作品ID:348
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武器の名前で呼び合おう!
小説の属性:一般小説 / 未選択 / 感想希望 / 初級者 / 年齢制限なし / 休載中
前書き・紹介
中間テストin鬼ごっこ、前日!!
前の話 | 目次 | 次の話 |
――来る6月10日。
この日は、実に面倒かつ無理な思わず、怒鳴りたくなるような日である。
「さっすがに、初夏ーって感じしない!?」
元気よくそろそろ伸びてきた黒髪ショートカットを揺らしながら、私立ヒイラギ学園高等部1年A組所属、麻生 弓〈あそう ゆみ〉は隣で歩くクラスメイトというよりも、親友の女子生徒に問いかける。
「ちょっとね……気温の差がありすぎだと思うけれど」
弓と同じA組所属であり長槍部というあまり聞かない部活に入っている村森〈むらもり〉ユキが苦笑気味に学園の指定制服〈とはいえ学園の規則は緩々なのだが〉を着て、薄いピンクと白い清潔感を表した、フォクトノヴァというブランド製の半袖シャツにタータンチェックのオレンジ色のスカートを靡かせ、歩いていた。
そして弓はネクタイを緩めに巻き、シャツのボタンは第一まで開けている。
スカートの丈もユキが膝ちょっと下なのに比べ、弓はスカートですらない。
太めの茶色いベルトを巻いたショートパンツを履いて、弓らしさを存分に出している。
「でも、そんな時に限ってこの学園はまた行事をやらかすんだよね……」
子犬のように表情をコロコロと変える弓の印象はやっぱり子犬らしい。
しかし約1ヶ月前、春夏秋冬文化祭という行事を行ったにも関わらずまた学園は行事を起こすのか?
というよりも本当に勉強しているのか?
そういった考えをお持ちの方々。
今回の学園が繰り出す行事はコレだ。
生徒玄関前に置かれた掲示板にでかでかと貼られたポスター。
そこには、やはりでかでかと、
「はぁ……中間テストin鬼ごっこなんてやってらんねーって、ええ!?」
そう。中間テストin鬼ごっこである。
HR。
担任兼体育教師の婚期を逃した女性教師が、その中間テストの話をしていた。
今回ばかりは聞き逃しもできないので、真剣に聞いてみる。
「中間テストって、ウチら全然勉強してないんですけどー?」
先生の話を聞いていると、一人の女子生徒が手を上げて最もなことを言う。
そう。あたしたちっていうか高等部生徒は全員、約1ヶ月と約1週間しか勉強していない。
それも、土日返上で。
そうでもしないと、勉強スピードが追いつかない。
今では、授業時間が押され気味で生徒側としては疲れがきているほど。
「ですから、今回の中間は、中学生レベルの問題を出します」
担任の一言により、その生徒も黙ったようだ。
「ねえ、ユキ。ぶっちゃけ鬼ごっこしながら中間テストやるってどういうことよ?」
「要するに、生徒が逃げつつ、別のそれこそPTAとかが鬼役をやるんじゃない?」
「それで要所要所に、問題があるから、逃げつつその問題を解くんだ」
「かもねぇ」
HRが終わったあと、あたしたちはのんびりと話していた。
これから、非常に苦戦する中間テストin鬼ごっこを甘く見ていたんだ。
この日は、実に面倒かつ無理な思わず、怒鳴りたくなるような日である。
「さっすがに、初夏ーって感じしない!?」
元気よくそろそろ伸びてきた黒髪ショートカットを揺らしながら、私立ヒイラギ学園高等部1年A組所属、麻生 弓〈あそう ゆみ〉は隣で歩くクラスメイトというよりも、親友の女子生徒に問いかける。
「ちょっとね……気温の差がありすぎだと思うけれど」
弓と同じA組所属であり長槍部というあまり聞かない部活に入っている村森〈むらもり〉ユキが苦笑気味に学園の指定制服〈とはいえ学園の規則は緩々なのだが〉を着て、薄いピンクと白い清潔感を表した、フォクトノヴァというブランド製の半袖シャツにタータンチェックのオレンジ色のスカートを靡かせ、歩いていた。
そして弓はネクタイを緩めに巻き、シャツのボタンは第一まで開けている。
スカートの丈もユキが膝ちょっと下なのに比べ、弓はスカートですらない。
太めの茶色いベルトを巻いたショートパンツを履いて、弓らしさを存分に出している。
「でも、そんな時に限ってこの学園はまた行事をやらかすんだよね……」
子犬のように表情をコロコロと変える弓の印象はやっぱり子犬らしい。
しかし約1ヶ月前、春夏秋冬文化祭という行事を行ったにも関わらずまた学園は行事を起こすのか?
というよりも本当に勉強しているのか?
そういった考えをお持ちの方々。
今回の学園が繰り出す行事はコレだ。
生徒玄関前に置かれた掲示板にでかでかと貼られたポスター。
そこには、やはりでかでかと、
「はぁ……中間テストin鬼ごっこなんてやってらんねーって、ええ!?」
そう。中間テストin鬼ごっこである。
HR。
担任兼体育教師の婚期を逃した女性教師が、その中間テストの話をしていた。
今回ばかりは聞き逃しもできないので、真剣に聞いてみる。
「中間テストって、ウチら全然勉強してないんですけどー?」
先生の話を聞いていると、一人の女子生徒が手を上げて最もなことを言う。
そう。あたしたちっていうか高等部生徒は全員、約1ヶ月と約1週間しか勉強していない。
それも、土日返上で。
そうでもしないと、勉強スピードが追いつかない。
今では、授業時間が押され気味で生徒側としては疲れがきているほど。
「ですから、今回の中間は、中学生レベルの問題を出します」
担任の一言により、その生徒も黙ったようだ。
「ねえ、ユキ。ぶっちゃけ鬼ごっこしながら中間テストやるってどういうことよ?」
「要するに、生徒が逃げつつ、別のそれこそPTAとかが鬼役をやるんじゃない?」
「それで要所要所に、問題があるから、逃げつつその問題を解くんだ」
「かもねぇ」
HRが終わったあと、あたしたちはのんびりと話していた。
これから、非常に苦戦する中間テストin鬼ごっこを甘く見ていたんだ。
後書き
作者:斎藤七南 |
投稿日:2010/09/27 18:35 更新日:2010/09/29 07:01 『武器の名前で呼び合おう!』の著作権は、すべて作者 斎藤七南様に属します。 |
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