作品ID:827
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White×Black=Glay?
小説の属性:一般小説 / 未選択 / 感想希望 / 初級者 / 年齢制限なし / 連載中
前書き・紹介
White×Black=Glay? ?14.5色目?
前の話 | 目次 | 次の話 |
「リーダー!」
勢いのいい音を立てて、金色に黒のメッシュが入った髪が特徴的な、鋼夜春袈の自室に入ってきた、桃風羽夜華の両手には、それはもう分厚い書類があった。
「リーダーの、あのウォークマンの所持者……!」
「……刹那?」
「はい、その桐生刹那なんで、すけど……!」
普段から運動をしない羽夜華は、少し走っただけで息が切れるほどスタミナがない。
おそらく今回も自室からこの部屋まで走ってきたのだろう。
同じログハウスにある部屋同士の行き来なので、そこまで距離としてはないはずだ。だが、インドアすぎる羽夜華にしては、息が切れる距離だったらしい。
「桐生刹那が行方不明って……!」
「……刹那が!?」
羽夜華の言葉を理解するのに、時間をかけて、やっと言葉を発することができたと思ったら、それはありえないことだった。
「刹那が行方不明なんて……ありえない」
「でも、行方不明なんです! NEVのデータベースにもそうあって……」
「だが、刹那には璃維が居るはず」
「あぁ……紅來璃維ですか? でも紅來璃維と桐生刹那には」
「あの2人は幼馴染だ。それに璃維だけじゃない。媛やライナだって居るはず……」
璃維は刹那を、4年前から連絡を取り合っていないが、今もきっと大切にしている。4年前は、過保護になりすぎだとも思ったことがある。
そして刹那の妹、桐生媛。彼女は、此処に居る羽夜華にも劣らないほどの情報収集能力を保持している。
さらに刹那の周りには、あの鋭意早紀がトップを務める、戦闘部に所属する戦闘員、ライナ・メロディスも居る。ライナは、刹那を慕い、彼女が傷つくことを極端に恐れていたから、刹那が何か危険な事をしようとすれば、媛と協力して阻止するだろう。
だが、刹那は行方不明になった。璃維は4年前の暴走で自由が利かない状態に陥っているから、除外するとしても、媛とライナの存在がある限り、刹那が行方不明になるようなことにはならないはずだったのに……。
「紅來璃維を除外しても、まだ桐生刹那には自由がないんですね。……なら」
「おそらく媛やライナも何か関係しているんだろう。刹那の行方不明の件には。もしくは、媛とライナ両名が刹那に同行している、か……まぁ、コッチのほうが可能性はあるな」
「リーダーの言葉からして、桐生刹那の行方不明を知って黙っているような方々ではないことは明らかですし。桐生刹那に同行していると考えたほうが良いですね」
「ただ、何故、刹那は居なくなった?」
「それだけが分からないんです。リーダーに聞けば分かると思ったんですけど」
そこで春袈は言葉を切って、考え始める。
〈刹那に、現時点で行方をくらませるような理由はないは……いや〉
刹那が所持していたはずのウォークマン。
倉中蒼理はNEVでそれを見たという情報が最新である。
だが、もし刹那が何らかの理由でウォークマンを取り戻そうとして動いたとしたら?
