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作品ID:76
こちらの作品は、「お気軽感想希望」で、ジャンルは「一般小説」です。
文字数約9707文字 読了時間約5分 原稿用紙約13枚
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小説の属性:一般小説 / 未選択 / お気軽感想希望 / 初級者 / R-18 /
‐魂人生GAME‐ 天才的な英雄伝説
作品紹介
(注)本文が読み難いとしたら、表現力に問題あります。
『悲劇のヒロイン還元』という三重の客観を組み込んだ
スト?リ?となり、またGAME思考がどれほど認知されて
いるかが分からず、かなり時間を費やして分かり易さを
考慮しても、どうも府に落ちないというか、読める代物
かすらも、書き直しをしていて、分からなくなります。
『悲劇のヒロイン還元』という三重の客観を組み込んだ
スト?リ?となり、またGAME思考がどれほど認知されて
いるかが分からず、かなり時間を費やして分かり易さを
考慮しても、どうも府に落ちないというか、読める代物
かすらも、書き直しをしていて、分からなくなります。
わたしは、小学五年の授業中から、脳内人生GAMEを開始していた。
製作費は、至高の憎悪かな。わたしには、憎悪だけしかない気が
するんだ。人並のことですら、満足にできない。生ある置物……
主人公の名前は『優』 単純に、わたしには宿っていない感情に
皮肉を込めて。似ていない性格でなければ、人生GAMEにならない。
似ていない性格でも、劣等感は同じようにしないと、それはそれで
人生GAMEとしては、出来栄えが良くない気がしたんだ。なので優は、
臆病者にしたんだ。性別は『男性』かな。わたしは頭が悪過ぎて、
性別というのが何なのか、未だによく分かっていないんだ。
わたしは女性のパツパツな胸を見た瞬間は『俺』であり、女性の
主人公は無理あるなと思った。……小学三年以来、眠れない夜がとても
つらくて、二年間も費やして創った脳内GAMEは、最終ボスを倒して
しまいたくはないほどに魅力的で……物語が終ればと、わたしは
再び眠れない小学五年の真夜中に、戻りそうな気がしていたんだ……
GAMEの目的は、究極に近い知力を備えたボス『性獣』を退治すること。
主人公の優は、阿呆なわたしと逆に究極の天才に成長する設定にした。
わたし自身も、優の天才的な考えに助けてもらおうかなって、
阿呆なりに考えたんだ。そして、わたしはずっと脳内でGAMEしていた。
現実が最も大切だとは、阿呆でも分かるので、GAMEの終了期限は
遅くても25歳にしておいた。最速で23歳でクリア可能にしておいて、早く
終えるほど『優とは違い幸せになる』御褒美がある、わたしの人生GAME。
わたしが不幸を感じた場合は、優が身代わりに不幸になるシステム。
いまいる現実は、飽和感に満たされている。わたしは贅沢者ばかりを
幸福にしてしまう、頭の悪さが嫌になる。でも優は、わたしと違って、
最強のボスを上回る、究極の天才にならなければいけない。それと優を、
母親想いにしてみたんだ。わたしが母親を嫌うのは、何だか自分自身が
間違っている気がするので、天才になった優に、真実を聞きたいんだ……
優を臆病にしたのは、わたし自身がこの現実世界を、逃げ出す度胸が
ないからだよ。だって、拷問みたいにつまらないのに、臆病でジゴクを
怖がり、こんなにも暇な毎日を寿命が消えるまで過ごすだけ。それこそ、
現実なのだとは、いくら阿呆でも分かる。全部が、母親のせいだって。
母親にしても、話がまるで分からない癖して、慰めようとするし。
人間なんか大嫌い!母親に『頭おかしくはないよ』こう言われると
実は”わたし自身”が最低な人間なことに、気づきそうになるんだ……
でも、最低なわたしでも、誰かを刺して苦しめたいなど思わないよ。
残酷な拷問など、きっとできない。なのに人は、楽しくそれができる。
わたしは、母親しか信じていない。それでも、母親なんか大嫌い!
一体、どうしてこんなにも苦しい生涯を耐えるのかが、頭が悪過ぎる
わたしでは分からない。だから、優を最強の天才に育て上げて、
人生とは何たるかを教わるんだ。阿呆として召喚されたという、この
宿命は恨まず、いつか優が天才になる希望を、無垢に信じるだけだ……
大嫌いなの、人間共が。苦しませずに全員、殺害してあげたい。
決して、苦しめたくはない。その、汚らわしさが嫌なの。
わたしはアンタ達と違うんだよ? 一緒にしないでよ、野蛮人!
