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作品ID:2265
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私は犬と生きていく

小説の属性:一般小説 / 現代ドラマ / 批評希望 / 初級者 / 年齢制限なし / 完結

前書き・紹介

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風連

前の話 目次 次の話

 それからずっと、私はどんよりと気分の晴れない日々を送っていた。高校はいわゆる進学校だったので、勉強だけはしていたが、友達は居なかった。皆進学の事に夢中で、仲間とつるんで遊んだりすることが無かったのだ。私の激しい孤独感は風連だけが埋め合わせてくれていた。
 
 風連はしょっちゅう聞こえてくる父と母の怒号をじっと聞き続けているとはいえ、父にも母にも愛想を振り撒いていた。彼は家族であるという、ただそれだけで人間の性癖によって差別したりはしないのだ。私はそんな風連を偉大だと思い、愛おしいと思った。次に生まれ変わるなら犬が良い。
 
 散歩の時間になると、風連は庭に面している居間のガラス戸をバリバリと引っ掻きながら、催促の甘えた声を上げる。私は急いで外套を着込み、糞取り袋を用意する。その間、興奮した風連は嬉しそうに走り回っていた。
 
 鎖を散歩用の引き綱に変えると、待ってましたとばかりに風連は走り出す。私は家から離れられる解放感でウキウキしながら、風連と走った。空を見上げると、澄みきった青空に鱗雲が並んでいる。下に目をやると枯れ草が風にたなびいていた。秋の風が心地よく、私の憂鬱な心を洗い流してくれるかの様である。風連の、キリリと巻いた尻尾を左右に振りながらキビキビ歩く姿も、クルクル回ってから神妙な顔をして糞をする姿も、草むらに隠れている虫を狐飛びして捕まえる様子も、全てがただ愛らしい。なんという純粋な命の輝きだろうか! ここには完璧な世界が有るのである。
 
 私は心行くまで風連との散歩を堪能した。川の土手で綱を外した風連が走り回る姿を眺めながら、出来ることならこのまま家へは帰りたくない、と思った。この爽やかな秋晴れの空気の中で、このままずっと風連とこうしていたい。この素晴らしい世界に比べたら、他は皆ごみ屑の様なものだ。私はこのささやかで美しい世界を誰にも壊されたくなかった。
 
 
 
 

後書き

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作者:コツリス
投稿日:2020/02/05 22:21
更新日:2020/02/05 22:21
『私は犬と生きていく』の著作権は、すべて作者 コツリス様に属します。

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