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日常

作者 あらゐけいいち 作者HP kumomadori
掲載誌 コンプティーク(角川書店)(休載中)
月刊少年エース(角川書店)
4コマnanoエース(休刊)
単行本数 10巻(連載中) + 「Helvetica Standard」
Wikipedia 日常 (漫画)
アニメ アニメオフィシャル
チャート
内容 平凡なタイトルに反し、非常にシュールかつハイテンションなギャグ漫画。
高校生たちの群像劇の形式であり、特に決まった主人公は設定されていない。
各話には「日常の○」(○には通し番号が入る)のタイトルが付いており、各話の間には「日常の○.5」として直前の話にちなんだショートネタが挟まることがある。
コミカルな画風だが、時折非常に精密な絵が描かれることがあり、それがシュールなネタとなることも多い(5巻「日常の76」は特に顕著)。
時系列は基本的に順を追っているが、時には以前の話の前日談が描かれること(東雲研究所の過去の話等)もある。また、同時刻の別のシーンを描くことも。
また、各話が密接にリンクした話も多く、特定のパターンの天丼などもあり、順を追って読むことでより面白みが増す作品。
非常に凝った作品であり、各所に小ネタや伏線が貼られ、読む毎に新たな発見がある不思議な作品でもある(3巻のちょっとしたエピソードが5巻のネタの元になった事もある)。

基本的にコマ割りの作品ではあるが、「はかせ」「東雲なの」「阪本」の東雲研究所の話を中心に時々4コマ形式も描かれる(「日常のショート」としてそれ以外のネタが4コマ形式で描かれることも多い)。
4コマ形式は2巻P17の「日常の20」が初出。
また、「4コマnanoエース」でも4コマ形式で描かれていた。

連載終了から数年後、月刊少年エース2021年12月号にて連載が再開された。
感想 「4コマの時もある」。そういう話を見かけて読んでみました。
というわけで、時々4コマのお話があります。なので、「4コマ専門サイト」として扱っていいものかどうか迷っていました。
「面白ければ大体OK」が基本方針ですので、取り敢えず入れちゃおうか・・・と迷っていたのですが(好きな作品ですし)、「4コマnanoエース」が創刊され、4コマ漫画としての色が濃くなったため、正式に扱うことを決定したという経緯があります。
ちなみに、コマ割りと4コマではコマの大きさの都合と思うのですが、絵の感じがちょっと違います。
4コマではコマに合わせてデフォルメしたタッチで描かれています。

もう、全力の、しかもド直球のギャグ漫画といった感じです(ネタ自体は変化球が多いです)。
独自のワールド全開の媚びない笑いの世界。こういう作品、好きですね。
勢いのあるハイテンションギャグ漫画のため、ほのぼの系や、いわゆる空気系の作品とは対極にある作品です。
そして勢いがあるからでもあるんですが、テンポがいい!
勢いと、リアクションと、テンポで破壊力のあるネタの連続攻撃。
時には“サイレント漫画”の形式で描かれることもあります。
それだけでなく、“間”を活かしたネタや、シュールなネタもあり、無数の変化球がどこから飛んでくるのか分からない作品。
止め処ない笑いの連続です。“笑うための作品”です、まさに。

キャラクターが多く、特定の主人公を持たない群像劇です。
そのためキャラクターの数が多いのですが、それぞれにキャラが濃くて、印象的なキャラばかり。
キャラの区別がつかない、ということはありません。
元々、私はキャラの名前が覚えられない人間で、大人数の作品は苦手。
それでもこの作品は、名前はすぐには覚えられませんでしたが、「このキャラはどういう人物で、どういうネタ担当」というのは無意識で判別できました。
それくらい分かりやすい作品です。

上でもちらりと触った、5巻「日常の76」はシュールで好きなネタです。
この方の笑いのセンスは独特です、ホント。
いい話やしんみりする話は一切無しの、純度100%のギャグの連発ですので、単純に笑いたい時に読む作品。
また、話のテンポが速く、テンション系の作品のため、非常に短時間で読むことが出来るのも特徴です。

ちなみに、アニメでは2クール目から東雲なのが学校に通い出しますが、原作では連載開始直後から「ロボ女子高生」として登場。
編入するくだりはまた別の機会で描かれます。
ちなみに「東雲なの」という名前も高校に編入するにあたってはかせが付けたものです。
阪本さんも登場は結構遅いです(2巻P89の「日常の29」にて登場)。アニメでは阪本さん参戦前のネタにも阪本さんが絡むよう変更されています。
雑記 単行本6巻の初回限定盤はOVA「日常の0話」が付いてきました。
その後、いよいよアニメも放送開始。
実はOVAの時点では「大丈夫か・・・?」と心配していました。
内容が完全オリジナルで、肝心な「シュール&ハイテンション」のネタが一切なく、笑いどころない空気アニメっぽくなっていたんです。
ところが、流石は京アニ。アニメ本放送ではばっちりやってくれましたね。
原作の内容盛りだくさんでいながら、作品のテイストそのままにオリジナル要素を挟む遊び心。
作品の空気を見事にアニメにしてくれました。
こうなってくると・・・あのOVAは何だったの?とはなりますが。
さらに雑記 雑誌「ニュータイプ」に連載されている内容や、無料配布物・冊子・告知に使われた4コマやイラスト。
数年分のそれらをぎゅっと1冊に纏めた本。
それが「Helvetica Standard」です。
4コマにイラストに文章に・・・
兎に角盛りだくさんの内容。
アニメ「日常」で、原作にないネタの多くはここが出典だったりします。
「日常」同様の不条理ギャグが展開され、高校生達をメインに据えたそちらとは違い、天狗や天使や死神や・・・
様々なキャラクター達によって展開される読み切り作品の集合体。
ファン必読の1冊です。
「日常」の作中でも同名の本をキャラクター達が読んでいるシーンが初期から何度も出てきています。
ちなみに、“Helvetica”とは、出版業界でよく使われるフォントのことです。
さらにさらに雑記 作品の舞台は「時定市」という架空の都市ですが、そのモデルは先生の出身地である「群馬県伊勢崎市」とされているのだとか。
「時定高校」が作者の母校「伊勢崎商業高校」をモデルとしている事のほか、他の施設も多くが実在の施設をモデルとしているそうです。
また、キャラクターの名字の多くは群馬県の地名に由来。例外もいます(立花姉妹、桜井姉弟、中村先生、東雲研究所等)。

情報提供:Mevyさん(2012年3月18日更新)
単行本 発売日 ・1巻:2007年7月26日
・2巻:2007年10月26日
・3巻:2008年7月26日
・4巻:2009年1月26日
・5巻:2009年10月24日
・6巻:2011年3月26日
 (限定版:2011年3月12日)
・7巻:2011年10月26日
・8巻:2012年10月26日
・9巻:2013年12月10日
・10巻:2015年12月10日
試し読み
(Web連載)
角川書店:1巻
角川書店:2巻
角川書店:3巻
関連項目 ●ジャンル アニメ化
ロングセラー
ハイテンション
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●チャート 笑い
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