昨夜、大泣きしていた裏の自分なんて、誰にも教えたくない。
消えようとした、度胸がなかった、悔しい、凄く悔しいよ…………
どうしてわたしは、人間共に合わせなければならないのかな。
早く優を育て上げて、答えを聞かないともう、気が変になりそう……
――――GAME開始♭暗黒の快楽英雄伝説――――
優はいま、小学三年……ある日、自宅の玄関の鍵を開けた瞬間、
何処かに潜んでいた同学年の『ヤマウチ』に鉄バットで襲われた。
『ヤマウチが出現した!⇒ヤマウチの不意打ち!鉄バットで“襲い掛かった”』
『⇒ヤマウチは優の自宅に土足侵入して滅茶苦茶に荒らしまくった』
『⇒ヤマウチは母上が優の為に作った料理の中に虫を突っ込んだ』
『⇒ヤマウチは『クソババアの虫料理ダ!』と暴言を吐き飛ばした』
『⇒優は痛恨のダメ?ジを受けた!⇒ヤマウチは喜び逃走した……』
優は、臆病者である自分を恨んだ。たかだか鉄バットに怯えて、
優の為に一生懸命作ってくれた母親の料理を、台無しにした弱さを……
優は自傷魔法『悩む』を唱えて、不幸を感じた。『レベル13になった!』
『HP+130』『魔力+34』『勇気?198』『憎しみ+300』
(装備アイテム:偽エンジェルスマイル/ダサい服/謎のプライド)
(所持アイテム:キャベツ喜太郎/ファミコンソフトRPG数種類)
いきなりレベルが12UPするのは変かな?阿呆にはよく分かんない。
優は優しいので、武道家には不向きだと、天才的にすぐ気づいた。
将来は賢者にクラスチェンジすると判断して、ヤマウチ率いる謎の
軍団のボスを、新型の魔法で葬ると、胸に誓い奮起したのであった。
――こうしてわたしは、わたしを阿呆と呼ぶ大嫌いな大人達の戯言を、
微塵も聞かずに、授業中にはずっと、優の物語に没頭し続けていた……
こうも思ったんだ。仮に、考えていること(脳内GAME)がバレたら、
わたしは阿呆な人では済まされずに、頭おかしい人間と思われて、
牢屋に入れられるのかなって。それは最低! ……優を虐めてやる。
一体、危機をどうやって回避するかを、最強の天才となる優から
教わろうかなと思う。わたし、意外と賢いかも♭ 根暗な弱虫かも……
――ようやく優は、わたしと同学年の小学五年に追い付いたんだ。
そして、一年前から噂を耳にしていた強敵の『自慰』と遭遇した……
『自慰と遭遇した!⇒自慰は黒魔法『支配』を唱えた⇒優は混乱した!』
『⇒黒魔法『支配』により優の攻撃力が一時的に20倍に上がった』
『⇒優は全力フィニッシュ!⇒混乱により会心の一撃を自分に放った!』
『⇒優は強烈な自滅ダメ?ジを食らって倒れた……(数時間後)……蘇生♭』
優は、自慰に勝てないと感じて、経験値を増やそうとして敵を探した。
……どうやら敵は、自慰に飲まれてしまったようで、何処にもいない。
天才の優は、自慰を倒すには、弱い敵を退治してレベルを上げるしか
ないと考えて、一年間GAME世界をウロチョロした。ザコの『不信感』を
何匹か倒したが、ヤマウチと死闘をしたせいか、不信感くらいな敵では
経験値が一切増えない。如何なる天才であろうが、何もしなければ
駄目なままであろうと、わたしはGAMEを通して理解していたのだった。
――やがて優は中学生となり、新たなる敵と遭遇した。
『虐め15匹が出現!⇒優は15匹から不意打ちを一斉に食らった!』
『⇒虐め15匹は自習時間中ずっと暴力を繰り返した⇒優は……泣いた』
しかしながら、優は天才だ。泣きながらも、優は考えていたのだ。
もし、泣き跡が母親にバレてたら、きっと母親を苦しめてしまう。
この惨敗を経て、優は白魔法『親御と距離を置く』を習得した。
だが優は、この戦闘で小学時代に得た『泣かない不死身の男』
という子供染みたプライド(防具)を粉々に粉砕されてしまった……
――防具/泣かない不死身の三男子―― 小学時代に『三人の男』が
名を馳せていた。『泣いたのを見たことない同学年』の三男子である。
一番手は兄の血を引き告ぐ武闘派、二番手は学年のリ?ダ?的存在。
そして三番手こそ、鉄のトンカチでぶっ叩こうが、岩をぶつけようが、
動じもしない『真の不死者』とされた、臆病者で優しい天才である優だ。
『母上を心配させるもんか!』と、泣かずに耐え抜いていたである……
凄いよ、優!(笑) 15匹との苦行の末、優は『レベル15になった!』
おっとっと。わたし、ついGAMEの主人公に感情移入を……けれど、
わたしはこういう優しさがないんだ。優みたいになれるのかな。
そんなわたしも、優と同じで周囲は敵ばかり。この現実世界では、
主人公でしかないのだから……などは、阿呆にはよく分からない。
『HP+170』『魔力+30』『友情+100』『防御?100』
……どうも、レベルUPすると、一部の能力がやけに変わるな。
わたしは内面極道なのだし、仕方ないか。そんな細かいこと!
『天才開花前の愚衆』からクラスチェンジ可能なレベルは……いいや。
難しいことは、天才の優に聞けば。わたしは阿呆でも、この脳内GAME
『暗黒の快楽英雄伝説』に接続さえできれば、天才になれる気がする。
何故なら、こんなに出来栄えが良いGAMEを創造するわたしを、阿呆と
決め付ける下等生物は、きっとわたしと同じで全員、阿呆だと少しだけ
分かった気がする。つまり、わたしの母親は阿呆ではなかったのだと。
『頭はおかしくない』ことを理解できるだけある。といっても、
わたしと大して変わらない程度の知力。なのに、労務となれば、
雲の上の存在である人物……それが母。他は、同程度の血縁者。
ともかく母親などは、認めたくはない。何故なら、優みたいに
優しい天才に無頓着な自分本位さが、子孫としては気に喰わない。
それでも、こんな内面極道のわたし風情に、私財を惜しまない
その姿は……わたしの性悪な精神を、何故か時折、痛くさせるんだ。
