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作品ID:1378
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ドライセン王国シリーズ:滔々と流れる大河のように(冒険者編)

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前書き・紹介


第四章「シュバルツェンベルク」:第11話「初の魔法被弾」

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第4章.第11話「初の魔法被弾」



 オークウォーリアでの特訓を十日間続け、二匹相手でもほぼ問題ないレベルまで強撃も使えるようになった。



 レベルも十九に上がり、両手剣スキルが四十二、強撃のスキルも得ていた。合わせて、回避スキルも三十七に上がり、予測のスキルも得ている。



 高山(タカヤマ) 大河(タイガ) 年齢23 LV19

  STR1446, VIT1675, AGI1352, DEX1380, INT4287, MEN2312, CHA1145, LUC1135

  HP1080, MP2312, AR5, SR5, DR5, SKL283, MAG162, PL34, EXP313282

  スキル:両手剣42(複撃2、狙撃1、強撃1)、

      回避37(見切り2、予測1)

      軽装鎧28(防御力向上1)、共通語5、隠密11、

      探知15、追跡8、罠5、罠解除8、体術23、乗馬8、植物知識9、

      水中行動4、上位古代語(上級ルーン)50

  魔法:治癒魔法19、火属性16、水属性9、風属性9、土属性9





 ミルコも納得できたのか、ようやく元の剣に戻してもいいとの許可が下りた。



 彼から意外なことを告げられた。



「そろそろ、おめぇに教えられることがなくなってきた。これからは迷宮メインで場数を踏みな。命のやりとりって奴は、最後は経験が物を言うんだ」



「なあ、まだ教えてもらってない技があるはずだぜ。あんたに最初に出会ったときに俺が食らったあの技だよ」



 最初に食らった重くて速い攻撃。あの攻撃は今でも忘れられない。

 彼は俺の言葉に肯くように、



「ああ、あれか。あれは教えられて覚えられるもんじゃねぇ。自分に合った形で自然に身に付くはずだ」



「どういうことだ?」



「あれは、これといった型があるわけじゃねぇ。いくつかの型を合わせたもんだ。使っていくうちに自然と組合せができてくるもんだ」



 俺はまだ納得がいかず、「でもよ……」と口にするが、



「もう見てやらねぇって言ってるわけじゃねぇんだ。週に一回は見てやるから、地力を付けて来いって言ってんだよ。ブツブツ言わずにとっとと迷宮に行け!」



 最後には怒鳴られながら迷宮に向かうことになった。



 俺は彼の言葉の意味か良く判らなかったが、言われた通り迷宮で場数を踏むことに専念しようと心に決めた。





 ミルコは大河の後姿を眺めながら、



(タイガよ。おめぇは天才だ。|竜殺し《グレゴール》以上のな。今のレベルでその技量がどれだけ異常なことか判ってねぇだろう。半年で一流にできると思ってたが、三ヶ月掛かんねぇうちに超一流になりやがった。後は場数を踏むだけなんだよ)



 彼は自らの技を受け継ぐ者が現れたことに満足しているが、その表情からそのことは一切伺えなかった。





 俺は三十五階の転送室から、三十六階を順調に進み、三十七階に降りてきた。

 三十六階ではあまり気にならなかったが、さすがに訓練用の模擬剣とディルクの剣の差は大きく、四、五発掛かっていたのが、二発か、運がよければ一撃でオークウォーリアを倒せるようになっていた。



 三十七階から三十八階に降りると、すぐに三匹のオークが現れる。

 両手剣使いのオークウォーリア二匹とオークシャーマン一匹だ。



  オークシャーマン:

   オークの希少種。属性魔法を使う。個体により使う属性が異なる。

    HP800,MP800,AR5,SR5,DR5,防御力30,獲得経験値150

    杖(棍棒:スキルレベル15,AR30,SR65),アーマーなし

    各属性魔法レベル10(火属性第二階位まで使用可能)



 オークシャーマンはフード付きのローブを纏っており、オークというより体格のいい魔術師といった感じがする。



「グルゥゥ」と唸りながら、オークウォーリアが珍しく、ゆっくりと接近してくる。

 その後ろでは、オークシャーマンが呪文を唱え始め、魔法の準備をしている。



(どうやら、三匹でタイミングを合わせて攻撃してくるつもりだな)



