作品ID:352
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武器の名前で呼び合おう!
小説の属性:一般小説 / 未選択 / 感想希望 / 初級者 / 年齢制限なし / 休載中
前書き・紹介
中間テストin鬼ごっこ開催!! ?前編?
前の話 | 目次 | 次の話 |
「うわぁぁぁっぁ!!
何か来やがったぁぁぁっぁあ!?」
私立ヒイラギ学園の敷地で一人の高等部女子生徒の悲鳴にも似た叫びが響いた。
因みに女子生徒の名は、麻生 弓。弓道部副部長である。
黒一色のショートパンツを履いて、ローファーを地面に一瞬密着させて半袖シャツに風を含ませて全力疾走するその姿は何処か、必死さも含んでいた。
いや。
実際に彼女は必死だった。
相手は。
私立ヒイラギ学園全教師だ。
「はぁ。今日は中間テストかぁ」
「それも、鬼ごっこしつつですからね」
苦笑しつつ右隣を歩く、堀咲 椎奈〈ほりさき しいな〉という高等部1年B組の女子生徒がタータンチェックのスカートについたごみを取って言った。
左隣を歩くのは弓と同じA組の村森 ユキ。
明るいブラウンの髪が特徴的な、弓とは正反対の少女だ。
「鬼ごっこをしながら、テストなんてどうやってやるんだろ?」
最もな疑問を、口にして弓は首を傾げる。
そう。今日は中間テストin鬼ごっこ当日。
鬼ごっこをしつつ中間をやるということなんだろうが……。
正直、こちら生徒側には何の情報も入っていない。
きっと今日、告げられるのだろうが。
「お。なーんか掲示板の前に生徒が集まってんな!!」
昨日、ポスターが貼られていた掲示板に、今日も生徒が集まっている。
因みに、生徒は全員、高等部生徒。
「あ、弓。おはようございます」
敬語キャラな柊 詩穏〈ひいらぎ しおん〉が、爽やかな笑顔と共にコチラに歩み寄ってくる。
それを笑顔で返し、詩穏の後ろに立っている無口な方に入る彼の弟的な立場の少年に声をかける。
「琥音。今日、中間だけど、またクラス対抗とか?」
柊 琥音〈くおん〉。詩穏の弟的な立場に居る少年であり、詩穏とは二卵性双生児として、結構高等部では有名である。
「…………ううん。今回は先生相手、だって……」
日差しが差し込む中、琥音はやっぱりというか三点リーダを十分に使って言葉を発する。
その日差しに琥音は真っ黒な両目を瞑って、黒のショルダーバッグから、ノートパソコンをとりだし、何をしているのか分からないが、左手でパソコンを持って、右手でデジカメを持っている。
……? あのデジカメ、明るい緑色……。
弓はデジカメに見覚えがあり、もしかして、とそのデジカメの持ち主らしき少女に目を向けると、
「ふふふ……これでまた利益が……
どうしました? 弓。何か気になる事でも?」
顔を俯かせて笑う椎奈。しかし弓の視線に気がついたのか、椎奈は顔を上げて笑顔で言う。
それにも笑顔で返して、弓は結論を出す。
〈うん。この2人、もしかして〉
詩穏の、隠し撮りしてその写真を売ってるのかな……?
きっと椎奈が隠し撮りしてその写真を琥音が修正しているのだろう。
琥音はパソコンやそういった電子機器に非常に詳しいと聞いた。
「で、先生相手ってどういうこと?」
まさか、先生と喧嘩するわけにはいかないだろう。
「先生が俺たち、高等部生徒を追いかけて俺たちは逃げる。
その間、俺たちは各所にある、問題を素早く解いて逃げる。
その繰り返しだ」
その声に弓の顔が引きつった。
声の主。それは弓の幼馴染でもあり此処、私立ヒイラギ学園高等部1年B組の月波 槍〈つきなみ そう〉だ。
日差しを浴びて、槍は黒いショートカットの髪を掻きながら、弓たちの方へと歩み寄ってくる。
「今回ばかりは、対立するわけにもいかねぇようだ」
槍本来とも言える、獰猛な笑みを浮かべて白い歯を見せて言った言葉に弓は同意を示す。
「ええ。今回はあたし達、一緒に戦わなくっちゃね」
ニヤリと弓は笑い、槍と拳を付き合わせる。
拳と拳がぶつかる音が、弓と槍の周辺に小さく響いた。
最近は。
あたしと槍、そしてあの二卵性双生児とユキ、椎奈というメンバーで行動する事が多くなっている。
でもそれが騒がしいとは思わない。寧ろ楽しいぐらいだ。
それが奇跡であるように。
それが。奇跡という名の足跡でありますように。
いつまでも、永遠なんて欲張りかもしれない。
しかし、それでも続いてほしいんだ。1秒でも永く。
『ピーンポーンパーンポーンと元気よく朝から登場! イェイ!!
ど?も?。1年A組担任で?す』
聞き覚えのある声に、弓は先生相手なら担任がでてきてもおかしくないかな、と思った。
それに、彼女は結構朝からでもテンションは高いし、テストしかも鬼ごっこをしながらという体力と知力を使う今日にとっては彼女のような元気がいい女性の声が一番やる気が出る。
『今日は、中間テストin鬼ごっこを行いたいと思います!
