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ハムスターの研究レポート

作者 大雪師走 ハムスターの研究レポート
作者HP
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掲載誌 月刊MOE(偕成社)
コミックFantasy(偕成社)
メロディ(白泉社)
シルキー(白泉社)
単行本数 8巻(連載終了)
文庫版:4巻
Wikipedia ハムスターの研究レポート
チャート
内容 通称「ハム研」。ハムスター漫画の草分け的存在。
後のハムスターブームを起こした最大の功労作品にして「ハムスターを扱った作品の走り」でもある。
タイトル通り、非常に素朴な「ハムスターとの日常」を描いた作品であり、彼らの魅力を前面に押し出した作風。
そのため、主なキャラクターはハムスターたちとその飼い主であり作者である「大雪師走」先生本人とその母。
エッセイテイストではあるが、「実話を織り交ぜたエッセイ風フィクション」であると思われる。

通常は先生と飼いハムの日常が描かれるが、番外編としてそれ以外のハムスターたちが描かれる事も多い。
なお、文庫版は単行本約2冊分を携帯に便利な文庫サイズに収めたもので現在3巻(通常版約6巻分相当)が出ている。
感想 今やすっかりペットとして定着したハムスター。
「ハムスペ」なる雑誌も出ましたし、アニメも出ました。その全ての原点がこの作品です。
それだけでなく、動物との日常を描いた「観察マンガ」としても草分け的存在です。
つまりは、現在無数に存在する動物漫画、特に動物4コマの元祖とも言える作品。
実はこの頃からあったんですね、「カバー裏のおまけ」というものが。
色々と「漫画業界」「4コマ業界」「ペット業界」に変化をもたらしたちょっと凄い作品です。

上記のように各業界へのインパクトが大きく、知名度も高い作品です。
が、恐らくウチのサイトとしては「異質」ではあります。一般のレビューサイトであれば決してそんなことはないのですが。
というのも、ウチのサイトのテーマは「笑い」。それで言えばチャートを見て頂いても分かるように決して高くありません。
そもそも、この作品の本質はそこにはありませんから。
2巻の折り返しで言われている「ハムスターたちがくれたしあわせな日々!」こそがテーマなんです。
「笑いがテーマのサイト」で本作を扱う。
どうしてか?それは、この作品が思い入れのある作品だから。
私も生まれた時から4コマファンというわけではありません。キャリアとしては決して長くない方です。
そんな私が「4コマファンになる前」から読んでいた数少ない作品がこれだったのです。
そして、私自身もかつてはハムスターを飼っていたのです。それも、この作品の影響で。
後に世の中ではハムスターブームが起きますが、その前から。
だからこそ分かるんです。彼らの愛らしさが!そして、彼らのアホさも!
そんな魅力を形にした作品。
「昔から読んでいる」「自身もハム飼いだった」「観察マンガの草分け」
そういった理由からのレビューです。

「笑いメインの作品ではない」なんて言っていますが、時々鋭い一撃が入ったりします。
動物ならではの予測不可能なものや、シュールなものなんですが(4巻以降でよく出る「放っておいた」シリーズとか)、中でも一番のお気に入りは4巻の目次。
「うちのハムスターと一番好きなもの」としてハムスターたちの紹介が行われています。
一緒に好物も紹介されているんです。
「チビ」ならミカン、「まめ太郎」ならむしいも、という風に。
で・・・「てんちゃん」の好物が「電気のコード」。
まさかここでボケてくるとは思わないという不意打ち効果もあり、思わず吹き出してしまいました。
それ以降もこのハムスター紹介はシュールなネタ満載です♪
雑記 「ハムスターブームの火付け役」という事で、1巻が出たのは1990年。
当然まだまだハムスターについての情報がほとんど出回っていません。この作品がきっかけで広まるんですから。
そのため、「情報として古い」「かつての誤解」等も多くあります。
何せ当時は飼育書などに「冬は冬眠させていい」とかの情報が普通に載っていたりする時代でしたし・・・
この作品でもチョコレートを食べさせるシーンがあります。
言うまでもなく、動物にチョコレートは厳禁だという事は現在の常識。
でも、当時はそれは一般に知られていませんでした。
そういった「当時は知られていなかった事/分からなかった事」というのが含まれています。
その点だけはご注意ください。
単行本 発売日 ・1巻:1992年10月
・2巻:1993年1月
・3巻:1994年6月
・4巻:1996年5月
・5巻:1999年11月
・6巻:2001年3月
・7巻:2003年2月28日
・8巻:2007年12月20日
・文庫版・1巻:1999年3月12日
・文庫版・2巻:1999年6月15日
・文庫版・3巻:2004年11月12日
・文庫版・4巻:2017年12月15日
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