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作品ID:548
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白銀 ■ふしじろ もひと 


White×Black=Glay?

小説の属性:一般小説 / 未選択 / 感想希望 / 初級者 / 年齢制限なし / 連載中

前書き・紹介


White×Black=Glay? ?4色目?

前の話 目次 次の話

 1組の姉妹の名は、草花 舞葉(そうげ まいは)、草花 黒刃(くろは)というらしい。

 あの後、合流した桃風 羽夜華に協力してもらい、NEVのデータベースに侵入してもらった。

「……NEVでもシークレット中のシークレット。名前すら、載ってませんねー」

 ノートパソコンを膝に置き、マウスパッドでクリックを繰り返し、キーボードを叩きまくる羽夜華は、残念そうに呟いた。

「んー。NEVの中でもシークレットか……」

「これ、結構すごいですよね?」

「うん。NEVが執着しそうなほど、能力高いなら、シークレットに認定されちゃうから」

「……名前、なんていうの?」

 鋼夜 春袈が姉妹に問いかけると、姉妹の姉のほう、舞葉が不機嫌そうに答える。

「草花、舞葉」

「妹ちゃんは?」

「……草花……黒刃」

 黒刃は相変らず、舞葉の後ろに隠れたまま。

 だが、名前を名乗るときだけは、舞葉の後ろから顔だけを出して、名乗った。

 しかし、すぐ後ろに引っ込んでしまう。

「NEVシークレット・ファイル、覗ける?」

「……無理です。NEVも、そう簡単にシークレット・ファイルを覗かせるほど、セキュリティ、甘くないです」

「なら、仕方ないかな」

「はい。諦めましょ」

 ノートパソコンを閉じた、羽夜華は溜息をついて春袈に問いかけた。

「リーダー。本当に、この2人をチームに入れるわけ?」

「信用してもいいと思うけど?」

「信用できるわけないでしょう。NEVのシークレットですよ?」

「だから、なんだ」

 満面の笑みを浮かべて、姉妹を見る春袈。

「私ね、この子たちを気にいっちゃった」

「……」

「それに、ウォークマンを探る上でNEVの関係者は、できるだけ手に入れておきたいところ。

 このシークレットたちはそれに、当てはまってる……。

 そんな子達をほうっておける?」

「……リーダーは甘すぎます」

 諦めたように羽夜華は、言う。

「いいでしょう。今は2人を信用します。

 ただし、チーム、もしくはリーダーに危害を加えるようであれば、即座に排除します。

 よろしいですね?」

 低い声で言われた、宣言。

「大丈夫。2人とも、いい子だから」

 笑みを浮かべて言うと、羽夜華は苦笑いを返してきた。

「ねぇ、ウォークマンを探るって言っておいて、探らないの?」

「とりあえず、10の国と都市に散らばってるチームのメンバーと合流しないことには……」

「分かった。どこ?」

「この国、ヴィルヴェスタ。推定100人。

 フェルフォート、推定7人。戦場都市、推定20人。魔法都市、推定3人。

 情報都市、推定190人。トーンメルティウス、推定50人。

 ヒルメル・フォークネス、推定10人。チェルヒューン、推定22人。

 ネイブルランド、推定6人。美術都市、推定12人」

 一気に言っちゃったけど、大丈夫かな、と心配した春袈だったが、聞いた本人、舞葉は記憶したみたいだった。

「やけに、情報都市だけが人、多いんだけど」

「あぁ、ウォークマンを探るのが、このチームの目的だから、ウォークマンに関する情報を収集するのが目的になる。だから、比較的安全な情報都市に結構、メンバー居たりするんだ」

 舞葉の疑問に、春袈は答えていく。

「魔法都市は? 人、少ないみたいだけど」

「戦場都市に次いで、危険な都市だからね。あまりメンバーを送りこんでない」

「情報都市は安全だし、情報も収集できるってわけか……。へたに他の国や、都市行くよりも、まず情報都市を中心にして、動いた方がよさそうだね」

 舞葉が冷静に発言する。

「でも、ヴィルヴェスタにも居るのか……。

 ……情報都市って、どこにあるんだっけ?」

「ヴィルヴェスタと、ネイブルランドの国境にある都市。

 おかげで、治安はいい。情報都市で争いなんて起こったら、ヴィルヴェスタとネイブルランドの治安や、関係が悪くなっちゃうきっかけになりかねない」

「ヴィルヴェスタに居るメンバーの推定位置は、って分かったら苦労してないか。

 いいや。とりあえず、情報都市行こう。そこで考えよう」

「オーケー。だけど、私はちょっと、別行動とらせてもらってもいいかな?」

 舞葉の提案を受け入れる。

 だが、春袈は別行動をとりたいという。

「別にいいけど……NEVと連絡をとろうだなんて思ってない?」

「まさか」

「……黒刃、どう思う?」

 舞葉の背中から、また黒刃が顔を出す。

「今のところ、嘘をついている様子はない……」

「了解。いいよ、行っておいで」

 黒刃が背中に隠れる。同時に、舞葉が声をかける。





 丘に佇む、少女がイヤホンに向かって声を発した。

「第1段階、クリア。第2段階、シフト完了」

 あまりに無感情な声に、少女らしさは少しも感じられなかった。





後書き


作者:斎藤七南
投稿日:2010/11/14 18:04
更新日:2010/11/14 18:04
『White×Black=Glay?』の著作権は、すべて作者 斎藤七南様に属します。

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作品ID:548
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