 火属性第二階位の魔法はファイアストーム。範囲攻撃魔法だから、撃たれた瞬間、絶対に命中する。



(ダメージが結構大きいから先制攻撃だな)



 俺は鞘ごと剣を抜き、床に立て、呪文を唱える。



「万物の基となるマナよ、わが身に集いて……」



 前衛二匹に防がれると厄介なので、風属性のマジックアローを選択し、素早くオークシャーマンに撃ち込む。



 マジックアローは、空気を集束させた透明な矢でよく見れば見えるが、回避が難しい魔法だ。まだ、改良していないので、魔導書に書いてあった通りの通常型だ。



 放たれた空気の矢はオークシャーマンに命中し、唱えていた呪文を中断させる。

 二匹のオークウォーリアがそのことに気付き、一気に接近してきた。



(同士討ちになっても気にしないだろうから、接近戦中でも構わず、魔法を撃って来るんだろうな。一撃は仕方がないか。できるだけ早く前衛二匹を片付けよう)



 後ろのオークシャーマンは気にせず、前衛に集中して攻撃を掛ける。



 見切りと強撃で一匹目を片付ける。

 その瞬間、俺の周りがゴォォと赤い炎の渦に包まれていく。

 オークシャーマンは味方であるオークウォーリアを無視して、ファイアストームを撃ってきた。



(くそ、熱い!)



 俺は自分の髪の毛が焦げる匂いを嗅ぎながら、鼻や口が焼かれるような苦しさを感じていた。

 いつも自分で使っている魔法たが、初めて食らい、「こんなに苦しいのか」と改めて思った。



 ファイアストームの範囲は半径十五フィート=四・六mくらいだから、オークウォーリアを無視すれば二秒で出られる。



 俺は目の前のオークウォーリアを無視して、バックステップの要領で一気に下がり、ファイアストームの範囲から逃れる。



 僅か数秒だが、体力を五%くらい持っていかれた。

 継続時間一杯の一分間もあの中にいたら、四分の一以上体力を失っていただろう。



(広範囲魔法は避けようが無いから厄介だな。撃たせる前にどうにかしないと、このフロアの攻略は難しい。なにより苦しいのが辛いな)



 ようやく、炎の渦も収まり、目の前に焼け焦げたオークウォーリアが近寄ってきた。



(正に|同士討ち《フレンドリーファイア》だな)



 オークシャーマンのファイアストームで、オークウォーリアの体力は三分の一くらいになっている。

 俺は「あと一撃で倒せるな」と思い、強撃を打ち込んで接近してきたオークウォーリアを一撃で倒す。

 オークシャーマンの方を見ると、また呪文を唱え始めていた。



(この辺りのマナは戻りきっていないはずだ。今のうちに接近してしまわないともう一発撃たれることになるな)



 十数m先のオークシャーマンに向かい、全速力で接近する。



 どうにか間に合ったようで、オークシャーマンはまだ呪文を唱えている。



 防具を持たないシャーマンは、接近してしまえば、普通のオークと大して変わらない。



 俺が横薙ぎの斬撃を繰り出すと、その攻撃を受けたオークシャーマンは「ガハッ!ギャア!」と人間に近い悲鳴を上げ、消えていった。

 三匹のオークたちの魔石を拾いながら、今の戦いについて考えていた。



(初めてファイアストームを食らったが、結構きつい。魔法の対処法を考えないと、この先、本当にやばいかもしれない)



