作品ID:560
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■遠藤 敬之 ■白銀 ■a10 ワーディルト
もう未練はありませんか?
小説の属性:一般小説 / 未選択 / 感想希望 / 初級者 / 年齢制限なし / 完結
前書き・紹介
どこかで聞いたことある? 気のせいだ。
前の話 | 目次 | 次の話 |
横たわる一人+一匹の死体+無駄に活き活きした女性が一人・・・
「・・・・・・・・・・・・ディー」
「・・・・・・なんだいアンナ?」
「・・・・・・心が折れそうです」
「・・・・・・」
沈黙、女性が杏奈に近づくと・・・
ずざざざざ!
ものすごいスピードで後ずさりする一人と一匹。
「何もしねぇよ」
「・・・本当ですか?」
「ホントホント」
「・・・・・・」
警戒しながら女性に近づく杏奈とディー。
「こほん。では、仕切りなおします。私はここの管理人、名前は白猫杏奈です」
「僕はアンナのパートナーでディーだ」
「あたしは性は色彩(しきさい)名は千草(ちぐさ)だ」
「それ名乗りじゃなくて仁義だよね?」
「お! よく知ってるな猫」
「ディーと呼べ」
「色彩? どこかで聞いた気がします」
「ん? それは気のせいだ。でなけりゃ気の迷いだ」
なんともつかみどころの無い女性だった。
「っで? ここどこ?」
「いま説明します。輪廻をご存知ですか?」
「あれだろ? 端的に言えば生まれ変わることだろ?」
「大体合ってます。ここは(略)と言うわけでここが作られました」
「ふ?ん・・・え?」
「あたし死んだぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああああああああああああああああ!!?」
「・・・そのリアクションはやってるんですか?」
「知るか! ・・・あたし死んだのか?」
「ここにいるってことは死んでるよ」
「・・・一つ聞きたいけど、あたしの娘はここに来たか?」
「いいえ。いまのところ色彩と名乗る人はあなたが初めてです」
「じゃあ、旋律(しらべ)と名乗る少女は?」
「いいえ。一応調べる事は出来ますけど」
「頼む」
杏奈はディーとアイコンタクトして、ディーは作業を開始した。ほどなくして杏奈の手に一枚の紙が出現した。
「読み上げます。色彩旋律、結果だけ見ると死亡しています」
「・・・そうか、そのリストに四季(しき)と十色(といろ)って名前はあるか?」
「いいえ」
「そうか・・・」
そう言ってうなだれる千草、杏奈は。
「私はここに来た人の未練をなくすための協力人であり。ここに来た人が行き過ぎないようにする管理人です」
「つまり、ある程度なら協力できると? じゃあ、あたしの未練は一つだけだ。調を生き残らせたい」
千草の目には確かな決意があった。
「・・・ディー、あれを使用するときがきたようです」
「ハァー」
「あれって?」
頭上に?マークを浮かべる千草をよそに杏奈は壁の一つに触れ・・・
「来たれ、咎人(とがびと)の扉」
杏奈の手が触れていた壁に一つの扉が出現した。
色は黒と言うより闇といったほうが的確な表現だった。
「おーいいねぇ。その禍々しい感じ。いかにも道を踏み外す感じがするよ」
これが千草の感想だった。
「ディー、説明をお願いします」
「千草。これは咎人の扉、これを通った者は自分の死の三日前に戻ることが出来る。記憶も引き継がれる」
「つまり調をこの手で助けることが出来ると? いいねぇ・・・っで? どんな罰が待ってるんだ?」
千草の言葉に驚くディー。
「驚いた! まさかデメリットについてそちらから聞かれるとは」
「メリットとデメリットは比例する。なんの代償も払わずに何かを得られるのは本当に運がいいときだけだ」
「まぁ、この扉を使用すると人生を変えることが出来る。代わりにプラスにした分マイナスになる。例えば、千草が交通事故でバスに轢かれて一瞬で絶命したとしよう。それが乗用車に轢かれて苦しみながら死ぬ事になるとか。これは例の一つでしかない」
ディーはここで説明を終えて杏奈に主導権が返された。
「それでも、あなたはこれを使うのですか?」
「確かにな・・・あたしが変えようとしてるのは一つの命がかかわってるからな・・・・・・それでもあたしはそれを使う」
千草は扉に向かって歩き出した。
「怖くないのですか?」
「ハ! こんなのより凶器(おもちゃ)のほうが怖いわ!」
ドアノブに手をかけて怖くない事を証明するように扉を開け放った。
「では、あなたがこの選択をしたことを後悔しないようにしてください」
「おう! ここで茶でも飲みながらあたしの生き様眺めてろ!」
杏奈は千草の背中を見送った。
「・・・いきましたね・・・母親とは強い物ですね?」
「そうだね」
杏奈はこの客から強さと言うものを学んだ。
「・・・・・・・・・・・・ディー」
「・・・・・・なんだいアンナ?」
「・・・・・・心が折れそうです」
「・・・・・・」
沈黙、女性が杏奈に近づくと・・・
ずざざざざ!