やがて優は、中二前期に『まともな仲間』と巡り合ったのだ。
――まともな仲間とは?―― 話し掛けても激怒しない人。
仲間も優を阿呆と罵る。けれど、天才的な判断で誤解を下手に
解こうとすれば、仲間ではなくなるだろうと『結論』……優は、
まともな仲間を得た『体験』に基づき『レベル18になった!』
……どうやら、敵を倒すだけではなくて、仲間を集めることでも
経験値が入り、レベルが上がる……という設定とか、知らないし。
『バグがあるのは、ごく当たり前なことだよ』と優に、教わったんだ。
……自慰は、仲間と力を合わせたとしても、優の初取得期魔法
『能力測定』を唱えた限りでは、とても勝ち目がないほどの強敵。
――白魔法/能力測定―― 『一度でも戦った経験のある相手』
でなければ効果がない制限がある。 優は、わたしの代わりに、
複雑な魔法を勝手に考案してしまうほど、天才的な主人公なんだ。
――死 神 降 臨 ! ! 普遍の破壊魔神『性欲』が憑依する……――
『この世で知れば最後の男女の伝説の秘密』を知るのと同時に、
普遍の破壊魔神『死神欲』が、主人公に『永久憑依』する呪いシステム。
GAME世界の最強ボス性獣の『無敵の性バリア』を破るには、死神の
呪い『性欲』で相殺しないと、攻撃も魔法も一切通用しないのである。
強敵『自慰』がGAME世界から消え去るが、変わりに黒魔法『支配』を
毎日8回もプレイヤ?に対して唱える、震撼するほど強烈な怨念だ……
『朝:威力ある支配を5発/昼:物凄い支配を1発/夜:並の支配を2発』
とある深夜に、優は一人で公園に『瞑想』をしに繰り出したら……
『不良もどき10名と遭遇!⇒不良もどき3名が優を抑え付ける!』
『⇒優は動けない!⇒不良もどきは黒魔法『脅迫』を唱えた!』
『⇒オマエの家とババア燃やすぞ!……優は上辺の幻術で麻痺した!』
――不良もどきとは?―― 武道家でもない凡夫が、中学入学と同時に
違法アイテム『ニコチン』を使いクラスチェンジした、ミ?ハ?な貴族。
本物の不良に遭遇したピンチに備え、常に集団行動をする目障り大臣。
校内では『物凄い不良軍団』と称されて、教師すらも平伏す張子の虎だ。
優は『麻痺』させられて、かつ、抑え付けられていた。(……ピンチ?)
そんな優は、普遍の死神『性欲』との葛藤で体得した自動発生型の
黒魔法『ふてくされる』を唱えて『防御力が一時的に10倍に上がった』
『⇒不良もどきは交渉魔法『百殴りしても良い?』を唱えた』
『⇒優は『担任にバレるので顔以外は良い』と詫びの契りを交わした』
優は『母親と自宅を燃やされる幻術』により『麻痺』していたが……
やはり天才である。もし顔を殴られれば、母親を心配させてしまう。
凄いよ、優!(笑)アンタやっぱり、真の天才やで?、ホンマに!(爆)
しかし何故、優は弱点の『母親想い』を見抜かれるのだろうか?
誰にも漏らしてはいない情報。仲間にすらも……空気のせいかな?
『⇒不良もどきの腹殴り20発目!⇒優はダメ?ジを食らった演技をした』
『⇒不良もどきの腹殴り80発目!⇒優は冷めた目で相手を見つめた……』
……優しい性格の優は、気づいてしまったのである。その天才的な
洞察力により。いま何発目かを、誰も数えていない他人任せな心情を。
もしもこの後『21発』殴れば、契りに対する裏切りとなる重大さを、
この者達は分かっているのか?『裏切りは人を傷付ける』ということを。
……確かに、優は賢い。だが、たまに自分の状況に無頓着でもある。
そんな優がふてぶてしく感じたのか、81発目は裏切りの鉄槌であった。
『⇒不良もどきはナント!顔ビンタした⇒優は『痛い』と言った』
『⇒不良もどきは満足した⇒戦闘は強制終了(優は……裏切られた』
優は、わたしとは違い優しい。裏切りの顔ビンタをされたが、たかが
一度の裏切りなど許してやろうと、自分に言い訳した。単に放火を、
ビビっただけだ。 優は『偽りの不良10名と同盟条約を交わした』
優しい優は、不良もどきとダラダラ過ごす、事務的な日々を過ごした。
優は、天才だ。会話のレベルが低いのを、社会勉強と割り切っていた。
優は『気づけば虐められ役?』から『偽りの不良共に愛されし者』に
クラスチェンジした。そんな優は、死神の性なる威圧『支配』の呪いで
『自己客観(ステ?タス確認』を封じられていた……朦朧とする優は、
死神の呪いで最終ボス『性獣』を倒す目的など、もはや見失いつつある。
『更なる不幸が到来!』 優にとっては、性獣などより遥かに宿敵であった
『始まりの怪物ヤマウチ』が『遠方へ引っ越す』とバグで勝ち逃げされた。
……優しい性格の優は『殺意で拾った鉄の棒』を投げ捨てた。それと共に、
密かに抱いていた殺意混じりの怒気は、虚無感に転じた……『攻撃力?450』
わたしはこの攻撃力の減少で、GAMEを放棄したくなった。けれど、
もし放棄をすれば『小学五年』に戻ってしまう。それこそが、この
『魂を投じた人生GAME』が『プレイヤ?と連動して能力が上がる』
仕組みの中核を成す『故意の脅迫観念システム』による中毒性でもある。
シナリオ上、避けては通れないボスキャラ『高校受験』との戦いだが……
優は死神の呪いに蝕まれて『内面ゾンビ』となっており、朦朧とした
ままでボス『高校受験』を、ゾンビの底力だけで払い退けた。 内面的は
ボロクソなまま、高校時代の一年半を澄ました態度でやり過ごしていた。
まともに優が操作できない……『内面ゾンビ』の治癒法は、童貞突破と
称される『一発限定アイテム』を使う以外、手段はなさそうだ。 もう優は、
黒魔術『支配』でGAME世界から消え去りそうなくらい、様子がおかしい……
そんなわたしも、現実とGAME世界の区別が付かないほど、様子がおかしい……
皆勤賞派な優しい優も『性なる呪い』の苦悶で『謎の早退』を連発した。
そんな危うい最中……遂に、薄汚い体育舘で『童貞突破』を発見したのだ!