内容は、私たち、先生から逃げ続け各所にある問題を解いていただきたいと思います。
問題は全て1年は中学1年の問題を、2年は中学2年の問題、3年は中学3年の問題を。
では、10時からスタートです!』
ブツッと音が鳴り、それっきり女性教師の声は聞こえなくなった。
そうして、ここ私立ヒイラギ学園に先生vs高等部生徒の戦いが始まったんだ。
何か来やがったぁぁぁっぁあ!?」
私立ヒイラギ学園の敷地で一人の高等部女子生徒の悲鳴にも似た叫びが響いた。
因みに女子生徒の名は、麻生 弓。弓道部副部長である。
黒一色のショートパンツを履いて、ローファーを地面に一瞬密着させて半袖シャツに風を含ませて全力疾走するその姿は何処か、必死さも含んでいた。
いや。
実際に彼女は必死だった。
相手は。
私立ヒイラギ学園全教師だ。
「はぁ。今日は中間テストかぁ」
「それも、鬼ごっこしつつですからね」
苦笑しつつ右隣を歩く、堀咲 椎奈〈ほりさき しいな〉という高等部1年B組の女子生徒がタータンチェックのスカートについたごみを取って言った。
左隣を歩くのは弓と同じA組の村森 ユキ。
明るいブラウンの髪が特徴的な、弓とは正反対の少女だ。
「鬼ごっこをしながら、テストなんてどうやってやるんだろ?」
最もな疑問を、口にして弓は首を傾げる。
そう。今日は中間テストin鬼ごっこ当日。
鬼ごっこをしつつ中間をやるということなんだろうが……。
正直、こちら生徒側には何の情報も入っていない。
きっと今日、告げられるのだろうが。
「お。なーんか掲示板の前に生徒が集まってんな!!」
昨日、ポスターが貼られていた掲示板に、今日も生徒が集まっている。
因みに、生徒は全員、高等部生徒。
「あ、弓。おはようございます」
敬語キャラな柊 詩穏〈ひいらぎ しおん〉が、爽やかな笑顔と共にコチラに歩み寄ってくる。
それを笑顔で返し、詩穏の後ろに立っている無口な方に入る彼の弟的な立場の少年に声をかける。
「琥音。今日、中間だけど、またクラス対抗とか?」
柊 琥音〈くおん〉。詩穏の弟的な立場に居る少年であり、詩穏とは二卵性双生児として、結構高等部では有名である。
「…………ううん。今回は先生相手、だって……」
日差しが差し込む中、琥音はやっぱりというか三点リーダを十分に使って言葉を発する。
その日差しに琥音は真っ黒な両目を瞑って、黒のショルダーバッグから、ノートパソコンをとりだし、何をしているのか分からないが、左手でパソコンを持って、右手でデジカメを持っている。
……? あのデジカメ、明るい緑色……。
弓はデジカメに見覚えがあり、もしかして、とそのデジカメの持ち主らしき少女に目を向けると、
「ふふふ……これでまた利益が……
どうしました? 弓。何か気になる事でも?」
顔を俯かせて笑う椎奈。しかし弓の視線に気がついたのか、椎奈は顔を上げて笑顔で言う。
それにも笑顔で返して、弓は結論を出す。
〈うん。この2人、もしかして〉
詩穏の、隠し撮りしてその写真を売ってるのかな……?
きっと椎奈が隠し撮りしてその写真を琥音が修正しているのだろう。
琥音はパソコンやそういった電子機器に非常に詳しいと聞いた。
「で、先生相手ってどういうこと?」
まさか、先生と喧嘩するわけにはいかないだろう。
「先生が俺たち、高等部生徒を追いかけて俺たちは逃げる。
その間、俺たちは各所にある、問題を素早く解いて逃げる。
その繰り返しだ」
その声に弓の顔が引きつった。
声の主。それは弓の幼馴染でもあり此処、私立ヒイラギ学園高等部1年B組の月波 槍〈つきなみ そう〉だ。
日差しを浴びて、槍は黒いショートカットの髪を掻きながら、弓たちの方へと歩み寄ってくる。
「今回ばかりは、対立するわけにもいかねぇようだ」
槍本来とも言える、獰猛な笑みを浮かべて白い歯を見せて言った言葉に弓は同意を示す。
「ええ。今回はあたし達、一緒に戦わなくっちゃね」
ニヤリと弓は笑い、槍と拳を付き合わせる。
拳と拳がぶつかる音が、弓と槍の周辺に小さく響いた。
最近は。
あたしと槍、そしてあの二卵性双生児とユキ、椎奈というメンバーで行動する事が多くなっている。
でもそれが騒がしいとは思わない。寧ろ楽しいぐらいだ。
それが奇跡であるように。
それが。奇跡という名の足跡でありますように。
いつまでも、永遠なんて欲張りかもしれない。
しかし、それでも続いてほしいんだ。1秒でも永く。
『ピーンポーンパーンポーンと元気よく朝から登場! イェイ!!
ど?も?。1年A組担任で?す』
聞き覚えのある声に、弓は先生相手なら担任がでてきてもおかしくないかな、と思った。
それに、彼女は結構朝からでもテンションは高いし、テストしかも鬼ごっこをしながらという体力と知力を使う今日にとっては彼女のような元気がいい女性の声が一番やる気が出る。
『今日は、中間テストin鬼ごっこを行いたいと思います!
内容は、私たち、先生から逃げ続け各所にある問題を解いていただきたいと思います。
問題は全て1年は中学1年の問題を、2年は中学2年の問題、3年は中学3年の問題を。
では、10時からスタートです!』
ブツッと音が鳴り、それっきり女性教師の声は聞こえなくなった。
そうして、ここ私立ヒイラギ学園に先生vs高等部生徒の戦いが始まったんだ。
後書き
作者:斎藤七南 |
投稿日:2010/09/29 17:38 更新日:2010/09/29 17:38 『武器の名前で呼び合おう!』の著作権は、すべて作者 斎藤七南様に属します。 |
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