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作品ID:726
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生まれ果てるは理のキマリ

小説の属性:一般小説 / 未選択 / 感想希望 / 初級者 / 年齢制限なし / 完結

前書き・紹介


弐話 あらあら…

前の話 目次 次の話







「やあ」

「あ…?」



 俺は目を覚ました。体がふわふわする。体の感覚がしない。



「こんにちわ」



誰かに声を掛けられた。



「あなたの場合、体の損傷が激しすぎたので、魂だけ持ってきました」

「魂…?つまり、俺は死ねたのか!?」

「ええ。随分前の死んでます。体は半分腐ってますよ?」

「そうか! 死ねたのか! よかった」



 俺は心底そう思った。ようやく、死ねた。あの辛い日々から解放されたんだ!



「嬉しそうだね?」

「当然だろ! ようやく! ようやく自由を手に入れたんだ! これが喜べなくて何に喜ぶんだ!?」

「自由? 死ぬことが自由ですか?」

「そうさ! 世界の呪縛から解放され、俺は違う世界に旅立てた! 最高に喜ばしいことさ!」

「心底不思議な人だねキミは…」

「ところでここはどこだ?」



テンションが上がりすぎて聞き忘れていた。



「ここかい? ここは、まあキミの言う違う世界かな?」

「何だトゥ!?」

「何ですかその反応!?」



一人の声が怯えた声を上げる。



「俺は遂に死の世界に来たのか! 身に余る光栄だ! じゃあ君達は神なのか!?」

「一部ではそう呼ばれるね」

「そうか! 俺は、俺は、俺はぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」















 これは話を聞くまでもないね。



 そうですね。死んで喜んでるし。



 期待通りの正反対の答え、か。参考になるな。俺としては、繰り返す苦痛を生前味わった魂の話を聞きたい。



 なら、次は病死の魂を呼ぶ?



 そうしよう。

後書き


作者:Free Space
投稿日:2011/05/22 15:10
更新日:2011/05/22 15:10
『生まれ果てるは理のキマリ』の著作権は、すべて作者 Free Space様に属します。

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