「刹那は、ミュージック・ヒューマンのことは知らないんだよな?」
「おそらく。ただ、その桐生媛という存在があるなら、どこかでミュージック・ヒューマンのことを知ったとしても、そこに不自然さはないと思います」
「……ミュージック・ヒューマンのことを知って、刹那が動いたとしたら……」
「まさか。だって桐生刹那には……」
「藤村樹析の存在があるだろう」
「……何故、そこで藤村樹析が……」
「ミュージック・ヒューマン初成功者、藤村樹析。だがもしその存在が、目的を変えつつある、情報戦士を大量生産するためだけにあるミュージック・ヒューマンの初成功者だとしたら、ミュージック・ヒューマンのことを知った刹那が同時に藤村樹析の存在を知っててもおかしくはない」
「だとしたら、桐金直利に近づいても……! 桐金直利はウォークマンの記憶機器としての能力を使用する際に必要なパスワードを知っているかもしれないんですよ!?」
「だが、桐金直利は元アズラエルなだけだ。4年前も居なかった。刹那や媛がその存在を知ることはそうそうないだろう。ライナだけが分からないが」
「接触できるだけの理由がないと……。では桐生刹那が藤村樹析と干渉したとして、何のメリットが?」
「情報戦士の有する情報量には限界がない。それに藤村樹析はミュージック・ヒューマンという記憶力と音楽に長けた人間を造り出すためだけに存在していた実験の初成功者。ウォークマンと何らかの関係があると刹那達は考えるはず」
「ウォークマンが記憶機器としての能力を持っていると考えた……?」
「多分」
「……そう考えれば確かに納得できます」
「そういえば、藤村樹析は?」
「それについては……」
羽夜華が両手に持っていた書類をテーブルに置いて、ジャージのポケットからUSBを取り出し、先ほども使用したパソコンに接続する。マウスパッドでポインタを合わせ、ファイルを開ける。
「やはり倉中さんのキャリーケースを所持しています。あの後更新された外見特徴にアップされてましたから。NEVの情報なので信用できるかと」
「NEV?」
「藤村樹析のデータはNEVの魔王の手にありました」
「そこまで、重要性あるのか……まあ、情報戦士大量生産用のミュージック・ヒューマン、初成功者ならそのデータも厳重に管理されているか」
「はい。そこのデータに、外見特徴だけではなく、性格と能力もありました」
「性格?」
「藤村樹析は3歳の頃、NEVに襲撃され拉致されるように被験者となりました。なのでNEVに拉致される以前と以後の比較するデータが皆無だったのですが、NEVに拉致され、被験者となってからの藤村樹析の性格はありました。……被験者となった当初は、反抗心もあり、感情をオモテにだす子供らしい子供だったと。しかし、時が経つにつれて、その性格はなくなり、感情もあまり出さなくなったと」
「無感情にはなっていないのか?」
「なってはいないようです。自己嫌悪心があるらしいので」
「自己嫌悪心ね……」
「どうしました?」
「ううん。なんでもない」
「……そして、能力なんですが……リーダーは聖杯人というのをご存知で?」
「ううん。存じてない」
「では、それについての説明を」
――聖杯人。
戦闘の中でも、特に厄介だと思われる、守護、つまり回復を主とした、人あらざる能力を使う者たちをそう言う。
この聖杯人は、あの情報戦士などと同じ、特殊技能戦闘士というカテゴリーに分類される、稀少な者たちでもある。
攻撃専門ではなく、回復専門なのでロッドを使わず、杯を基本とした杖を媒体として使用するため、聖杯を所持、使用する者たちということで、聖杯人と名づけられた。
「……この聖杯人の1人が藤村樹析かもしれない?」
「はい。ただ聖杯人の場合、情報戦士のような外見特徴がないんです」
情報戦士ならば、能力を使用する際、その媒体が七色に光る。
たとえば倉中蒼理のキャリーケース。あれも普段は普通のキャリーケースとして使用可能だが、蒼理が能力を使用する際には七色に光る。
だが、聖杯人にはそういった特徴がない。
「……見分け方がないのか」
「はい。普通に見るだけでは、一般人とさほど変わりがないんです」
「メンドいなー」
「はい。面倒すぎますね」
「で? その聖杯人兼情報戦士かもしれない藤村樹析は、今何処――!」
その言葉の途中、春袈の視線が変わった。
それまで羽夜華に向けられていた視線が、窓の外へ動く。
動き、とある一点で固定された後、開け放たれていた窓から春袈は、外へと出る。
その動きに驚いた羽夜華はすぐに春袈を追いかけようとしたが、春袈の様子がおかしい。
外へ出るときに踏み込んだ跡がついた、窓の縁に手をついて、羽夜華は首をかしげた。