――童貞突破ー― 品質の良し悪しにあり、後々になると効果に差が
出るという、一度きりしか使えない限定アイテム。 品質が良ければ、
使用後に『光の能力が上昇』などの効果がある。…………確かに、優は
天才であるが、死神に蝕まれたせいで、明暗感は既に損失していた。
内面ゾンビの優しい優は、発見したお宝が腐っていないか『識別』する
魔法など、唱える余裕は一切ない。早退を連発するほどキレた飢えは、
目先の安いアイテムに土下座を千回しようが『解毒』をして助かりたい
醜い本性を隠して気取り、音速を遥かに超えるスピ?ドで『行動』した。
優は『欲支配の一時遮断』を放った!……やがて、とっくに中学など
卒業している状況なのを、封じられていた『自己客観』により把握した。
死神を、一時的に突き放した優……内面ゾンビの苦悶に浸ったあまり、既に
天才かすら疑わしくなっているまま『最大の難関』とも称される中ボスの
『大学受験』に挑む……直前に、童貞突破が最低品質だったのに気づいた。
『過去の卑屈+50』…………死神は、再び舞い降りて優に憑依していた。
中ボス『大学試験』はバグ並の強さだ!……九戦も挑むが見事に惨敗した。
『ノイロ?ゼの幻想童貞』に苛まれながら、優は一年間の修行を決意した。
勝ち目のない戦いなのは、天才さで見切っていた。あくまでも来年に、
芽が出るように種蒔きするといった、布石を投じる優の思索でもある。
大学受験戦場では死神が、優の前の席にいる女性に『色気』を与えた。
死神の思惑通り、優は情緒不安定になり、天才さも『封印支配』された。
もう優は、訳が分からなくなっている……更に、トドメが九回戦。
決戦場に向かう電車は非常に込んでいた。車内で『ラック』が働いた!
……何故か、優は目的地より三駅も先の駅で、謎の女性と共に下車した(?)
天才の閃き……優しい優は、幻影痴漢の魔手を阻もうと、性悪そうな美人に
仕方ない表情で密着をした。夜叉な形相の女性に睨まれつつも、守り抜いた。
優は達成感で『気力+300』回復した。同時に『何か』を失ってもいた……
慌てて決闘場に到着した優だが、先程の電車内の死闘が影響を及ぼして、
悶々として『名前を記載』だけしかできずに、途中で逃走した!……って、
勝手に主人公、暴走していないか? そんなわたしも、早く逃避したい……
優の物語が負担に感じていたんだ。でも、GAME放棄は『小学五年』に
戻される『繰り返される奈落』の洗礼を浴びてしまう。わたしは
もっと、負担の少ないGAMEにしておくべきだったと、後悔しかけた……が !
優は、教えてくれた……『あの頃の全力には、間違いなんてない!』
……優は、見抜いていたんだ。わたしが阿呆な割に、自分自身を
とてつもなく信じ抜いている恥部。そんな優しさに溢れる優に、
猛烈に冷めた。阿呆にすら感じた。何故なら、わたしは現実の試験問題で
現代語では満点を取れるのだ。痴漢じみた電車遊びなんか、わたしは
しようと思っても、できないと思う。優しい優と違い、わたしは
美しく生きる意識が激しいから……天才風情に、美意識では負けない!
優は、勉強しての現代語満点。わたしの場合、GAMEしていただけ。
つまり……わたしは賢い? 気づいたんだ。実は、優のことなど本心で
頼ってはいない。つまり、優という優しい天才などは、不必要であると。
つまりわたしは天才? 実に滑稽な話! はり?どうも混沌が酷い……
――19歳になる頃、わたしは人と喋れるようになり、変化しつつあった。
とはいっても、いまはたった二人だけ。それだけではない。入学した
五流大では、喋って気持ちの伝わる人はいない。天才の優とは違って、
視線の理解力で見切れてしまえる。『目を見れば少し心が読める‥‥』
これは、GAME世界の魔法とは違う。わたしの直感と洞察力に基づく知性だ。
そう……もうじきわたしは、阿呆ではなくなる予感がしている。
近頃の優は、GAME世界の目的となる最終ボス『性獣』に打ち勝つ以前に、
黒魔法『支配』に錯乱するだけの、天才さを感じない、優しい臆病者だ。
賢者にもならず、また、最終ボスを倒せるほどレベルアップしても
いないのに、優は一体、何をやっているのだ? 分からないな……
分からないけれど、わたしが操作している優しい天才の優などは
所詮、マリオネットでしかない。『暗黒英雄の快楽伝説』の致命的な
問題とは、天才的な主人公そのものであると気づいたんだ。わたしは、
横着者なので、究極の天才を自在に操ろうと目論んでいた……
『成人式』との戦闘では、優は天才的な判断で黒魔法『不参加』を唱えて
戦闘を回避した。わたしは『参加』をした。そして、わたしが過去に
関わった人共が、とんでもない阿呆ばかりと『理解力』により見極めた。
――21歳になった時点で、わたしは幻想天才である優を超えた。
『現実世界で目的達成』していたのだった。すると、脳内GAMEに
接続できなくなっていた。サヨナラ……優しい演技が得意な優よ。
……わたしは、とてつもない真実に気づいた。世界が二つあれば、
誰と喋ろうが通じる訳がないのだと。何故なら、このわたし自身が、
誰かの脳内で操られている、究極の憎悪を秘めた卑屈な主人公な気が
したからである。更に、わたしを操作していたプレイヤ?は、短気な
性格と推測してもいる。わたしが存在する『卑屈な英雄伝説』という
裏GAMEには、最短でも23歳までクリアしてはならない秘密がある。
予定より、二年も早くクリアをしてしまったので、わたしは一体、
誰に操られているかを、考えてしまうバグが生じている。GAMEを
クリアした途端『思考エリア制限システム』が『解除』されたんだ。
新たな目的を探さないと、暇で壊れそうだよ……人間に対するあの
深い憎悪は、何だったのだろう? まるで分からない。仮に、それが
分かってしまえば、わたしは、わたしではなくなり、憎悪は消え去る。
