小説を「読む」「書く」「学ぶ」なら

創作は力なり(ロンバルディア大公国)


小説鍛錬室

   小説投稿室へ
運営方針(感想&評価について)

読了ボタンへ
作品紹介へ
感想&批評へ
作者の住民票へ

作品ID:62

こちらの作品は、「お気軽感想希望」で、ジャンルは「一般小説」です。

文字数約3993文字 読了時間約2分 原稿用紙約5枚


読了ボタン

button design:白銀さん Thanks!
※β版(試用版)の機能のため、表示や動作が変更になる場合があります。

あなたの読了ステータス

(読了ボタン正常)一般ユーザと認識
「始まりは、いつだって紙一重な度胸」を読み始めました。

読了ステータス(人数)

読了(203)・読中(3)・読止(0)・一般PV数(819)

読了した住民(一般ユーザは含まれません)


こちらの作品には、性的な表現・内容が含まれています。18歳未満の方、また苦手な方はお戻り下さい。

小説の属性:一般小説 / 未選択 / お気軽感想希望 / 初級者 / R-18 /

始まりは、いつだって紙一重な度胸

作品紹介

 ごくありふれた日常。けれど、近所には

そんな日常を滅茶苦茶に乱す人もいます。



フトしたすれ違いがきっかけとなり平凡な

日常というのは、異空間となる人間関係。





*『ドラマ性』『キャラ』は一切、考慮は

せずに『リアリティを演出する模写』のみ

念頭にした、文章慣れに書いた内容です。


 この部屋は何もない。当たり前だ、ボク自身が何もないような性格だ。

なので、どんな災害だろうが、我がネコ屋敷を襲来することはないだろう。



 ボクはかつて、潔癖性だったのだが、この部屋に関しては『毛を拾う』だけしか

気力が沸かない。掃除していないのがバレようが、もういいんだ。



髪がゴワゴワしなければ、シャワ?も、亡くなっていないジッチャンの名を汚さぬように、

浴びたくもないな。ジッチャン……早く亡くなって?もう、ボクは身体が痒いんだ。





――その者は、人にあらずカオスでしかないほど、悲鳴を上げるような

混沌の貫禄のある臆病者。カオスの代名詞といっても、過言ではない。

臆病者ではある。だが、そういう次元を超越した、人というよりカオス。





 ある日、カオスは不審な中年から教わった情報を、信じ抜こうと決意した。



『オマエさん、部屋でじっとしたまえ。希望を叶えたくば』

『な?に、礼には及ばんよ。オジサンな、現金しか興味ないんだ』

『まいどぉ?、また占われに来いよ!イカ臭え鴨葱サマ♭』



 ボクが、信じ続けられるのも、きっと今日で最後となるだろう。

街中で、ボク一人だけに声を掛けた占い屋を信じなければ、ボクは、ボクはもう……





 カオスは、ある意味、人智を超越するほどの勢いで、信頼に耐え抜いていた。

そんなカオスは、一歩もネコ屋敷を出ようとしない。これには深い理由がある。



 綺麗な女性の胸がブルプルするのをうっかり見てしまった場合、

奈落に引きずり込まれるような精神に蝕まれて、下半身を丸出しにして

気を失う持病が、カオスにはあるのだ。ヤブ医者には、不治と宣告されてもいる。

カオスはヤブ医者だろうとは気づいたが、面倒なので信じ続けるやや億着者。



 しかしながら、逮捕された経験はない。カオスは、逮捕されない検挙率の

甘い事実に、溶岩をも燃やすほど、吐き気をもよおす真面目さがあり、

腹いせに、近所で夜な夜な、変な声を漏らすサセ美邸の名物である

通称ヤリ庭に、愛のゲロをほんの少し吐いて、自己嫌悪と戯れていた。



 ――その庭だが、数百年後には国内で最も気色の悪い祟りの大木が

そびえ立つ土地となるが、能天気な性格のサセ美には、知る由もない。





 カオスはサセ美のことを、顔以外には肌質が荒れる変化の、周期的な

リズムしか知らないが、自覚に気づくしかないほど、気になっていた。



 そんなサセ美は、世の中は、気分で乗り切れるという、能天気さがあり、

一見すると、隙だらけにしか見えない格好で、よくフラフラしている。



 カオスはその隙だらけに臆病さ働き、サセ美を何処かで恐れていた。





 ……もうじきボクは、我慢の限界が訪れる。我慢汁すら二度と出ないほど、

ボクは信じ抜いた。何度も、信じる気持ちに弱さが現れもしたけれど、

大切な毛を抜いて堪えた。ボクは信じ抜く……例え、毛が千本抜けようが。



 この我慢が報われなければ、ボクは、顔しか取り柄のないような

『あの』サセ美を、コソコソと尊敬していただけな一介の善人として、

我が生涯を終えるであろう……冗談じゃない。老いたジッチャンの名を汚す!



