作品ID:544
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「もう未練はありませんか?」を読み始めました。
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もう未練はありませんか?
小説の属性:一般小説 / 未選択 / 感想希望 / 初級者 / 年齢制限なし / 完結
前書き・紹介
ここはあなたに救いを与える場所です。
目次 | 次の話 |
真っ白い空間が一つある。まるで白い画用紙で作ったような何も無く、どこか懐かしいような感じがする。
「・・・・・・」
そこに男性が一人、まだ若く、身長は高い。
「ここは・・・・・・どこだ?」
男性の第一声はそんな物だった。当たり前だろう。いきなりこんなところにいたら・・・
「始めまして。あなたがここの最初のお客さんです。したがって、私にとっても初仕事です」
とても丁寧な言葉遣いだった。しかし、そのわりにはとても幼く、無邪気な声だった。
男が振り返るとそこには一人の少女が立っていた。
年は10歳ぐらいの幼女、髪は長く、それこそ地面に着いてしまっている。色は白に近い銀髪。瞳の色は夏の空のようなスカイブルー。少女が着ている服も白い色をした質素な物だった。他に少女が持っている特長は手に持った鎌だった。鎌の色も白で、そのため少女に瞳の色はこの空間では目立っていた。口調の割りにはとてもかわいらしい少女だった。手に持っているもの意外は・・・
「・・・ここは? お前は? お客って? 初仕事?」
一気にたずねると少女は・・・
「あわわわわ! 一気に聞かないで下さい! いま説明しますから」
少女はこほん! っと咳払いをして説明を開始した。
「ここは、いわば三途の川みたいな物です」
「???」
「え?と、説明のしかたがだめでしたね。私も初めてなので・・・あなたは輪廻と呼ばれる物をご存知ですか?」
「輪廻って、生まれ変わるみたいな意味だろ?」
「大体合ってます。肉体に魂が宿り。肉体が滅ぶと同時に魂は肉体を離れます。それを狩り集めるのが死神の仕事です」
「っで?」
「死神が集めた魂は冥界で前世の記憶を取り除いて地上に送ります。そう言ったサイクルを繰り返していました」
「・・・・・・」
「しかし、問題が生まれました。魂が前世に未練を残すと、魂から記憶を取り除くのが困難になります。そう言った魂が増え、ついに冥界は抱え込め魂の量が限界を迎えました。そこで、未練を持った魂が冥界に来るのを減らすためにここが作られました」
「と言う事はここは冥界の一歩手前ってことだな・・・つまり」
男は少し間を空けてから叫んだ。
「俺死んだぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!?」
「はい! 残念ですが」
「だけど俺には記憶が無い・・・死んだときの・・・」
「最後まで説明を聞いたなら分かると思いますがここはあなたの未練を減らすためにあります。私はそれを手伝い、時に行き過ぎるのを防ぐための管理人です」
「え?と、ある程度の事は出来ると?」
「はい。ここに時間と言う概念は存在しません。あなたが望むなら死んだときの状況を知る事も出来ます」
男は少し考えてから・・・
「知りたいな・・・」
「分かりました。事実ですので、どんなにひどい物でも受け入れてください」
少女は鎌を振って円を書いた。
「情報、検索、該当情報の引き出し・・・完了しました」
すると少女の手には一束の書類のような物が出現した。
「では、読み上げます。覚悟は出来ましたか?」
「・・・おう」
そして少女は書類に記された残酷な現実を読み上げた。
「死因は毒です。あなたを殺した人はあなたの友人で、手段は大量のアルコールを摂取させてから家に送ると言い、途中であなたに飲み物を与え、その中に毒物が入れられていました。動機は大学に受かるためにライバルを減らす事、同じ手段であと三人ほど殺(や)ってます。名前も記載されてます。読みますか?」
「もういい!」
耐え切れないというように叫んだ。
「・・・」
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