「リーダー……?」
春袈は、とある一点だけを見続けている。だが、静止するではなく、走ったり止まったり、その行動を繰り返すのみ。ただ変わらないのは一点を見続けていることだけ。
羽夜華も春袈の視線の先を追い、その一点を見るが、何もない。
あるのは、ちょうどそこに居れば、羽夜華も居るこのログハウスが軒連ねているところを見れる、少し小高い丘があるだけで……。
「リーダー、何して……?」
そして、羽夜華の視界の中で、春袈の行動が変わった。
それまで一点だけを見続け、走るか止まるかの行動しかしてなかった春袈が、このログハウスからそう遠くないログハウスまで走り出したのだ。
さすがに羽夜華も春袈の行動の意味がわかった。
春袈が見続けていた小高い丘。
そこにキャリーケースを足元において、七色に光るヘッドフォンをかけた、短めの銀髪と病的なまでに白い肌が特徴的な10代前半ぐらいの少女が居る。
七色に光るといえば……このキャリーケースもそうか。
自分の義理の姉が所有していたはずのキャリーケース。
それは、今此処にある。
春袈は気づいた。自分が此処に居るということに。
金色の瞳が、春袈が走っていったログハウスに向く。
少女は七色に光るヘッドフォンを耳に装着して、目を閉じる。
やがて真っ暗な世界に、濃い色で、あのヴィヴィッドで彩られた世界が現れる。
そのまま世界を見続けると、どこかの部屋のような場所に変わる。
その場所には、震える、見知った姿がある。
義理の姉。
ヘッドフォンを外して、首にかけ、目を開ける。眩しい日の光が、まだ慣れない目に降りかかる。
キャリーケースを握りしめて、少女は丘から飛び降りる。
地上に着地したと同時に、少女の姿はかき消え、春袈が走ったログハウスの前にあった。
勢いのいい音を立てて、金色に黒のメッシュが入った髪が特徴的な、鋼夜春袈の自室に入ってきた、桃風羽夜華の両手には、それはもう分厚い書類があった。
「リーダーの、あのウォークマンの所持者……!」
「……刹那?」
「はい、その桐生刹那なんで、すけど……!」
普段から運動をしない羽夜華は、少し走っただけで息が切れるほどスタミナがない。
おそらく今回も自室からこの部屋まで走ってきたのだろう。
同じログハウスにある部屋同士の行き来なので、そこまで距離としてはないはずだ。だが、インドアすぎる羽夜華にしては、息が切れる距離だったらしい。
「桐生刹那が行方不明って……!」
「……刹那が!?」
羽夜華の言葉を理解するのに、時間をかけて、やっと言葉を発することができたと思ったら、それはありえないことだった。
「刹那が行方不明なんて……ありえない」
「でも、行方不明なんです! NEVのデータベースにもそうあって……」
「だが、刹那には璃維が居るはず」
「あぁ……紅來璃維ですか? でも紅來璃維と桐生刹那には」
「あの2人は幼馴染だ。それに璃維だけじゃない。媛やライナだって居るはず……」
璃維は刹那を、4年前から連絡を取り合っていないが、今もきっと大切にしている。4年前は、過保護になりすぎだとも思ったことがある。
そして刹那の妹、桐生媛。彼女は、此処に居る羽夜華にも劣らないほどの情報収集能力を保持している。
さらに刹那の周りには、あの鋭意早紀がトップを務める、戦闘部に所属する戦闘員、ライナ・メロディスも居る。ライナは、刹那を慕い、彼女が傷つくことを極端に恐れていたから、刹那が何か危険な事をしようとすれば、媛と協力して阻止するだろう。
だが、刹那は行方不明になった。璃維は4年前の暴走で自由が利かない状態に陥っているから、除外するとしても、媛とライナの存在がある限り、刹那が行方不明になるようなことにはならないはずだったのに……。
「紅來璃維を除外しても、まだ桐生刹那には自由がないんですね。……なら」
「おそらく媛やライナも何か関係しているんだろう。刹那の行方不明の件には。もしくは、媛とライナ両名が刹那に同行している、か……まぁ、コッチのほうが可能性はあるな」
「リーダーの言葉からして、桐生刹那の行方不明を知って黙っているような方々ではないことは明らかですし。桐生刹那に同行していると考えたほうが良いですね」
「ただ、何故、刹那は居なくなった?」
「それだけが分からないんです。リーダーに聞けば分かると思ったんですけど」
そこで春袈は言葉を切って、考え始める。
〈刹那に、現時点で行方をくらませるような理由はないは……いや〉
刹那が所持していたはずのウォークマン。
倉中蒼理はNEVでそれを見たという情報が最新である。
だが、もし刹那が何らかの理由でウォークマンを取り戻そうとして動いたとしたら?