大体、わたしに名前とかってないの? ……様々な疑念が交錯しながら
二年間が経過した――わたしは、自分の名前が『上辺 客観』と理解した。
理屈を超越した理解。 『G A M E 崩 壊 』……けたたましい警報が
鳴り響き、人間達は消えた。無人荒野の天空に、無垢な微笑が流れる。
‐ Bad Ending ‐
製作費は、至高の憎悪かな。わたしには、憎悪だけしかない気が
するんだ。人並のことですら、満足にできない。生ある置物……
主人公の名前は『優』 単純に、わたしには宿っていない感情に
皮肉を込めて。似ていない性格でなければ、人生GAMEにならない。
似ていない性格でも、劣等感は同じようにしないと、それはそれで
人生GAMEとしては、出来栄えが良くない気がしたんだ。なので優は、
臆病者にしたんだ。性別は『男性』かな。わたしは頭が悪過ぎて、
性別というのが何なのか、未だによく分かっていないんだ。
わたしは女性のパツパツな胸を見た瞬間は『俺』であり、女性の
主人公は無理あるなと思った。……小学三年以来、眠れない夜がとても
つらくて、二年間も費やして創った脳内GAMEは、最終ボスを倒して
しまいたくはないほどに魅力的で……物語が終ればと、わたしは
再び眠れない小学五年の真夜中に、戻りそうな気がしていたんだ……
GAMEの目的は、究極に近い知力を備えたボス『性獣』を退治すること。
主人公の優は、阿呆なわたしと逆に究極の天才に成長する設定にした。
わたし自身も、優の天才的な考えに助けてもらおうかなって、
阿呆なりに考えたんだ。そして、わたしはずっと脳内でGAMEしていた。
現実が最も大切だとは、阿呆でも分かるので、GAMEの終了期限は
遅くても25歳にしておいた。最速で23歳でクリア可能にしておいて、早く
終えるほど『優とは違い幸せになる』御褒美がある、わたしの人生GAME。
わたしが不幸を感じた場合は、優が身代わりに不幸になるシステム。
いまいる現実は、飽和感に満たされている。わたしは贅沢者ばかりを
幸福にしてしまう、頭の悪さが嫌になる。でも優は、わたしと違って、
最強のボスを上回る、究極の天才にならなければいけない。それと優を、
母親想いにしてみたんだ。わたしが母親を嫌うのは、何だか自分自身が
間違っている気がするので、天才になった優に、真実を聞きたいんだ……
優を臆病にしたのは、わたし自身がこの現実世界を、逃げ出す度胸が
ないからだよ。だって、拷問みたいにつまらないのに、臆病でジゴクを
怖がり、こんなにも暇な毎日を寿命が消えるまで過ごすだけ。それこそ、
現実なのだとは、いくら阿呆でも分かる。全部が、母親のせいだって。
母親にしても、話がまるで分からない癖して、慰めようとするし。
人間なんか大嫌い!母親に『頭おかしくはないよ』こう言われると
実は”わたし自身”が最低な人間なことに、気づきそうになるんだ……
でも、最低なわたしでも、誰かを刺して苦しめたいなど思わないよ。
残酷な拷問など、きっとできない。なのに人は、楽しくそれができる。
わたしは、母親しか信じていない。それでも、母親なんか大嫌い!
一体、どうしてこんなにも苦しい生涯を耐えるのかが、頭が悪過ぎる
わたしでは分からない。だから、優を最強の天才に育て上げて、
人生とは何たるかを教わるんだ。阿呆として召喚されたという、この
宿命は恨まず、いつか優が天才になる希望を、無垢に信じるだけだ……
大嫌いなの、人間共が。苦しませずに全員、殺害してあげたい。
決して、苦しめたくはない。その、汚らわしさが嫌なの。
わたしはアンタ達と違うんだよ? 一緒にしないでよ、野蛮人!
昨夜、大泣きしていた裏の自分なんて、誰にも教えたくない。
消えようとした、度胸がなかった、悔しい、凄く悔しいよ…………
どうしてわたしは、人間共に合わせなければならないのかな。
早く優を育て上げて、答えを聞かないともう、気が変になりそう……
――――GAME開始♭暗黒の快楽英雄伝説――――
優はいま、小学三年……ある日、自宅の玄関の鍵を開けた瞬間、
何処かに潜んでいた同学年の『ヤマウチ』に鉄バットで襲われた。
『ヤマウチが出現した!⇒ヤマウチの不意打ち!鉄バットで“襲い掛かった”』
『⇒ヤマウチは優の自宅に土足侵入して滅茶苦茶に荒らしまくった』
『⇒ヤマウチは母上が優の為に作った料理の中に虫を突っ込んだ』
『⇒ヤマウチは『クソババアの虫料理ダ!』と暴言を吐き飛ばした』
『⇒優は痛恨のダメ?ジを受けた!⇒ヤマウチは喜び逃走した……』
優は、臆病者である自分を恨んだ。たかだか鉄バットに怯えて、
優の為に一生懸命作ってくれた母親の料理を、台無しにした弱さを……
優は自傷魔法『悩む』を唱えて、不幸を感じた。『レベル13になった!』
『HP+130』『魔力+34』『勇気?198』『憎しみ+300』
(装備アイテム:偽エンジェルスマイル/ダサい服/謎のプライド)
(所持アイテム:キャベツ喜太郎/ファミコンソフトRPG数種類)
いきなりレベルが12UPするのは変かな?阿呆にはよく分かんない。
優は優しいので、武道家には不向きだと、天才的にすぐ気づいた。
将来は賢者にクラスチェンジすると判断して、ヤマウチ率いる謎の
軍団のボスを、新型の魔法で葬ると、胸に誓い奮起したのであった。
――こうしてわたしは、わたしを阿呆と呼ぶ大嫌いな大人達の戯言を、
微塵も聞かずに、授業中にはずっと、優の物語に没頭し続けていた……
こうも思ったんだ。仮に、考えていること(脳内GAME)がバレたら、
わたしは阿呆な人では済まされずに、頭おかしい人間と思われて、
牢屋に入れられるのかなって。それは最低! ……優を虐めてやる。
一体、危機をどうやって回避するかを、最強の天才となる優から
教わろうかなと思う。わたし、意外と賢いかも♭ 根暗な弱虫かも……
――ようやく優は、わたしと同学年の小学五年に追い付いたんだ。