ものすごいスピードで後ずさりする一人と一匹。
「何もしねぇよ」
「・・・本当ですか?」
「ホントホント」
「・・・・・・」
警戒しながら女性に近づく杏奈とディー。
「こほん。では、仕切りなおします。私はここの管理人、名前は白猫杏奈です」
「僕はアンナのパートナーでディーだ」
「あたしは性は色彩(しきさい)名は千草(ちぐさ)だ」
「それ名乗りじゃなくて仁義だよね?」
「お! よく知ってるな猫」
「ディーと呼べ」
「色彩? どこかで聞いた気がします」
「ん? それは気のせいだ。でなけりゃ気の迷いだ」
なんともつかみどころの無い女性だった。
「っで? ここどこ?」
「いま説明します。輪廻をご存知ですか?」
「あれだろ? 端的に言えば生まれ変わることだろ?」
「大体合ってます。ここは(略)と言うわけでここが作られました」
「ふ?ん・・・え?」
「あたし死んだぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああああああああああああああああ!!?」
「・・・そのリアクションはやってるんですか?」
「知るか! ・・・あたし死んだのか?」
「ここにいるってことは死んでるよ」
「・・・一つ聞きたいけど、あたしの娘はここに来たか?」
「いいえ。いまのところ色彩と名乗る人はあなたが初めてです」
「じゃあ、旋律(しらべ)と名乗る少女は?」
「いいえ。一応調べる事は出来ますけど」
「頼む」
杏奈はディーとアイコンタクトして、ディーは作業を開始した。ほどなくして杏奈の手に一枚の紙が出現した。
「読み上げます。色彩旋律、結果だけ見ると死亡しています」
「・・・そうか、そのリストに四季(しき)と十色(といろ)って名前はあるか?」
「いいえ」
「そうか・・・」
そう言ってうなだれる千草、杏奈は。
「私はここに来た人の未練をなくすための協力人であり。ここに来た人が行き過ぎないようにする管理人です」
「つまり、ある程度なら協力できると? じゃあ、あたしの未練は一つだけだ。調を生き残らせたい」
千草の目には確かな決意があった。
「・・・ディー、あれを使用するときがきたようです」
「ハァー」
「あれって?」
頭上に?マークを浮かべる千草をよそに杏奈は壁の一つに触れ・・・
「来たれ、咎人(とがびと)の扉」
杏奈の手が触れていた壁に一つの扉が出現した。
色は黒と言うより闇といったほうが的確な表現だった。
「おーいいねぇ。その禍々しい感じ。いかにも道を踏み外す感じがするよ」
これが千草の感想だった。
「ディー、説明をお願いします」
「千草。これは咎人の扉、これを通った者は自分の死の三日前に戻ることが出来る。記憶も引き継がれる」
「つまり調をこの手で助けることが出来ると? いいねぇ・・・っで? どんな罰が待ってるんだ?」
千草の言葉に驚くディー。
「驚いた! まさかデメリットについてそちらから聞かれるとは」
「メリットとデメリットは比例する。なんの代償も払わずに何かを得られるのは本当に運がいいときだけだ」
「まぁ、この扉を使用すると人生を変えることが出来る。代わりにプラスにした分マイナスになる。例えば、千草が交通事故でバスに轢かれて一瞬で絶命したとしよう。それが乗用車に轢かれて苦しみながら死ぬ事になるとか。これは例の一つでしかない」
ディーはここで説明を終えて杏奈に主導権が返された。
「それでも、あなたはこれを使うのですか?」
「確かにな・・・あたしが変えようとしてるのは一つの命がかかわってるからな・・・・・・それでもあたしはそれを使う」
千草は扉に向かって歩き出した。
「怖くないのですか?」
「ハ! こんなのより凶器(おもちゃ)のほうが怖いわ!」
ドアノブに手をかけて怖くない事を証明するように扉を開け放った。
「では、あなたがこの選択をしたことを後悔しないようにしてください」
「おう! ここで茶でも飲みながらあたしの生き様眺めてろ!」
杏奈は千草の背中を見送った。
「・・・いきましたね・・・母親とは強い物ですね?」
「そうだね」
杏奈はこの客から強さと言うものを学んだ。
後書き
作者:総 誉 |
投稿日:2010/11/20 02:39 更新日:2010/11/25 03:01 『もう未練はありませんか?』の著作権は、すべて作者 総 誉様に属します。 |
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