作品ID:507
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武器の名前で呼び合おう!
小説の属性:一般小説 / 未選択 / 感想希望 / 初級者 / 年齢制限なし / 休載中
前書き・紹介
春夏秋冬文化祭 ?夏の陣?開催準備期間!! part2
前の話 | 目次 | 次の話 |
自分の親友である村森 ユキが提案した内容でようやく、自分にも何となくわかってきた。
「今回の文化祭には特殊ルールがあるでしょ?」
ユキが白チョークを右手に持ったまま、振り向く。
「あ、あぁ……春の陣はルールといったルールはなかったけどね」
「そうそう。夏の陣はその名の通り、夏に関連する事、しか今回の文化祭ではできなくなっちゃってるから、できるだけ夏に関連する事を提案するしかない」
「……そう考えると、なかなかに面倒だよね、今回」
「でも学園側に認めてもらえれば、好き勝手だから」
「……そういうものなの?」
「そういうものです」
ユキの笑顔に流された気がしないでもないが、とりあえず文化祭でやることを決めなければ。
「プール解放って、いいの?」
自分……麻生 弓がずっと気になっていた事をたずねる。
「解放させる」
命令形で言った言葉に、弓の表情は自然と引きつる。
(……これ、絶対、槍、飛び出しそう……)
学園長に笑顔で長槍を突きつけるユキが浮かび、冷や汗が流れる。
……そう思ってもとめることができないのが事実でもあるが。
「プールを解放させてもらって、そこで色々やる」
「色々?」
「以前やった、カフェ系もそうだし、プール全体を使って水泳でもいい」
「プールならなんでもできそうだしね。それに夏に関連する事っていうルールもクリアーってわけか」
「さっすが弓。こういった行事に関しては頭の回転、速いじゃん?」
ユキが苦笑いで応じる。
「じゃあ、それで、提案しておくか……」
弓は、すんなりと納得できないまでも、1つの案として1年A組の実行委員長として昼休み、会議室で行われる会議に持っていくことを決定した。
「却下」
私立ヒイラギ学園、図書室と、3年B組をはさんだ会議室に沈黙が流れた。
「……え?」
その沈黙を破ったのは1年A組の実行委員長として提案された「花火南国型リゾート運動」を却下された弓。
「え? じゃない。これはダメ」
私立ヒイラギ学園日本校の学園長である、柊 炎嘉(えんか)がノーの意思を再度、伝える。
「ダメって、理由は?」
「理由? そんなの簡単。
ダメなものはダメ。それだけよ?」
「具体的にどこがダメなのかを聞いているんです」
「……具体的に、か。
そうね。具体的というか、この花火南国型リゾート運動っていうのがダメなのよ」
「はい?」
「花火? 何? 打ち上げ?」
「……こちら側としては、打ち上げではなく無料で希望者に配布する手持ち花火を考えてますが」
「じゃあ南国型っていうのは?」
「南国って言ったら、沖縄とかハワイとか。そういった感じを元にして、できるだけ野性味溢れる方向性で」
「リゾート運動は?」
「プール全体を使って水泳でも、ボール遊びでも構いません。
全体ではなく、半分でも水の中というだけで体力は消費します」
「花火南国型リゾート運動はそれらを詰め込んだものと?」
「それに運動によって消費した体力を回復させるための、カフェ的なものを。
A組は春の陣でもカフェ的なものをしてました。
ですから定着率はあるかと思うのですが?」
「……提案としては、まあまあかな」
「ダメですか?」
「……他のクラスは? プール使う予定ある?」
学園長の問いに会議室に居る全員が首を横に振る。
「よし。了解。プールを全体的に貸す。ただし」
「ただし?」
「プールの清掃はあんたたちでやること。いいね?」
学園長からの条件。
(これくらいだったら、別にいいかな)
弓は少しの間、考え承諾する。
「分かりました」
「じゃ、これプールの倉庫の鍵ね」
「了解」
こうして、条件はあれど提案は通った。
