貧乏な姉妹の明るい日常を描くこの作品。
全4巻に渡る楽しいお話ですが、実はほとんど登場人物の途中追加がなく、設定の変更も一切ないという驚異の安定感を誇る作品でもあります。
画風ですら第2話で既に安定。「いつ読んでも万田家の日常がある!」という作品。
これでオリジナル4コマ初挑戦とは・・・驚異です。
そして、「全4巻」で「4姉妹」。
偶然なのか、各単行本の表紙を1人ずつが担当し、見事それで完結しています。
1巻は末っ子にして一番の苦労人主婦・千薪ちゃんです。
2巻はオタク全開のヤオイ好き三女・百江。
ホントに初っ端から完全に日常で、最後までそれが続く、という感じです。
第1話でさえも「キャラクターの紹介が入る」以外はホントにいつもの万田家。
で、それがどういう日常かというと、2巻P104左で説明されている通りです。
わぁ・・・ホント凄い日常。
ネタがホント個性的な作品。
シンプルな画風と正反対なネタの組み合わせは非常に強力です。
1巻P72右のネタとかは特にお気に入りなんですが、3コマ目の静かなあの1コマが生み出す破壊力よ!
萌え4コマでここまで直接的に暴力描写がある作品も珍しいです。ここではダンベル入りのカバンで殴打。
1巻P101左では釘バットで殴打。
2巻P15では左手にモザイク(骨が見えているらしい。でも笑顔。)。
2巻P48では頭部を殴られ流血。
・・・萌えとか。
個人的には絵柄がシンプルで可愛らしい事もあって全くグロくない無いので全然OKですが、個人差はあるでしょうね。
ちなみに私、グロいのはホントダメ。夢に出たり食欲が落ちたりするくらいダメ。
映画で言えば「300(スリーハンドレッド)」は勿論、「マーズ・アタック!」とかですらアウトです。
そんなグロいのに耐性がゼロな私で問題がないなら、多分大抵の人は大丈夫なんじゃないかな〜、とは思うんですが。
単純に「暴力ネタはどんな理由があっても無理」とか、「ちょっとでも流血しているのは遠慮します」って人もいますからね。
いくらマイルドかつ、「姉妹ゲンカ」であっても判断は個人次第でしょうか。
あ、そうです。あくまでも「姉妹ゲンカ」です。いわゆるヤクザ映画のような「不愉快な暴力」ではないです。
基本は仲のいい姉妹で、お互いの事が分かっているからこそのやり取りですので。
他にも1巻P111右など、非常にシュールなネタが多い事も特徴。
個人的に2巻P86左のネタはホントツボに入りました。
シュール大好物なのです♪
2巻P106左とかもこの作品以外ではまずお目にかかれないような特異なネタ。
「この作品だからこそ成立する」「この先生だからこその発想」というネタの方この作品。
そして、それらが非常にパンチ力が強いのです。
他にも「家族愛」が溢れたネタもあり、それがシュールだったり暴力描写だったりがあるためかなお際立ちます。
暴力描写もこれくらいなら個人的には許容範囲内。
そして、「シュール」「それ以外もインパクトの強いネタ多い」「家族愛」と、私が好きになる要素が揃っております。