 ボクは、こと日本語に関しては不得意であるが、あらゆる国の

言葉を半分ほどインプットした、頑張りの秀才だと自負してもいる。



 サセ美には、サセ美なりに、偉大なる男共の三大欲の核欲とされる爆弾を

解消させた偉大な功績があるにはあるが、毎晩『汚れた』と泣いていたのが、

ボクとしては許せない。顔に恵まれただけな贅沢者……ボクは、

顔もスバ抜けて良いので『あの破廉恥な』サセ美より上に立つ人間だ。



 臆病者なので、あらゆる国の言葉を半分会得して、苛々を紛らわした。



 どっちも、どっちなんだろうな……それでも『あんな』

サセ美なんかよりは、ボクの方が……ボクの方が全然……クソッ!



 ……コバルトブル?色をしたクリアな塩水が、つぶらなカオスの目元から

溢れ出していた。時計だ……時計を見ると、もう少しで自分勝手な

銀河の法則が破られるてしまうと、勝手に混乱していただけである。



 それまで、約束を守られたことなど、まるで現実味のないことであった。

幾度か失意にまみれては、下半身を丸出しにして気を失うこともあった

カオスだが、今回だけは思い通りに願いは叶うと、カオスだけにある

銀河の法則が、けたたましいノイズと共に、危険な予感を与え続けていた。



 カオスは、かつてこんな気持ちになったことなど、記憶としては特に訓ない。

ロマンチストな性格であるカオスの抜け毛は、既に銀河を彷彿させるほど酷い。





 ボクはいま、確か、壁を見ていた……はずなのだが、何か不自然な

気がするな…………『あっ、遂に現れた』『ギャア?』……フフッ。



 慌てることはない。銀河の法則は、万物の本質を無視した持論だ。



 これは、ボクが本当に正しい生き方を、気持ち的に吐血しようが、

臆病者なりに精一杯やり尽くしたのをすれば、ごく当たり前だろう。

さ?てと……『カチャッ。ズルリ』う?し、準備万全。緊張するな。



 いまから、ようやくボクは新たなる風となり、この国の、

いや、せいぜい町内の英雄くらいには、なれるだろう……





 この時のカオスの表情は、とても美形などとは感じられないほど、

妖怪ですら、その凄みには泣き出すほどに醜さがキレていた。



 カオスは、壁からぬるりと現れたサセ美らしき何かと、

じゃれていたような様子。真実は、恐らく別物であろう。



 限度を越えても毛を抜くことで耐え抜いたカオスの脳内は、

ありとあらゆるエネルギ?が、銀河のように充満していた。



 溜め込んだエネルギ?は、約束の訪れと共にビックバンを起した。。





 恒例の喘ぎ声は、今夜は大声にも聞こえた。『たかだか』サセ美など

いまの暴走カオスにとっては、もはや尊敬の対象ですらない小さな小石。

何しろ、気になって仕方ないサセ美の身体を、カオスは見事に手にしたのだ。

毎晩、やかましくてガチガチに震えたカオスも、ようやく卒業したのである。



 ……おめでとう、カオスよ♭今宵は、とことん溜め込んだマグマな欲に、

その身を放り込むが良い。きっと、最初で最後のプレゼントなのであろうから。





 ――翌朝、ネコ屋敷には、大勢の人間がドアを蹴り飛ばして

訪問してきた。しかもだ……信じられないことに、全員土足だ!



