作品ID:1063
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太陽な君と暗闇の私
小説の属性:一般小説 / 未選択 / 感想希望 / 初級者 / 年齢制限なし / 休載中
前書き・紹介
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前の話 | 目次 |
彼の表情は、笑顔は私にとっては太陽みたいに眩しくて……直視なんて出来なくて思わずスイっと目をそらす。
彼は、きっと闇というものを知らないだろう。
無意識のうちに考えていた。
果たして、彼は私と同じ目に合ったことがあるだろうかと。
この教室内で繰り広げられている行為を直視したことがあるだろうかと。
でて来た答えはすべて”NO“。
彼はきっと、ずっと、陽のあたるところで生活している。
今まで恵まれた環境で生活してきて、私がされている行為はきっと漫画や、テレビの中でしかないものと思っていると思う。
……幸せな子だな。
自分のたてた架空の設定に思わずポツリと心の中で声を漏らす。
苦しいことを知らなくて、辛いことを知らなくて、幸せな子だな……と。
彼の笑みは穢れを知らない。
彼の表情は闇を知らない。
だから、ああやって笑っていられるんだ。
何も知らないからあんなに呑気に笑ってられるんだ……。
私はフッと笑みを漏らす。
それは自嘲半分、呆れ半分といったところだろうか。
私の考えていることは、まるで自分を悲劇のヒロインと言っているのと同じだった。
バカみたい。
悲劇のヒロインぶってる子が嫌いなのに、どうしてこんなこと思っちゃうんだろう。
軽く頭を振り、先ほどまでの考えをうち消す。
もう先ほどまでのことは思い出したくないから、その代わりみたいに私は先生の話を熱心に聞く。
別に転校生がどこの高校から転校して来ようが私には何も興味がないけど、聞くしかなかった。
それしか、妙な虚無感を埋める方法が思いつかない。
先生の話はやっと終盤を迎え、転校生の席紹介。
先生はにこやかに笑うと、転校生の席を指示した。
「天野の席はあそこだ。ホラ、黒髪の女子の隣……」
黒髪の女子……?
そんな子うちのクラスに居たっけ、と考えをめぐらしていたがハッとする。
居るじゃないか。
ここに……。
思わず自分を見下ろす。
全くと言っていいほど気づいていなかった。
自分の席の隣に新しい机といすを置いてあったことに……。
転校生の席を探して教室中を見回していた私は、前を向いたまま目を見開いて固まった。
……最悪の事態が起きてしまった、と。
彼は、きっと闇というものを知らないだろう。
無意識のうちに考えていた。
果たして、彼は私と同じ目に合ったことがあるだろうかと。
この教室内で繰り広げられている行為を直視したことがあるだろうかと。
でて来た答えはすべて”NO“。
彼はきっと、ずっと、陽のあたるところで生活している。
今まで恵まれた環境で生活してきて、私がされている行為はきっと漫画や、テレビの中でしかないものと思っていると思う。
……幸せな子だな。
自分のたてた架空の設定に思わずポツリと心の中で声を漏らす。
苦しいことを知らなくて、辛いことを知らなくて、幸せな子だな……と。
彼の笑みは穢れを知らない。
彼の表情は闇を知らない。
だから、ああやって笑っていられるんだ。
何も知らないからあんなに呑気に笑ってられるんだ……。
私はフッと笑みを漏らす。
それは自嘲半分、呆れ半分といったところだろうか。
私の考えていることは、まるで自分を悲劇のヒロインと言っているのと同じだった。
バカみたい。
悲劇のヒロインぶってる子が嫌いなのに、どうしてこんなこと思っちゃうんだろう。
軽く頭を振り、先ほどまでの考えをうち消す。
もう先ほどまでのことは思い出したくないから、その代わりみたいに私は先生の話を熱心に聞く。
別に転校生がどこの高校から転校して来ようが私には何も興味がないけど、聞くしかなかった。
それしか、妙な虚無感を埋める方法が思いつかない。
先生の話はやっと終盤を迎え、転校生の席紹介。
先生はにこやかに笑うと、転校生の席を指示した。
「天野の席はあそこだ。ホラ、黒髪の女子の隣……」
黒髪の女子……?
そんな子うちのクラスに居たっけ、と考えをめぐらしていたがハッとする。
居るじゃないか。
ここに……。
思わず自分を見下ろす。
全くと言っていいほど気づいていなかった。
自分の席の隣に新しい机といすを置いてあったことに……。
転校生の席を探して教室中を見回していた私は、前を向いたまま目を見開いて固まった。
……最悪の事態が起きてしまった、と。
後書き
作者:友美菜 |
投稿日:2012/07/20 00:09 更新日:2012/07/20 06:30 『太陽な君と暗闇の私』の著作権は、すべて作者 友美菜様に属します。 |
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