その様子に少女は・・・
「ここは、あなたに救いを与える場所です。どうか安心してください」
泣きそうな顔で、やさしく微笑んでいた。
「・・・・・・」
そこに男性が一人、まだ若く、身長は高い。
「ここは・・・・・・どこだ?」
男性の第一声はそんな物だった。当たり前だろう。いきなりこんなところにいたら・・・
「始めまして。あなたがここの最初のお客さんです。したがって、私にとっても初仕事です」
とても丁寧な言葉遣いだった。しかし、そのわりにはとても幼く、無邪気な声だった。
男が振り返るとそこには一人の少女が立っていた。
年は10歳ぐらいの幼女、髪は長く、それこそ地面に着いてしまっている。色は白に近い銀髪。瞳の色は夏の空のようなスカイブルー。少女が着ている服も白い色をした質素な物だった。他に少女が持っている特長は手に持った鎌だった。鎌の色も白で、そのため少女に瞳の色はこの空間では目立っていた。口調の割りにはとてもかわいらしい少女だった。手に持っているもの意外は・・・
「・・・ここは? お前は? お客って? 初仕事?」
一気にたずねると少女は・・・
「あわわわわ! 一気に聞かないで下さい! いま説明しますから」
少女はこほん! っと咳払いをして説明を開始した。
「ここは、いわば三途の川みたいな物です」
「???」
「え?と、説明のしかたがだめでしたね。私も初めてなので・・・あなたは輪廻と呼ばれる物をご存知ですか?」
「輪廻って、生まれ変わるみたいな意味だろ?」
「大体合ってます。肉体に魂が宿り。肉体が滅ぶと同時に魂は肉体を離れます。それを狩り集めるのが死神の仕事です」
「っで?」
「死神が集めた魂は冥界で前世の記憶を取り除いて地上に送ります。そう言ったサイクルを繰り返していました」
「・・・・・・」
「しかし、問題が生まれました。魂が前世に未練を残すと、魂から記憶を取り除くのが困難になります。そう言った魂が増え、ついに冥界は抱え込め魂の量が限界を迎えました。そこで、未練を持った魂が冥界に来るのを減らすためにここが作られました」
「と言う事はここは冥界の一歩手前ってことだな・・・つまり」
男は少し間を空けてから叫んだ。
「俺死んだぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!?」
「はい! 残念ですが」
「だけど俺には記憶が無い・・・死んだときの・・・」
「最後まで説明を聞いたなら分かると思いますがここはあなたの未練を減らすためにあります。私はそれを手伝い、時に行き過ぎるのを防ぐための管理人です」
「え?と、ある程度の事は出来ると?」
「はい。ここに時間と言う概念は存在しません。あなたが望むなら死んだときの状況を知る事も出来ます」
男は少し考えてから・・・
「知りたいな・・・」
「分かりました。事実ですので、どんなにひどい物でも受け入れてください」
少女は鎌を振って円を書いた。
「情報、検索、該当情報の引き出し・・・完了しました」
すると少女の手には一束の書類のような物が出現した。
「では、読み上げます。覚悟は出来ましたか?」
「・・・おう」
そして少女は書類に記された残酷な現実を読み上げた。
「死因は毒です。あなたを殺した人はあなたの友人で、手段は大量のアルコールを摂取させてから家に送ると言い、途中であなたに飲み物を与え、その中に毒物が入れられていました。動機は大学に受かるためにライバルを減らす事、同じ手段であと三人ほど殺(や)ってます。名前も記載されてます。読みますか?」
「もういい!」
耐え切れないというように叫んだ。
「・・・」
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
その様子に少女は・・・
「ここは、あなたに救いを与える場所です。どうか安心してください」
泣きそうな顔で、やさしく微笑んでいた。
後書き
作者:総 誉 |
投稿日:2010/11/13 13:15 更新日:2010/11/16 13:45 『もう未練はありませんか?』の著作権は、すべて作者 総 誉様に属します。 |
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