 対処法を考えながら、更に三十八階を進んでいく。

 歩きながら考えたシャーマン対策は、

 ?ウォーリアが近寄ってくるまでに魔法でシャーマンを倒す

 ?魔法を撃たせた上で回避し、マナ密度が戻りきる前に全滅させる

 ?魔法を撃つ準備を始めたら後退し、追って来たウォーリアを各個撃破する

 ?ウォーリアを無視してシャーマンに接近し、シャーマンも含めた混戦にしてしまう

 の四つだ。



 ?はシャーマンの体力からウォーリア接近までに倒しきるのは現実的には困難だろう。

 ?は魔法の発動タイミングを見誤ると回避が難しく、さっきと同じになる。

 ?は風属性の魔法の射程は一五〇フィート=四十六mもあるので現実的では無い。

 ?はウォーリアがおとなしく通してくれるとは思えない。



 結局、解決策は見つからなかった。

 一番損害の少なそうな?をベースに戦っていくしか無いだろうと考えながら、通路を進んでいくと、再びオーク三匹が近づいてきた。編成はさっきと同じだ。



 今回は積極的に前に出て、オークウォーリアに攻撃を掛ける。

 二十秒ほどで一匹目を倒し、シャーマンを見るとまだ呪文を唱えている。

 時間の長さから、第二階位の魔法だと判断する。



 シャーマンまでの距離は十m弱。ウォーリアを無視して突っ込めない距離ではない。



 二匹目のウォーリアの脇を攻撃を避けながらすり抜け、シャーマンに接近する。

 俺の思惑はいい方に転んだようで、



(よし、シャーマンはまだ呪文を完成させていない)



 すぐにシャーマンに斬撃を加えて呪文を中断させ、後ろから接近してくるウォーリアに攻撃を掛ける。前後に挟まれる形になったが、構ってはいられない。



 俺がウォーリアと斬り合っている間に、シャーマンは距離を取るため後退していく。

 俺は焦らず、ウォーリアを仕留めることに集中し、確実に倒してから、シャーマンに対峙する。

 それを見たシャーマンは大技を諦め、第一階位の魔法:マジックアローを俺に向けて放ってきた。



 近い距離から撃たれたため、短い“ヒュ!”という音とともに空気の矢が俺の腹部に突き刺さった。

 腹部を見ると革鎧で多少は防ぐことができていたが、全HPの二割近いダメージを負ってしまったようだ。



(痛ぇ!)



 俺は痛みに苦しみながらも、もう一発撃たれる前に接近して倒してしまわないとと考えた。

 血が滲む腹を押えながら、オークシャーマンに接近し、お返しとばかりに大技の強撃で真っ二つにする。

 オークシャーマンが消えるのを確認すると、すぐに治癒を掛け、階段のところに足早に戻っていく。



 俺は階段に着いてから、今回の被弾について考えていた。

 マジックアローはファイアボールのように見えない。俺の防具である革鎧では防御力が低すぎ、ファイアボールに攻撃力が劣るマジックアローでもHPの減少が馬鹿にならないくらい大きい。

 防具を強化するか、先手を打てるようにするかしなければ、この先に進むのは難しいようだ。

 そこで思い出したことがあった。

 四十階が一つの山だという話だ。



 酒場やギルドで聞いた話では、一つ目の山が二十五階のオークの群れで初期装備のままではオークの体力を削りきれず、突破は難しい。



 二つ目の山が四十階のオークウォーリアとオークシャーマンのグループで、頑丈な前衛の壁と後衛からの魔法の攻撃にどう対応するのかが問われる。

 ゴブリンシャーマンが撃つ回避可能なファイアボールではなく、回避不可能な広範囲攻撃魔法でパーティ全体の体力を一気に奪われてしまう。

 パーティ側の弓使いがうまくシャーマンを牽制してくれれば、魔法によるダメージは防げるが、オークウォーリア自体の攻撃力も無視できないので、前衛の体力が徐々に削られていくことに代わりは無い。

 治癒師がいたとしても、一フロアで最低五回は戦うので、ダメージを負い続ける戦い方では、治癒師の魔力切れがクリティカルになる。



 オークシャーマンの魔法を抑えつつ、ウォーリアを早期に倒すことができるパーティのみが、この二つ目の山を越えられるわけだ。



 もちろん、俺のようなソロには、完全には当てはまらないが、考え方は共通だと思う。

 四十階を制覇すると晴れて一人前のCランクとなれるというのは理に適っている。



(三十八階はいまの戦い方でも突破できるだろう。三十九階、四十階と敵が増えたときが問題だ。ミルコが地力を上げろっていうはこういうことを指しているのかもしれないな)



 とりあえず、三十八階は諦め、三十七階でウォーリアを狩って、レベルアップに励むことにする。



 その後三十七階で、剣と魔法の両方をうまく使いながら、十五回の戦闘をこなした後に迷宮を出ることにした。



後書き


作者:狩坂 東風
投稿日:2012/12/27 21:09
更新日:2012/12/27 21:09
『ドライセン王国シリーズ:滔々と流れる大河のように(冒険者編)』の著作権は、すべて作者 狩坂 東風様に属します。

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