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ハルソラ行進曲

作者 そと ハルソラ行進曲
作者HP
掲載誌 まんがタイムきららミラク(芳文社)
単行本数 2巻(連載終了)
Wikipedia
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チャート
内容 工業高校に通う女子たちの日常を描く、工業と萌えを融合した異色の作品。
ものづくりが大好きな若乃・吹奏楽に青春をかける色々抜けた子のやなぎ・水泳が得意で男子が苦手な朱莉・機械萌えでお金持ちで朱莉が大好きなサヤら4人が授業やイベントを通じて様々な経験を重ねていく。
一貫して「ものづくり」がテーマとしてあり、工業高校ならではの授業が大きな特徴。
経験者ニヤリ、そうでない人にとっても興味深い内容。
笑いよりも「ものづくりの楽しさ」やそれを通じて学校生活を楽しむ姿が描かれる。
その一方で空気漫画にもなっておらず、コミカルさも忘れていない。
ネタとしては工業高校あるあるやその特殊な授業によるもの。そして、キャラクターたちの個性を使ったネタが中心。

なお、タイトルは「こうしんきょく」ではなく「マーチ」と読む。
作者の初の4コマかつ初の連載、初の単行本。
感想 何を隠そう、実は私も工業系高校出身。ポケコンとか懐かしい!
私自身は普通科だったのでそちら方面の授業は一切なく、ごく普通の高校と全く同じ授業でしたが。
とはいえ、ごく身近に工業科があり、作業着で出歩いたり作業したりしている生徒さんをよく見かけました。
そういえば、車の組み立て(リアルに1巻P100みたいなやつ)とかやってたなぁ。
その上、私自身もモノづくりが大好きで、現在も組み込みソフト(家電や機械に入っている制御ソフトウェア)作りを仕事にしています。
子供の頃も電子工作キットを買ってきては組み立てたり、改造したり、自作のラジコン(有線)を作ったり・・・
そんな私なので、本作での最大のテーマである「ものづくりは楽しい!」は誰よりも共感。
自分の思い描いている物が形になっていくその過程。
そして、それが自分の思い描いたように動く。
その楽しさや魅力をバンバンに伝えてくれるのが嬉しい♪
「萌え」と「工業」。相反するように見える2つを見事に1つの形にした作品です。
必要な物を作っているのに、いつの間にか作ることがメインになっているとか、あるある!
1巻P91の「思い付きでスケジュールや予算を度外視しちゃう」もあるある過ぎるっ!
1巻P111「何なの?余計なことしないと死んじゃう病気なの?」も実習系で必ずクラスに1人はいるめっさあるある過ぎるっ!

あと、個人的に音楽もやっているので(しかも管楽器)、やなぎのネタに関しては色々思い当たる点も。
私の場合は部活ではなく大人になってからですが。
工業マニアの若乃と吹奏楽の申し子やなぎのそれぞれ別のことに熱中する2人が1つのことをやっている姿は観ていて楽しいです♪しかも、その両方の気持ちが分かりますし。
自分の好きなものに興味を持ってくれたり、1つのことを一緒にやる。
ものづくりを通じて広がっていく輪や深まっていく絆。
これが一番の工業あるあるかな?
作品全体として「工業」や「ものを作る」というテーマがそこにあり、よくある「部活モノなのに部活をしない」のような状態になっていません。
徹底して工業女子。
テーマを貫いた作品作りに好感です。

ちなみに、工業高校はリアルに女子が少ないです。普通科でも1割弱。
工業系の科は科にもよりますが、さらに少ないみたいです。
中には100%男子という科も(ラグビー部のための科みたいなところでしたので)。
女子ってめっさ少ないのです。
その分、何をするでも固まるので絆は強いです!

個人的にやなぎがツボかも。
凄いところもあるけど、色々抜けていて基本ほっとけないタイプ。
こういうちょっとズレた子って見ていると楽しいです。
ただ、近くにいたら絶対フォローにてんやわんやしてるだろうなぁ。
でも、絶対ほっとけないだろうなぁ。
単行本 発売日 ・1巻:2014年10月27日
・2巻:2015年8月27日
●試し読み まんがタイムきららWeb:1巻
まんがタイムきららWeb:2巻
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