作者 | 椿いづみ | ![]() |
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作者ブログ | 椿いづみBLOG | |||
掲載誌 | ガンガンONLINE(スクエア・エニックス) | |||
単行本数 | 14巻(連載中) | |||
Wikipedia | 月刊少女野崎くん | |||
アニメ | あにてれ | |||
チャート | ![]() |
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内容 |
「野崎梅太郎」に恋をした「佐倉千代」は勇気を振り絞り告白をしたのだが、気が付けば漫画原稿のべた塗りをやっていて・・・? 少女漫画家な男子高校生とその周囲の愉快な友人たちを描く少女漫画家コメディ。 仕事(漫画を描くことやその資料になるもの)のことしか頭にない野崎をはじめ、多くのキャラクターが何かしらズレた所がありコメディリリーフとなっている。 突拍子もない行動を躊躇なくとるメンバーに周囲が驚愕するタイプのネタや、アンジャッシュのコントの様に重大な勘違いやすれ違いをしたまま展開される会話が主なネタで、ヒロインの佐倉は主にツッコミを担当。 パンチの強いネタが多く、4コマ目には必ずオチがある正統派コメディ。 ガンガンONLINE連載のWeb漫画で、いわゆるワイド4コマ(コマが横に長く1ページに1本)。 また、Web連載から地上波アニメ化された珍しい作品。 |
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感想 |
「少女」とタイトルに入っているものの、そのネタの数々は荒業ともいえる激しいものばかり。 「少女漫画家」という設定を活かしたものが中心で、学園生活やキャラの関係性やすれ違いも多いです。 初期は特に漫画家設定中心でした。 チャートを見ていただけると分かりますように、私の大好物である「笑い」が満載。 しかも、かなりレベルが高いです。 流石ガンガン系列・・・連載作のレベルが異様に高いです。 声を上げて笑える作品です、ガチリアルに。 正統派で、気を衒ったネタでないのに爆笑できる作品。 最近では珍しい「純粋なコメディ」という感じの作品です。 特に3巻の第26号、大爆笑しっぱなしでした。 この話は勘違いしたまま会話がすれ違うタイプではなく、「第3者が少女漫画家たちの会話を男女の修羅場だと勘違いする」というお話。 もう、そのズレ方が壮絶で、勘違いする方ももされる方もそれ単独で見れば正常な筈なのに、ズレていることを認識した我々読者の視点で見ることであまりにも強烈なネタに仕上がっています。 これを台本にしてコントにすれば往年のネタ番組でオーバー500は堅いんじゃないかと(私に可能な最大級の賛辞)。 そして、「リボン!!!」というツッコミが絶妙! 1話丸々大爆笑しっぱなしの作品というのも久しぶりでした。 そこに至るまででも十二分に笑わせて頂き、本作のファンになっていましたが、このお話で完全に虜になりました。 導入としては女子からの告白といういかにもラブコメな展開(コメディとして当然それは相手には伝わっていないのだが)。 ところが本人も5巻で自分が片思いをしていたことをふと思い出すレベルで全く進展なし。 いえ、でもちゃんとふとした時にドキリとしたり意識したりはしています。 無論、それは全て笑いへのフリになってしまうのですが。 本作で唯一まとも(周囲が唖然とするような個性でない)な彼女ではありますが、ツッコミだけではなくそういった「まったく伝わらない思い」系のネタではフリ担当です。 オチ担当は当然野崎くんです。 ・・・ヒロインってなんだ? 4コマというと萌え4コマ誌が多いですし、一般紙でも女の子のキャラが多い作品が大半を占めます。 が、本作は男女割合が半々くらいです(サブキャラ含めるとぐっと男子比率が高くなります)。 ぱっと見の印象で男子の方が多いように感じるのは女子メインキャラの1人である鹿島くんのせいでしょうか。 スカート穿いてなきゃただのイケメンだからなぁ(作中のキャラもガチで男子と勘違いしたりします)。 そして、ヒロインの佐倉のみ顔がよくデフォルメされます。 ・・・ヒロインってなんだ?(いや、でもそのデフォルメ顔がまた可愛いのでよし!) ちなみに、男女ペアでの活躍が多いです。 上記のように主人公の野崎くんと佐倉の片思いペア。 演劇部のバイオレンス親バカコンビ・堀&鹿島ペア。 一方のみ事実を知らないバイオレンスローレライコンビ・瀬尾&若松ペア。 ただ、そのペアもラブコメどころか・・・という関係性です。基本バイオレンスですし。 特に瀬尾&若松ペアに関しては、瀬尾(女子でラフプレー上等!かつ豪胆)が若松(男子・不眠症気味)を気に入っているのですが、若松は瀬尾をその凶暴さから苦手としています。 一方で若松は「声楽部のローレライ」に憧れていて・・・ そのローレライというのが実は瀬尾であり、若松はその事実を知らないのです。 でも、瀬尾は若松が自分とローレライが同一人物である事に気づいていない上にローレライに好意を持っていることを知っています。 「同一人物と知らなかった」という設定ならよくありますが、一方が全ての事情を把握しているというのがミソ。 瀬尾が完全にイニシアティブを握っている上に、若松はそのことすら知りません。 もう、この設定だけでどれだけニヤニヤできるか。完全に面白いことになる以外ないじゃないですかっ! 堀&鹿島ペアも、演劇部部長の堀(男子)と部員で「学園の王子様」の異名を持つ鹿島(女子)のコンビなのですが、サボる鹿島に堀がバイオレンスな制裁を加える珍しい構図。 男子が女子に全力の蹴りを入れるシーンはあまり見ませんからね(あまりどころか・・・)。 でも、鹿島はそれを嫌がっておらず、むしろ「特別扱いされている」と感じて堀に懐いており、堀は堀で鹿島の顔を絶賛し続ける親バカ(本人の前では言わない)。 野崎&佐倉ペア以外の2組に関してはかなり珍しいタイプのコンビであることが分かります。 ちなみに、佐倉・堀・若松が野崎くんのアシスタントをしています。 アシスタントにはもう1人、恥ずかしがり屋ヒロイン気質な御子柴という男子もいます。 この御子柴はペアとなる女子がいないため、野崎くんや佐倉関係を中心にフリーに登場することが多いです。 ちなみに、野崎くんの描いている少女漫画のヒロインのモデルはこの御子柴です。 ・・・ヒロインってなんだ? |
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単行本 | 発売日 |
・1巻:2012年4月20日 ・2巻:2012年11月22日 ・3巻:2013年6月22日 ・4巻:2014年1月22日 ・5巻:2014年7月2日 ・6巻:2015年2月21日 ・7巻:2015年12月22日 ・8巻:2016年8月22日 ・9巻:2017年8月22日 ・10巻:2018年7月21日 ・11巻:2019年8月22日 ・12巻:2020年8月11日 ・13巻:2021年8月11日 ・14巻:2022年8月10日 |
試し読み | ガンガンONLINE(連載先) |
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