そして、一年前から噂を耳にしていた強敵の『自慰』と遭遇した……
『自慰と遭遇した!⇒自慰は黒魔法『支配』を唱えた⇒優は混乱した!』
『⇒黒魔法『支配』により優の攻撃力が一時的に20倍に上がった』
『⇒優は全力フィニッシュ!⇒混乱により会心の一撃を自分に放った!』
『⇒優は強烈な自滅ダメ?ジを食らって倒れた……(数時間後)……蘇生♭』
優は、自慰に勝てないと感じて、経験値を増やそうとして敵を探した。
……どうやら敵は、自慰に飲まれてしまったようで、何処にもいない。
天才の優は、自慰を倒すには、弱い敵を退治してレベルを上げるしか
ないと考えて、一年間GAME世界をウロチョロした。ザコの『不信感』を
何匹か倒したが、ヤマウチと死闘をしたせいか、不信感くらいな敵では
経験値が一切増えない。如何なる天才であろうが、何もしなければ
駄目なままであろうと、わたしはGAMEを通して理解していたのだった。
――やがて優は中学生となり、新たなる敵と遭遇した。
『虐め15匹が出現!⇒優は15匹から不意打ちを一斉に食らった!』
『⇒虐め15匹は自習時間中ずっと暴力を繰り返した⇒優は……泣いた』
しかしながら、優は天才だ。泣きながらも、優は考えていたのだ。
もし、泣き跡が母親にバレてたら、きっと母親を苦しめてしまう。
この惨敗を経て、優は白魔法『親御と距離を置く』を習得した。
だが優は、この戦闘で小学時代に得た『泣かない不死身の男』
という子供染みたプライド(防具)を粉々に粉砕されてしまった……
――防具/泣かない不死身の三男子―― 小学時代に『三人の男』が
名を馳せていた。『泣いたのを見たことない同学年』の三男子である。
一番手は兄の血を引き告ぐ武闘派、二番手は学年のリ?ダ?的存在。
そして三番手こそ、鉄のトンカチでぶっ叩こうが、岩をぶつけようが、
動じもしない『真の不死者』とされた、臆病者で優しい天才である優だ。
『母上を心配させるもんか!』と、泣かずに耐え抜いていたである……
凄いよ、優!(笑) 15匹との苦行の末、優は『レベル15になった!』
おっとっと。わたし、ついGAMEの主人公に感情移入を……けれど、
わたしはこういう優しさがないんだ。優みたいになれるのかな。
そんなわたしも、優と同じで周囲は敵ばかり。この現実世界では、
主人公でしかないのだから……などは、阿呆にはよく分からない。
『HP+170』『魔力+30』『友情+100』『防御?100』
……どうも、レベルUPすると、一部の能力がやけに変わるな。
わたしは内面極道なのだし、仕方ないか。そんな細かいこと!
『天才開花前の愚衆』からクラスチェンジ可能なレベルは……いいや。
難しいことは、天才の優に聞けば。わたしは阿呆でも、この脳内GAME
『暗黒の快楽英雄伝説』に接続さえできれば、天才になれる気がする。
何故なら、こんなに出来栄えが良いGAMEを創造するわたしを、阿呆と
決め付ける下等生物は、きっとわたしと同じで全員、阿呆だと少しだけ
分かった気がする。つまり、わたしの母親は阿呆ではなかったのだと。
『頭はおかしくない』ことを理解できるだけある。といっても、
わたしと大して変わらない程度の知力。なのに、労務となれば、
雲の上の存在である人物……それが母。他は、同程度の血縁者。
ともかく母親などは、認めたくはない。何故なら、優みたいに
優しい天才に無頓着な自分本位さが、子孫としては気に喰わない。
それでも、こんな内面極道のわたし風情に、私財を惜しまない
その姿は……わたしの性悪な精神を、何故か時折、痛くさせるんだ。
やがて優は、中二前期に『まともな仲間』と巡り合ったのだ。
――まともな仲間とは?―― 話し掛けても激怒しない人。
仲間も優を阿呆と罵る。けれど、天才的な判断で誤解を下手に
解こうとすれば、仲間ではなくなるだろうと『結論』……優は、
まともな仲間を得た『体験』に基づき『レベル18になった!』
……どうやら、敵を倒すだけではなくて、仲間を集めることでも
経験値が入り、レベルが上がる……という設定とか、知らないし。
『バグがあるのは、ごく当たり前なことだよ』と優に、教わったんだ。
……自慰は、仲間と力を合わせたとしても、優の初取得期魔法
『能力測定』を唱えた限りでは、とても勝ち目がないほどの強敵。
――白魔法/能力測定―― 『一度でも戦った経験のある相手』
でなければ効果がない制限がある。 優は、わたしの代わりに、
複雑な魔法を勝手に考案してしまうほど、天才的な主人公なんだ。
――死 神 降 臨 ! ! 普遍の破壊魔神『性欲』が憑依する……――
『この世で知れば最後の男女の伝説の秘密』を知るのと同時に、
普遍の破壊魔神『死神欲』が、主人公に『永久憑依』する呪いシステム。
GAME世界の最強ボス性獣の『無敵の性バリア』を破るには、死神の
呪い『性欲』で相殺しないと、攻撃も魔法も一切通用しないのである。
強敵『自慰』がGAME世界から消え去るが、変わりに黒魔法『支配』を
毎日8回もプレイヤ?に対して唱える、震撼するほど強烈な怨念だ……
『朝:威力ある支配を5発/昼:物凄い支配を1発/夜:並の支配を2発』
とある深夜に、優は一人で公園に『瞑想』をしに繰り出したら……
『不良もどき10名と遭遇!⇒不良もどき3名が優を抑え付ける!』
『⇒優は動けない!⇒不良もどきは黒魔法『脅迫』を唱えた!』
『⇒オマエの家とババア燃やすぞ!……優は上辺の幻術で麻痺した!』
――不良もどきとは?―― 武道家でもない凡夫が、中学入学と同時に
違法アイテム『ニコチン』を使いクラスチェンジした、ミ?ハ?な貴族。
本物の不良に遭遇したピンチに備え、常に集団行動をする目障り大臣。
校内では『物凄い不良軍団』と称されて、教師すらも平伏す張子の虎だ。
優は『麻痺』させられて、かつ、抑え付けられていた。(……ピンチ?)
