなくなってきている。
その事に気づいたのは、メルベルト戦だった。
「どうかしたか? 刹那」
璃維が心配げに声をかける。
青色から桃色に変わりつつあるウォークマンを見せると、璃維は軽く目を見開いて溜息をついた。
「そっか……早くしろって言ってるのかな、鈴也は」
青く澄んだ空を見上げ、璃維は苦笑する。
「いいか、刹那。ウォークマンの色が変わりつつあるのは、ウォークマンに蓄積されている天使の力によって、だ。
つまり、刹那の天使としての力がウォークマンを変えつつある。
信じられなくてもいい。だけど、それは確かに刹那がアッラーフとして目覚めつつあるということも示している」
璃維は自分の席に座り、おとなしく観戦する。
「璃維、最大蓄積のときの色は?」
恐る恐る聞く。
なぜ? 自分でも分からない。
ただ、知っておくだけでもいいと思った。
「……赤。どっちかっていうと絵の具の赤に近いかな。
っていっても俺も写真でしか見たことがないから、実際に見たことはない」
「実際に見たことがない?」
「そのウォークマンの蓄積する力。それは天使限定の力であり、俺みたいな悪魔の力ではダメなんだ。ゆえに、相当な天使の力が要る」
「でも私、ウォークマンに力を入れたことなんてないよ?」
「無自覚に蓄積しただけだ」
「どうして?」
「……どうしてって……」
さすがにそれは璃維にも答えづらい質問だった。
いくら、刹那よりもウォークマンに詳しい璃維だとしても、結局は全てを知らない。
それに、璃維は悪魔であって天使ではない。
決して、ウォークマンに力を入れる側の人間ではないのだ。
「いや、ユニコーンに聞けば、いやでもどうだろうな。アイツ、気まぐれすぎるから」
小声で呟いた声は刹那には届かなかったようだ。
「悪魔と天使が合わされば、獅子が誕生す」
「あっれー。まだそんな噂、信じてるんだ。たてちゃんは」
「たてちゃん言うな。私は朝龍楯羽だ」
「あはは。いいじゃんいいじゃん。で? そんな噂話信じてどうすんのよ」
「なぁ、確かこの噂話を現実にするための式、あったよな?」
「うん。Devil+Angel=Reoでしょ?」
「それもそうなんだが、ほら。別の奴。ウォークマンに関係する」
「あぁ……」
ツートンカラーの髪をポニーテールに結い上げた少女とフェリアンヴェスピュリア大公国立学校高等部生徒会長が会話を繰り広げる。
そこで、会長はあたり一面に広がった、この薄暗い室内を照らし出すモニターを見て、桐生刹那をその両目に映す。
「White+Black=Glay、でしょ」
後書き
作者:斎藤七南 |
投稿日:2010/09/04 08:57 更新日:2010/09/04 08:57 『Devil+Angel=Reo』の著作権は、すべて作者 斎藤七南様に属します。 |
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