小説を「読む」「書く」「学ぶ」なら

創作は力なり(ロンバルディア大公国)


小説投稿室

小説鍛錬室へ

小説情報へ
作品ID:1713
「魔動戦騎 救国のアルザード」へ

あなたの読了ステータス

(読了ボタン正常)一般ユーザと認識
「魔動戦騎 救国のアルザード」を読み始めました。

読了ステータス(人数)

読了(114)・読中(1)・読止(0)・一般PV数(401)

読了した住民(一般ユーザは含まれません)

白銀 


魔動戦騎 救国のアルザード

小説の属性:ライトノベル / 異世界ファンタジー / 批評希望 / 中級者 / 年齢制限なし / 完結

前書き・紹介


序章

目次 次の話

 
 国が滅ぶ。
 危惧し、恐れていた瞬間が遂に訪れた。
 整っていた街道に火の手が上がる。
 轟音が響き渡り、街並みは一気に地獄へと変わった。
 人の背丈をゆうに超える鋼の機兵たちが、手にした銃器で無差別に破壊活動を行っている。
 彼らの目的は占領ではない。
 殲滅だ。
 平和だった街並みの蹂躙が始まったのだ。
 豪奢な屋敷のテラスで、その女性はそれを見つめていた。
 装飾は少ないが、品の良いドレスを身に着けた美しい女性だ。
「マリアお嬢様、早くお逃げにならなければ……!」
「どこへ逃げろと言うの?」
 駆け寄ってきた侍従と思しき初老の男性に、彼女は落ち着いた声で返した。
 黒いスーツに身を包んだ侍従に目もくれず、彼女はテラスから見える光景に目を向けていた。
 既に王都は包囲されつつあるのだろう。
 街並みを蹂躙している敵たちは、避難するべき方角からやってきた。
 避難すべき道は塞がれている。だから、彼女もここに留まっている。
「しかし……」
 侍従も馬鹿ではない。
 状況は分かっている。それでも、主に仕えるのが彼らの仕事だ。
 みすみす主を死なせるわけにはいかない。
 やや遅れて、金の装飾が施された青い装甲の機兵が現れて応戦を始めた。
 襲撃してきた機兵に立ち向かっていく。
 王都防衛の精鋭たち、近衛部隊だ。
 実力はある。
 だが、状況が悪い。
 守らねばならぬ王都の中では、近衛は不利だ。
 敵と違って、建物も、人も、近衛は無視することができない。
 負けることはないだろう。けれど、時間はかかる。
 その、時間がかかることそのものが、致命的だった。
 分かっていても、この襲撃者を放置することもできない。
「どこへ逃げても変わらないのなら、私は……」
 言葉は途切れ、轟音が響く。
 流れ弾が庭の木々を吹き飛ばした。
 屋敷の前に敵の機兵が飛び出し、対峙する近衛の機兵を挑発する。
 通常の機兵からすれば、幾分かスマートな印象を受ける軽量型の機兵だ。
 だが、敵の機兵が屋敷に手を出すことはなかった。
 対峙していた近衛の機兵ですら、目を疑っていたことだろう。
 横合いから一瞬で現れた何者かが、敵の機兵を押し倒すように組み伏せていたのだから。
 それは、通常の機兵とは明らかに違っていた。
 一回り以上も大きく、それでいて、美しいほどに完璧な人型だった。
 まるで、白銀の鎧に身を包んだ騎士のようだった。
 やや遅れて、一陣の風が吹いた。
「アル……」
 祈るような声で、彼女は呟いていた。

後書き


作者:白銀
投稿日:2016/01/31 06:07
更新日:2016/01/31 06:07
『魔動戦騎 救国のアルザード』の著作権は、すべて作者 白銀様に属します。

目次 次の話

作品ID:1713
「魔動戦騎 救国のアルザード」へ

読了ボタン


↑読み終えた場合はクリック!
button design:白銀さん Thanks!
※β版(試用版)の機能のため、表示や動作が変更になる場合があります。
ADMIN
MENU
ホームへ
公国案内
掲示板へ
リンクへ

【小説関連メニュー】
小説講座
小説コラム
小説鍛錬室
小説投稿室
(連載可)
住民票一覧

【その他メニュー】
運営方針・規約等
旅立ちの間
お問い合わせ
(※上の掲示板にてご連絡願います。)


リンク共有お願いします!

かんたん相互リンク
ID
PASS
入力情報保存

新規登録


IE7.0 firefox3.5 safari4.0 google chorme3.0 上記ブラウザで動作確認済み 無料レンタル掲示板ブログ無料作成携帯アクセス解析無料CMS