作品ID:696
あなたの読了ステータス
(読了ボタン正常)一般ユーザと認識
「悪夢ではない。これは現実だ。覚えておきたまえ」を読み始めました。
読了ステータス(人数)
読了(48)・読中(0)・読止(0)・一般PV数(115)
読了した住民(一般ユーザは含まれません)
悪夢ではない。これは現実だ。覚えておきたまえ
小説の属性:一般小説 / 未選択 / 感想希望 / 初級者 / 年齢制限なし / 休載中
前書き・紹介
よんわ まさかの大戦闘!
前の話 | 目次 | 次の話 |
「ぎゃああああ!!」
避難していた人の悲鳴。
「な、何で中にまで侵入してきてんの!?」
「知らないよ!」
皆、という連中に会う前に大量のゾンビが押し入ってきた。
やはり、あの死体(?)の山はここの連中が作り上げたものらしい。
「どーすんのよ!?」
「逃げる!」
「馬鹿!この人数をどうやって逃げ出すの!」
「じゃあどうするのさ!?」
緑が泣き叫びながらあたしに聞く。
「だったら戦うだけよ!ええ、クソッたれなことこの上ないけどね!」
あたしはゾンビの大群に向かって走り出す。
後ろから「逃げろ嬢ちゃん無謀だ!」とか「食われるだけだぞ!」とかいう声が聞こえる。でも、このまま見逃すわけにはいかない。勝算はある。殴れば死ぬ。相手は豆腐、豆腐が動いているの!
『アァァァァー』
「ええい、うるさいってのよ!墓に帰れ化け物っ!」
あっちからよってきたゾンビを手当たり次第殴る。
むあっ、と腐臭が広がる。
でも、無視!
ぶちゅり、と嫌な音がする。
「らぁ!」
『アァァー』
蹴り飛ばし、ゾンビの頭部が爆ぜて飛沫になる。
幸い、こいつらは馬鹿そうだ。
ゲームと違って武器を使うとかは出来ないらしい。なら好都合だ。
老若男女、色々なゾンビがいるが、化け物相手なら手加減は必要ない。
片っ端から殴り、蹴飛ばし、突き飛ばし、踏み潰す。
だが。
「あっ?!」
後ろから襲われ、捕まってしまう。
「この、離せぇ……」
こいつ、首絞めてくる!? 何、この力!? 何で…こん…な…に…力…が…。
「椎名!」
『アァー』
不意に離され、床に倒れた。ごほごほと咳き込む。
「椎名、大丈夫!?」
「な…何とか」
見上げると緑が消火器を持って見下ろしていた。
まさか、それで殴ったの?
じゃなきゃ、頭部がないゾンビが横たわるのは、ありえないか。
「思ったより簡単に倒せるみたい。でも、力強いから絞め殺されるかもしれない。だからわたしも手伝う」
あたし達はゾンビというものに、先入観がある。
食われたら増える。力は強い。
実際はただ食い殺されるだけだし、力は強い。ありえないほど。
「っつか、あたしだけで、何とかしないと。銃なしでも殺せるでしょ!」
「柔らかいしねー」
先程、荷物を緑に言われてロッカーの中に入れてしまった。
今、武器になりそうなものは。
「え? 何それ椎名…。パン切り包丁?」
「それ以外何があんの?」
刃が30センチ程度の包丁。
身に着けていた武器で使えそうなのはこれだけだ。
「ほら、あんたたち! さっさとおくに逃げる! ここは引き受けるから、早く!」
「ひ、ひぃぃ!」
彼らは悲鳴を上げて奥に逃げていった。
「奥にはいないよね?」
「うん。大丈夫だよ」
なら、やることは決まった。自衛隊に代わりに。
「やるわよ、緑」
「うん…絶対、死なないでね」
「お互いにね」
目の前には、まだまだ大量の動く屍。
でも、殺せる。殺さないと、いけない。
「さあ、かかってきなさいな!!」
『アァァァァアアァァァァァーーー』
奴等の、雄叫びが耳に残った。
後書き
作者:ゾンビの方程式 |
投稿日:2011/05/14 15:46 更新日:2011/05/14 15:46 『悪夢ではない。これは現実だ。覚えておきたまえ』の著作権は、すべて作者 ゾンビの方程式様に属します。 |
前の話 | 目次 | 次の話 |
読了ボタン