そうして、高等部1年A組の「花火南国型リゾート運動」の準備が本格的に始まった。
「今回の文化祭には特殊ルールがあるでしょ?」
ユキが白チョークを右手に持ったまま、振り向く。
「あ、あぁ……春の陣はルールといったルールはなかったけどね」
「そうそう。夏の陣はその名の通り、夏に関連する事、しか今回の文化祭ではできなくなっちゃってるから、できるだけ夏に関連する事を提案するしかない」
「……そう考えると、なかなかに面倒だよね、今回」
「でも学園側に認めてもらえれば、好き勝手だから」
「……そういうものなの?」
「そういうものです」
ユキの笑顔に流された気がしないでもないが、とりあえず文化祭でやることを決めなければ。
「プール解放って、いいの?」
自分……麻生 弓がずっと気になっていた事をたずねる。
「解放させる」
命令形で言った言葉に、弓の表情は自然と引きつる。
(……これ、絶対、槍、飛び出しそう……)
学園長に笑顔で長槍を突きつけるユキが浮かび、冷や汗が流れる。
……そう思ってもとめることができないのが事実でもあるが。
「プールを解放させてもらって、そこで色々やる」
「色々?」
「以前やった、カフェ系もそうだし、プール全体を使って水泳でもいい」
「プールならなんでもできそうだしね。それに夏に関連する事っていうルールもクリアーってわけか」
「さっすが弓。こういった行事に関しては頭の回転、速いじゃん?」
ユキが苦笑いで応じる。
「じゃあ、それで、提案しておくか……」
弓は、すんなりと納得できないまでも、1つの案として1年A組の実行委員長として昼休み、会議室で行われる会議に持っていくことを決定した。
「却下」
私立ヒイラギ学園、図書室と、3年B組をはさんだ会議室に沈黙が流れた。
「……え?」
その沈黙を破ったのは1年A組の実行委員長として提案された「花火南国型リゾート運動」を却下された弓。
「え? じゃない。これはダメ」
私立ヒイラギ学園日本校の学園長である、柊 炎嘉(えんか)がノーの意思を再度、伝える。
「ダメって、理由は?」
「理由? そんなの簡単。
ダメなものはダメ。それだけよ?」
「具体的にどこがダメなのかを聞いているんです」
「……具体的に、か。
そうね。具体的というか、この花火南国型リゾート運動っていうのがダメなのよ」
「はい?」
「花火? 何? 打ち上げ?」
「……こちら側としては、打ち上げではなく無料で希望者に配布する手持ち花火を考えてますが」
「じゃあ南国型っていうのは?」
「南国って言ったら、沖縄とかハワイとか。そういった感じを元にして、できるだけ野性味溢れる方向性で」
「リゾート運動は?」
「プール全体を使って水泳でも、ボール遊びでも構いません。
全体ではなく、半分でも水の中というだけで体力は消費します」
「花火南国型リゾート運動はそれらを詰め込んだものと?」
「それに運動によって消費した体力を回復させるための、カフェ的なものを。
A組は春の陣でもカフェ的なものをしてました。
ですから定着率はあるかと思うのですが?」
「……提案としては、まあまあかな」
「ダメですか?」
「……他のクラスは? プール使う予定ある?」
学園長の問いに会議室に居る全員が首を横に振る。
「よし。了解。プールを全体的に貸す。ただし」
「ただし?」
「プールの清掃はあんたたちでやること。いいね?」
学園長からの条件。
(これくらいだったら、別にいいかな)
弓は少しの間、考え承諾する。
「分かりました」
「じゃ、これプールの倉庫の鍵ね」
「了解」
こうして、条件はあれど提案は通った。
そうして、高等部1年A組の「花火南国型リゾート運動」の準備が本格的に始まった。
後書き
作者:斎藤七南 |
投稿日:2010/11/05 19:19 更新日:2010/11/05 19:19 『武器の名前で呼び合おう!』の著作権は、すべて作者 斎藤七南様に属します。 |
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