「刹那は、ミュージック・ヒューマンのことは知らないんだよな?」
「おそらく。ただ、その桐生媛という存在があるなら、どこかでミュージック・ヒューマンのことを知ったとしても、そこに不自然さはないと思います」
「……ミュージック・ヒューマンのことを知って、刹那が動いたとしたら……」
「まさか。だって桐生刹那には……」
「藤村樹析の存在があるだろう」
「……何故、そこで藤村樹析が……」
「ミュージック・ヒューマン初成功者、藤村樹析。だがもしその存在が、目的を変えつつある、情報戦士を大量生産するためだけにあるミュージック・ヒューマンの初成功者だとしたら、ミュージック・ヒューマンのことを知った刹那が同時に藤村樹析の存在を知っててもおかしくはない」
「だとしたら、桐金直利に近づいても……! 桐金直利はウォークマンの記憶機器としての能力を使用する際に必要なパスワードを知っているかもしれないんですよ!?」
「だが、桐金直利は元アズラエルなだけだ。4年前も居なかった。刹那や媛がその存在を知ることはそうそうないだろう。ライナだけが分からないが」
「接触できるだけの理由がないと……。では桐生刹那が藤村樹析と干渉したとして、何のメリットが?」
「情報戦士の有する情報量には限界がない。それに藤村樹析はミュージック・ヒューマンという記憶力と音楽に長けた人間を造り出すためだけに存在していた実験の初成功者。ウォークマンと何らかの関係があると刹那達は考えるはず」
「ウォークマンが記憶機器としての能力を持っていると考えた……?」
「多分」
「……そう考えれば確かに納得できます」
「そういえば、藤村樹析は?」
「それについては……」
羽夜華が両手に持っていた書類をテーブルに置いて、ジャージのポケットからUSBを取り出し、先ほども使用したパソコンに接続する。マウスパッドでポインタを合わせ、ファイルを開ける。
「やはり倉中さんのキャリーケースを所持しています。あの後更新された外見特徴にアップされてましたから。NEVの情報なので信用できるかと」
「NEV?」
「藤村樹析のデータはNEVの魔王の手にありました」
「そこまで、重要性あるのか……まあ、情報戦士大量生産用のミュージック・ヒューマン、初成功者ならそのデータも厳重に管理されているか」
「はい。そこのデータに、外見特徴だけではなく、性格と能力もありました」
「性格?」
「藤村樹析は3歳の頃、NEVに襲撃され拉致されるように被験者となりました。なのでNEVに拉致される以前と以後の比較するデータが皆無だったのですが、NEVに拉致され、被験者となってからの藤村樹析の性格はありました。……被験者となった当初は、反抗心もあり、感情をオモテにだす子供らしい子供だったと。しかし、時が経つにつれて、その性格はなくなり、感情もあまり出さなくなったと」
「無感情にはなっていないのか?」
「なってはいないようです。自己嫌悪心があるらしいので」
「自己嫌悪心ね……」
「どうしました?」
「ううん。なんでもない」
「……そして、能力なんですが……リーダーは聖杯人というのをご存知で?」
「ううん。存じてない」
「では、それについての説明を」
――聖杯人。
戦闘の中でも、特に厄介だと思われる、守護、つまり回復を主とした、人あらざる能力を使う者たちをそう言う。
この聖杯人は、あの情報戦士などと同じ、特殊技能戦闘士というカテゴリーに分類される、稀少な者たちでもある。