そんな優は、普遍の死神『性欲』との葛藤で体得した自動発生型の
黒魔法『ふてくされる』を唱えて『防御力が一時的に10倍に上がった』
『⇒不良もどきは交渉魔法『百殴りしても良い?』を唱えた』
『⇒優は『担任にバレるので顔以外は良い』と詫びの契りを交わした』
優は『母親と自宅を燃やされる幻術』により『麻痺』していたが……
やはり天才である。もし顔を殴られれば、母親を心配させてしまう。
凄いよ、優!(笑)アンタやっぱり、真の天才やで?、ホンマに!(爆)
しかし何故、優は弱点の『母親想い』を見抜かれるのだろうか?
誰にも漏らしてはいない情報。仲間にすらも……空気のせいかな?
『⇒不良もどきの腹殴り20発目!⇒優はダメ?ジを食らった演技をした』
『⇒不良もどきの腹殴り80発目!⇒優は冷めた目で相手を見つめた……』
……優しい性格の優は、気づいてしまったのである。その天才的な
洞察力により。いま何発目かを、誰も数えていない他人任せな心情を。
もしもこの後『21発』殴れば、契りに対する裏切りとなる重大さを、
この者達は分かっているのか?『裏切りは人を傷付ける』ということを。
……確かに、優は賢い。だが、たまに自分の状況に無頓着でもある。
そんな優がふてぶてしく感じたのか、81発目は裏切りの鉄槌であった。
『⇒不良もどきはナント!顔ビンタした⇒優は『痛い』と言った』
『⇒不良もどきは満足した⇒戦闘は強制終了(優は……裏切られた』
優は、わたしとは違い優しい。裏切りの顔ビンタをされたが、たかが
一度の裏切りなど許してやろうと、自分に言い訳した。単に放火を、
ビビっただけだ。 優は『偽りの不良10名と同盟条約を交わした』
優しい優は、不良もどきとダラダラ過ごす、事務的な日々を過ごした。
優は、天才だ。会話のレベルが低いのを、社会勉強と割り切っていた。
優は『気づけば虐められ役?』から『偽りの不良共に愛されし者』に
クラスチェンジした。そんな優は、死神の性なる威圧『支配』の呪いで
『自己客観(ステ?タス確認』を封じられていた……朦朧とする優は、
死神の呪いで最終ボス『性獣』を倒す目的など、もはや見失いつつある。
『更なる不幸が到来!』 優にとっては、性獣などより遥かに宿敵であった
『始まりの怪物ヤマウチ』が『遠方へ引っ越す』とバグで勝ち逃げされた。
……優しい性格の優は『殺意で拾った鉄の棒』を投げ捨てた。それと共に、
密かに抱いていた殺意混じりの怒気は、虚無感に転じた……『攻撃力?450』
わたしはこの攻撃力の減少で、GAMEを放棄したくなった。けれど、
もし放棄をすれば『小学五年』に戻ってしまう。それこそが、この
『魂を投じた人生GAME』が『プレイヤ?と連動して能力が上がる』
仕組みの中核を成す『故意の脅迫観念システム』による中毒性でもある。
シナリオ上、避けては通れないボスキャラ『高校受験』との戦いだが……
優は死神の呪いに蝕まれて『内面ゾンビ』となっており、朦朧とした
ままでボス『高校受験』を、ゾンビの底力だけで払い退けた。 内面的は
ボロクソなまま、高校時代の一年半を澄ました態度でやり過ごしていた。
まともに優が操作できない……『内面ゾンビ』の治癒法は、童貞突破と
称される『一発限定アイテム』を使う以外、手段はなさそうだ。 もう優は、
黒魔術『支配』でGAME世界から消え去りそうなくらい、様子がおかしい……
そんなわたしも、現実とGAME世界の区別が付かないほど、様子がおかしい……
皆勤賞派な優しい優も『性なる呪い』の苦悶で『謎の早退』を連発した。
そんな危うい最中……遂に、薄汚い体育舘で『童貞突破』を発見したのだ!
