作品ID:92
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桜の鬼
小説の属性:一般小説 / 未選択 / 感想希望 / 初級者 / 年齢制限なし / 完結
前書き・紹介
朝、
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どこか遠くで犬の声がするような気がした。
咲はふ、と目を開けると、枝からずり落ちそうになった。
「うわ! お、落ちるー!」
「何やってるんだ」
桜火が支えてくれてほっと一息。
「あ、ありがとう……助かった」
「いや。でも、気をつけろ? 落ちたらかなり痛いぞ」
言われて下を見る咲。
ちなみにかなり大きい桜なため、普通に落ちたら死にそうだ。
「……落ちたら死ぬ!」
「え」
「人間なめるなよー!」
「いや、それ使いどころ違う……」
「うるさいなー」
そして無言で何かを差し出す桜火。
「ん?」
「食べるか?」
その手にはさくらんぼ。
「もしかして……この桜の? 食べられるさくらんぼがなる桜じゃないだろ?」
「まぁ。でも、この桜で取れるぞ。何故か」
「う、嘘だー!」
「俺も少し冗談みたいに思う」
「この桜に住んでるんだよな! 住んでるんだよね? なのになんでだ!」
「いやまぁ……、この木の精霊もどきはやってたりするし守りもやってるが……そんな詳しくは」
「何か絶対間違ってる!」
何か真剣に悩む咲を見てのどの奥で笑う桜火。その様子を見て、咲は「笑った!」と呟いた。
「どうした?」
「いや、まともに笑ったの初めて見た!」
「え……」
虚をつかれたような、照れたような、そんな表情を桜火は浮かべる。
「そうか?」
「あ、ああ。苦笑とかならたまに……」
首を傾げてなんか照れているようだ……が。
咲はふ、と目を開けると、枝からずり落ちそうになった。
「うわ! お、落ちるー!」
「何やってるんだ」
桜火が支えてくれてほっと一息。
「あ、ありがとう……助かった」
「いや。でも、気をつけろ? 落ちたらかなり痛いぞ」
言われて下を見る咲。
ちなみにかなり大きい桜なため、普通に落ちたら死にそうだ。
「……落ちたら死ぬ!」
「え」
「人間なめるなよー!」
「いや、それ使いどころ違う……」
「うるさいなー」
そして無言で何かを差し出す桜火。
「ん?」
「食べるか?」
その手にはさくらんぼ。
「もしかして……この桜の? 食べられるさくらんぼがなる桜じゃないだろ?」
「まぁ。でも、この桜で取れるぞ。何故か」
「う、嘘だー!」
「俺も少し冗談みたいに思う」
「この桜に住んでるんだよな! 住んでるんだよね? なのになんでだ!」
「いやまぁ……、この木の精霊もどきはやってたりするし守りもやってるが……そんな詳しくは」
「何か絶対間違ってる!」
何か真剣に悩む咲を見てのどの奥で笑う桜火。その様子を見て、咲は「笑った!」と呟いた。
「どうした?」
「いや、まともに笑ったの初めて見た!」
「え……」
虚をつかれたような、照れたような、そんな表情を桜火は浮かべる。
「そうか?」
「あ、ああ。苦笑とかならたまに……」
首を傾げてなんか照れているようだ……が。
後書き
作者:久遠 |
投稿日:2009/12/13 16:32 更新日:2010/01/21 17:03 『桜の鬼』の著作権は、すべて作者 久遠様に属します。 |
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