攻撃専門ではなく、回復専門なのでロッドを使わず、杯を基本とした杖を媒体として使用するため、聖杯を所持、使用する者たちということで、聖杯人と名づけられた。
「……この聖杯人の1人が藤村樹析かもしれない?」
「はい。ただ聖杯人の場合、情報戦士のような外見特徴がないんです」
情報戦士ならば、能力を使用する際、その媒体が七色に光る。
たとえば倉中蒼理のキャリーケース。あれも普段は普通のキャリーケースとして使用可能だが、蒼理が能力を使用する際には七色に光る。
だが、聖杯人にはそういった特徴がない。
「……見分け方がないのか」
「はい。普通に見るだけでは、一般人とさほど変わりがないんです」
「メンドいなー」
「はい。面倒すぎますね」
「で? その聖杯人兼情報戦士かもしれない藤村樹析は、今何処――!」
その言葉の途中、春袈の視線が変わった。
それまで羽夜華に向けられていた視線が、窓の外へ動く。
動き、とある一点で固定された後、開け放たれていた窓から春袈は、外へと出る。
その動きに驚いた羽夜華はすぐに春袈を追いかけようとしたが、春袈の様子がおかしい。
外へ出るときに踏み込んだ跡がついた、窓の縁に手をついて、羽夜華は首をかしげた。
「リーダー……?」
春袈は、とある一点だけを見続けている。だが、静止するではなく、走ったり止まったり、その行動を繰り返すのみ。ただ変わらないのは一点を見続けていることだけ。
羽夜華も春袈の視線の先を追い、その一点を見るが、何もない。
あるのは、ちょうどそこに居れば、羽夜華も居るこのログハウスが軒連ねているところを見れる、少し小高い丘があるだけで……。
「リーダー、何して……?」
そして、羽夜華の視界の中で、春袈の行動が変わった。
それまで一点だけを見続け、走るか止まるかの行動しかしてなかった春袈が、このログハウスからそう遠くないログハウスまで走り出したのだ。
さすがに羽夜華も春袈の行動の意味がわかった。
春袈が見続けていた小高い丘。
そこにキャリーケースを足元において、七色に光るヘッドフォンをかけた、短めの銀髪と病的なまでに白い肌が特徴的な10代前半ぐらいの少女が居る。
七色に光るといえば……このキャリーケースもそうか。
自分の義理の姉が所有していたはずのキャリーケース。
それは、今此処にある。
春袈は気づいた。自分が此処に居るということに。
金色の瞳が、春袈が走っていったログハウスに向く。
少女は七色に光るヘッドフォンを耳に装着して、目を閉じる。
やがて真っ暗な世界に、濃い色で、あのヴィヴィッドで彩られた世界が現れる。
そのまま世界を見続けると、どこかの部屋のような場所に変わる。
その場所には、震える、見知った姿がある。
義理の姉。
ヘッドフォンを外して、首にかけ、目を開ける。眩しい日の光が、まだ慣れない目に降りかかる。
キャリーケースを握りしめて、少女は丘から飛び降りる。
地上に着地したと同時に、少女の姿はかき消え、春袈が走ったログハウスの前にあった。
後書き
作者:斎藤七南 |
投稿日:2011/07/30 11:46 更新日:2011/07/30 11:46 『White×Black=Glay?』の著作権は、すべて作者 斎藤七南様に属します。 |
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