作品ID:700
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黄昏幻夢
小説の属性:一般小説 / 未選択 / 感想希望 / 初級者 / 年齢制限なし / 完結
前書き・紹介
終章
前の話 | 目次 |
それから、二年が過ぎた。
細は、じーさんのいなくなった神社で、石段に座っていた。
近くを、子供たちが駆け回っている。
「……もう、何もできないんだよな」
細は、自分の手を見た。
二年前の、夏。あのころ、細は魔術士だった。
いまは、ただの高校生だ。
じーさんは、一年前に天寿を全うした。今、神社は地区で管理されている。じーさんがいなくなったせいか、子供たちが寄り付いてくるようになった。
静かだった竹やぶに、元気なちびっ子の声が響く。
「これで、よかったんだよ。聖魔術士のおかげで、みんな幸せになれた」
細は、メイの言った最後の言葉を今でも耳から離そうとしない。
あれは、メイの、最初で最後の『自分の気持ち』だった。
「ありがとうを言うのはこっちのほうだよ――メイ」
夏の終わりが、近づいている。
後書き
作者:水沢はやて |
投稿日:2011/05/14 22:45 更新日:2011/05/14 22:45 『黄昏幻夢』の著作権は、すべて作者 水沢はやて様に属します。 |
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