『強盗集団か?もう暴力には屈しない、ボク達の愛こそ、真の銀河の底力……』



 事情も飲み込めずに、ジタバタ抵抗しまくるカオス一名を、謎の集団は

手慣れた動作で、何発も殴る蹴るを繰り返すことで、器用に黙らせた。



 ……やがてカオスは、ボコボコな表情のまま、二度寝をしていた。





 カオスの何語かも不明な叫び声により、ネコ屋敷の前には

銀河のような人だかり。その中には、微笑を抑えた表情の

サセ美が、何かに勝利したような愉悦感を、鼻唄で歌っていた。



 サセ美の鼻唄はかなり地味であるが、偶然、そこに居合わせた

音楽業界の大御所に気に入られた。そして、声を掛けられたサセ美は、

二人きりで芸能界の伝統とされる、独特な打ち合わせに勤しんでいた。





 ――その後、およそ一年半を経て、国内に彗星の如く名を馳せた

マルチタレントが現れた。能天気そうな無口な女性の芸名は『カオス』



 スケベカオスという、古風なファッションを国内に瞬く間に

浸透させた。だが、このタレント単体では、一年半では

そこまで名を上げるには、まず至らなかっただろう。



 ファンクラブ第一号に、とんでもないカオスを撒き散らす、

美形のハゲ野郎がいた。彼は、他のファン達から『ゴッド』と

呼ばれていた。そんなゴッドも、所詮、追っかけしているだけの暇人。



 ある日を境に、彗星タレントと称されるカオスの前から、ゴッドは

行方をくらました。それと同時に、彗星タレントは、耳があまり

聴こえなくなり、目薬を使い、泣きなから業界を引退をした。





 マルチタレントとして短期的に稼いだサセ美は、その資金を元手に

ぼったくりの風俗店を経営した。しかし、まるっきり上手くは行かず、

最終的には、痩せこけた謎のハゲ一名が捕まっただけという結末。





 実は、サセ美だが、その痩せこけた美形のハゲに、恋をしていた。



 よくよく顔を見てみれば、生粋な面食いであるサセ美にとっては、

人類で最高のタイプとなる顔立ちだったのである。かつ、何故か、以前から

知っているような、どことなく懐かしい雰囲気に、汚れし乙女を奪われていた。



 一方、謎のハゲにあと少しだけ度胸があれば、積極的なサセ美に近寄り、

歴史は大きく変わっていたかもしれないが、いまはもう、お互い誰なのかすら

よく分かっていない始末だ。通りすがりのハゲが、巻き込まれただけである。





 サセ美は、刑務所から出所する頃には、身代わりとなった果敢なハゲに、

フワフワと毛が生えて、結婚するに相応しい相手になるだろうなと、

相変わらず能天気さで、毎日ウキウキして過ごしていた。



 そんなサセ美が知らぬ間に、獄中では『有難う』という毛文字を残して、

何者かがこの世を去った。やがてサセ美は、結婚詐欺の彗星として暗躍した。

後書き

未設定


作者 寒天 ≡ ゜∀゜ ≡
投稿日:2009/11/22 14:49:31
更新日:2009/11/22 14:49:31
『始まりは、いつだって紙一重な度胸』の著作権は、すべて作者 寒天 ≡ ゜∀゜ ≡様に属します。
HP『Plural

読了ボタン

button design:白銀さん Thanks!

読了:小説を読み終えた場合クリックしてください。
読中:小説を読んでいる途中の状態です。小説を開いた場合自動で設定されるため、誤って「読了」「読止」押してしまい、戻したい場合クリックしてください。
読止:小説を最後まで読むのを諦めた場合クリックしてください。
※β版(試用版)の機能のため、表示や動作が変更になる場合があります。

自己評価


produced by JpGraph /使用フォント:あずきフォント


感想&批評

作品ID:62
「始まりは、いつだって紙一重な度胸」へ

小説の冒頭へ
作品紹介へ
感想&批評へ
作者の住民票へ

ADMIN
MENU
ホームへ
公国案内
掲示板へ
リンクへ

【小説関連メニュー】
小説講座
小説コラム
小説鍛錬室
小説投稿室
(連載可)
住民票一覧

【その他メニュー】
運営方針・規約等
旅立ちの間
お問い合わせ
(※上の掲示板にてご連絡願います。)


リンク共有お願いします!

かんたん相互リンク
ID
PASS
入力情報保存

新規登録


IE7.0 firefox3.5 safari4.0 google chorme3.0 上記ブラウザで動作確認済み 無料レンタル掲示板ブログ無料作成携帯アクセス解析無料CMS