――童貞突破ー― 品質の良し悪しにあり、後々になると効果に差が
出るという、一度きりしか使えない限定アイテム。 品質が良ければ、
使用後に『光の能力が上昇』などの効果がある。…………確かに、優は
天才であるが、死神に蝕まれたせいで、明暗感は既に損失していた。
内面ゾンビの優しい優は、発見したお宝が腐っていないか『識別』する
魔法など、唱える余裕は一切ない。早退を連発するほどキレた飢えは、
目先の安いアイテムに土下座を千回しようが『解毒』をして助かりたい
醜い本性を隠して気取り、音速を遥かに超えるスピ?ドで『行動』した。
優は『欲支配の一時遮断』を放った!……やがて、とっくに中学など
卒業している状況なのを、封じられていた『自己客観』により把握した。
死神を、一時的に突き放した優……内面ゾンビの苦悶に浸ったあまり、既に
天才かすら疑わしくなっているまま『最大の難関』とも称される中ボスの
『大学受験』に挑む……直前に、童貞突破が最低品質だったのに気づいた。
『過去の卑屈+50』…………死神は、再び舞い降りて優に憑依していた。
中ボス『大学試験』はバグ並の強さだ!……九戦も挑むが見事に惨敗した。
『ノイロ?ゼの幻想童貞』に苛まれながら、優は一年間の修行を決意した。
勝ち目のない戦いなのは、天才さで見切っていた。あくまでも来年に、
芽が出るように種蒔きするといった、布石を投じる優の思索でもある。
大学受験戦場では死神が、優の前の席にいる女性に『色気』を与えた。
死神の思惑通り、優は情緒不安定になり、天才さも『封印支配』された。
もう優は、訳が分からなくなっている……更に、トドメが九回戦。
決戦場に向かう電車は非常に込んでいた。車内で『ラック』が働いた!
……何故か、優は目的地より三駅も先の駅で、謎の女性と共に下車した(?)
天才の閃き……優しい優は、幻影痴漢の魔手を阻もうと、性悪そうな美人に
仕方ない表情で密着をした。夜叉な形相の女性に睨まれつつも、守り抜いた。
優は達成感で『気力+300』回復した。同時に『何か』を失ってもいた……
慌てて決闘場に到着した優だが、先程の電車内の死闘が影響を及ぼして、
悶々として『名前を記載』だけしかできずに、途中で逃走した!……って、
勝手に主人公、暴走していないか? そんなわたしも、早く逃避したい……
優の物語が負担に感じていたんだ。でも、GAME放棄は『小学五年』に
戻される『繰り返される奈落』の洗礼を浴びてしまう。わたしは
もっと、負担の少ないGAMEにしておくべきだったと、後悔しかけた……が !
優は、教えてくれた……『あの頃の全力には、間違いなんてない!』
……優は、見抜いていたんだ。わたしが阿呆な割に、自分自身を
とてつもなく信じ抜いている恥部。そんな優しさに溢れる優に、
猛烈に冷めた。阿呆にすら感じた。何故なら、わたしは現実の試験問題で
現代語では満点を取れるのだ。痴漢じみた電車遊びなんか、わたしは
しようと思っても、できないと思う。優しい優と違い、わたしは
美しく生きる意識が激しいから……天才風情に、美意識では負けない!
優は、勉強しての現代語満点。わたしの場合、GAMEしていただけ。
つまり……わたしは賢い? 気づいたんだ。実は、優のことなど本心で
頼ってはいない。つまり、優という優しい天才などは、不必要であると。
つまりわたしは天才? 実に滑稽な話! はり?どうも混沌が酷い……
――19歳になる頃、わたしは人と喋れるようになり、変化しつつあった。
とはいっても、いまはたった二人だけ。それだけではない。入学した
五流大では、喋って気持ちの伝わる人はいない。天才の優とは違って、
視線の理解力で見切れてしまえる。『目を見れば少し心が読める‥‥』
これは、GAME世界の魔法とは違う。わたしの直感と洞察力に基づく知性だ。
そう……もうじきわたしは、阿呆ではなくなる予感がしている。
近頃の優は、GAME世界の目的となる最終ボス『性獣』に打ち勝つ以前に、
黒魔法『支配』に錯乱するだけの、天才さを感じない、優しい臆病者だ。
賢者にもならず、また、最終ボスを倒せるほどレベルアップしても
いないのに、優は一体、何をやっているのだ? 分からないな……
分からないけれど、わたしが操作している優しい天才の優などは
所詮、マリオネットでしかない。『暗黒英雄の快楽伝説』の致命的な
問題とは、天才的な主人公そのものであると気づいたんだ。わたしは、
横着者なので、究極の天才を自在に操ろうと目論んでいた……
『成人式』との戦闘では、優は天才的な判断で黒魔法『不参加』を唱えて
戦闘を回避した。わたしは『参加』をした。そして、わたしが過去に
関わった人共が、とんでもない阿呆ばかりと『理解力』により見極めた。
――21歳になった時点で、わたしは幻想天才である優を超えた。
『現実世界で目的達成』していたのだった。すると、脳内GAMEに
接続できなくなっていた。サヨナラ……優しい演技が得意な優よ。
……わたしは、とてつもない真実に気づいた。世界が二つあれば、
誰と喋ろうが通じる訳がないのだと。何故なら、このわたし自身が、
誰かの脳内で操られている、究極の憎悪を秘めた卑屈な主人公な気が
したからである。更に、わたしを操作していたプレイヤ?は、短気な
性格と推測してもいる。わたしが存在する『卑屈な英雄伝説』という
裏GAMEには、最短でも23歳までクリアしてはならない秘密がある。
予定より、二年も早くクリアをしてしまったので、わたしは一体、
誰に操られているかを、考えてしまうバグが生じている。GAMEを
クリアした途端『思考エリア制限システム』が『解除』されたんだ。
新たな目的を探さないと、暇で壊れそうだよ……人間に対するあの
深い憎悪は、何だったのだろう? まるで分からない。仮に、それが
分かってしまえば、わたしは、わたしではなくなり、憎悪は消え去る。
大体、わたしに名前とかってないの? ……様々な疑念が交錯しながら
二年間が経過した――わたしは、自分の名前が『上辺 客観』と理解した。
理屈を超越した理解。 『G A M E 崩 壊 』……けたたましい警報が
鳴り響き、人間達は消えた。無人荒野の天空に、無垢な微笑が流れる。
‐ Bad Ending ‐
後書き
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